東区瀬戸町には477人の外国人市民が居住しており(令和5年10月末現在)、万富公民館が立地する千種小学校区にも、ベトナムやネパールからの技能実習生が勤務する会社があります。
元々、千種学区は地域防災の取り組みに熱心ですが、「誰もが安心して暮らせる地域」をめざしており、公民館では地域の防災力を高めていく際に外国人市民の視点も反映していく必要があると考え、多文化共生の取り組みをスタートしました。
令和4年度には、まず地域住民を対象に「『やさしい日本語』講座」を実施しました。IPU・環太平洋大学の大平真紀子先生とベトナム人留学生を招き、「やさしい日本語」とは何かを学びました。
「1文を短くして簡単にする」「カタカナ・外来語はなるべく使わない」「あいまいな表現を避ける」など、学んだ「やさしい日本語」を使って留学生と会話しました。
参加者は、日本語が伝わった時の喜びを実感し、ベトナム人を身近に感じる機会となりました。
令和5年10月には、「ベトナム料理講座」を開催。大平先生からベトナムの地理や文化を学んだ後、留学生の指導で料理を3品作りました。
メニューは、揚げ春巻き、野菜たっぷりお米麺豚肉焼き、チェー(小豆やココナッツミルクを使ったデザート)。言語と文化が違う間柄での調理実習に皆さん四苦八苦していましたが、お互いの「伝えたい」「理解したい」という思いを寄せ合い、楽しく料理をすることができました。
参加者から「我が家では味わったことがないメニュー」「また交流の場を設けてほしい」という感想があり、次回は外国人の方たちに日本文化を体験してもらおうと計画中です。
国籍やルーツにかかわらず、誰もが安心して暮らせるよう、これからもお互いの文化を知り、交流を図っていきたいと考えています。
「ベトナム料理講座」の様子