こんにちは、岡山市長の大森です。
去る3月24日に、岡山市の平成29年度人事異動を発表しました。
今回は、先日、全国の企業や自治体等のトップでつくる「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」のシンポジウムに出席したこともあって、人事異動を女性活躍の視点から述べてみようと思います。
私の市長就任当時は、岡山市の女性管理職比率は6.5%で、職員の男女比率(概ね6:4)から言っても極端に男性に偏った構成となっていました。
市役所は、男女がほぼ均等である市民の生活を支え、向上させていく役割を持つことから、女性の視点が活かされるシーンが数多くあります。
例えば、昨年4月に、待機児童の定義を現実の市民感覚に沿った定義に見直した際、そのきっかけとなったのは、女性たちが抱いた違和感でした。
また、女性が福祉事務所で個人のプライバシーに深く関わる相談をする際には、やはり女性担当者の方が話しやすい、という声も聞かれます。
私自身、市役所の役割を考えると、組織の中でもっと女性が活躍し、ある程度女性がリードしていく場面があって当然だと考えており、これまでにも、育児休業期間を昇任に影響させないよう見直したり、男性職員の子育て休暇取得率100%を達成するなど、様々な取組を通じて女性の活躍を後押ししてきました。
こうした取組によって、本年4月時点の女性管理職比率は10.6%。
ようやく2桁に乗り、庁内の雰囲気はずいぶん変わってきたと感じています。
以前は、市長室での打ち合わせでも、女性が発言をすることはほとんどありませんでした。
そこから少しずつですが、女性管理職が増えてきたことで、女性たちが積極的に議論に参加できる空気づくりが進んできたと感じています。
これは、単に数の問題だけでなく、将来的に女性管理職比率を30%にするという方針や女性たちのロールモデルになる職員の存在が、「自分も将来は管理職に」という意識を芽生えさせるきっかけとなっているのだと思います。
先日のシンポジウムでは、男女一緒だとどうしても女性が埋没しがちになるため、あえて女性だけの場を設け、意見を聞くようにしているという三州製菓(株)のお話や、男性ばかりが参加した飲み会での話を業務上の結論にしないようにしているという新日本有限責任監査法人のお話などが非常に印象的で、改めて、さらなる女性活躍のためには、トップの配慮や女性の意識改革、様々な環境整備(ワーク・ライフ・バランス、子育て環境)が大切であると痛感した次第です。
岡山市では、こうした取組を参考としながら、今後とも、女性が働きやすく、輝いて活躍することができる職場づくりに率先して取り組んでまいります。
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