こんにちは。岡山市長の大森です。
12月27日付の「リビングおかやま」のコラム「学びのきおく」に私の文章が掲載されました。
コラムでは、現代の先生たちへのエールになればという気持ちも込めて、私が、小学生時代に大きな影響を受け、今の自分の原点となる自信を得た、担任の井上先生とのエピソードを綴っており、前回に続いての寄稿文の紹介となりますが、ぜひお読みいただければと思います。
以下、12月27日付リビングおかやま「学びのきおく」より引用
〔学びのきおく〕
「学び」において、私の中で今も忘れられない記憶として残っているのは、岡山市立鹿田小学校の5~6年時の担任だった井上先生のことだ。
もしかすると皆さんは想像がつかないかも知れないが、当時の私は、人前でうまく話せず、「引っ込み思案」で通っており、通信簿にも「もっと積極的に行動すること」といつも書かれていた。
そんな性格なので、授業中に先生から「この問題わかった人?」と聞かれても手を挙げたことなどなく、先生に「大森君、この問題わかる?」と当てられた時にだけ、震えるように小さな声で答えるありさま。だから、クラスの中でも目立たない存在で、今でこそ岡山市長を務めているが、当時の同級生で私のことを覚えている人はごくわずかなのではないかと思う。
そんなある日、学校でIQのテストが行われた。左右に羅列された加減乗除の数式の、どちらの答えが大きいのかを示していくようなものだった。速さと正確さを競うテストだが、どういう訳かこの時はクラスで一番早く解き終えることができた。それでも引っ込み思案な私は、一番最初に手を挙げることはできず、いつものようにモジモジしていたところ、たまたま井上先生と目が合ってしまったので、仕方なく恐る恐る手を挙げたのだが、その後もしばらくの間、クラスの誰の手も挙がらなかったように記憶している。
井上先生は私の答案をひととおりチェックし、答えが全部合っているのを確認すると「本当かい?大森君、やるじゃないか」という雰囲気で首を横に振っておられた。その首の振りを見た時、何をやっても凡庸だと思っていた自分に自信がついたような気がした。
それからすぐに自分が変化するということはなかったのだが、今思うとこの時に得た自信が今の私の原点となっていることだけは間違いない。
先生の一言、一動作は、教えを受ける子どもたちにとって本当に大きい。これからの岡山の子どもたちのためにも、先生、頑張れ!!
岡山市長 大森 雅夫
引用ここまで
早いもので今年も残すところあと数日。今回が年内最後のメールマガジン発行となりました。
この冬は、暖冬傾向にあると言われていますが、それでも朝晩を中心に寒さが厳しくなっておりますので、皆さんには、くれぐれも健康にはご留意いただき、輝かしい新年をお迎えになられることを、お祈りいたしますとともに、新しい年も岡山市のさらなる飛躍に向けて変わらぬ応援をいただきますようお願い申し上げまして、年末に当たってのご挨拶といたします。
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