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岡山市長メールマガジン「伝説のおかやまの挑戦」(54)8月21日号

[2015年10月2日]

ID:12187

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郷土の英雄 妹尾太郎兼康

こんにちは。岡山市長の大森です。

今回は、ある郷土の英雄に関するお話です。

先日、南区でのある勉強会に行った際に「妹尾太郎兼康を『平家物語』諸本から読み比べる」という本をいただきました。

著者の妹尾次男さんは、50代の後半から10年近くかけて、30数種類もの平家物語を丹念に読み込んでメモを作り、執筆作業に当たられたとのことで、「平家物語」で描かれている妹尾太郎兼康という人物について、事細かに書かれていました。

妹尾さんによると、備中国妹尾郷を本拠とする平氏方の武将であった兼康は「平家物語」の初めの部分では、一介の「備中国住人」として取り上げられ、その人物像も片田舎の侍で平家の数々の悪行の実行者という非常にネガティヴなものであったにも関わらず、その後、物語に度々登場する中でそのイメージは変化。最後には「瀬尾(何らかの事情で妹尾から変わったとも言われる)最期」という章まで与えられており、今後、この変遷の謎も解いてみたいと意欲を見せておられました。

なお、兼康は、「湛井十二ヶ郷用水(※)」の基礎を築いたとの伝承もあり、地元には兼康が祭神として祭られる兼康神社があり、偉業を称える行事も行われているそうです。

確かに兼康は、日本の、そして岡山の歴史を語る上で誰もが知っている人物という訳ではありません。

それでも、我が国を代表する古典文学作品である「平家物語」にその名を残していることに加え、岡山の今日の発展の礎を築いた人物の一人であることもかなり確度の高い話であり、著者の妹尾さんのように、これまであまりスポットライトが当たっていない郷土の英雄を地道に調べ上げ、広く皆さんに披露していただくのは本当に素晴らしいことです。

私も、今一度、幾多の先人たちによって成し遂げられた数々の偉業に思いを馳せながら、ふるさとへのアイデンティティーを高めていきたいと思っています。

※湛井十二ヶ郷用水
岡山三大河川の一つである高梁川から取水して総社市から南東方向に十二ヶ郷を潤し、児島湾に注ぐ大規模用水。現在も岡山平野の農業用水として欠かせない。

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