ダルマガエルはその名のとおり、ずんぐりとした体つきが特徴で、昔は普通に田んぼなどで見ることができました。しかし、開発による水田の埋め立てなどにより生息数が減少したため、「絶滅危惧種1B」に指定されました。
そこで、開発が進む豊学区の新産業ゾーンでは市がその土地の一角を買い上げてダルマガエル保護地とし、保全活動をスタート。平成21年に地元住民、西大寺の自然を愛する会、公民館等が発起人となり「とよダルマガエルを見守る会」(以下「見守る会」)を立ち上げました。
公民館は見守る会の事務局を担い、主催事業に位置付けて、見守る会の会員とともに防鳥ネットや水路の設置、草刈りなど10年を超える活動を続けた結果、令和4年6月の生息数調査では前年の同時期を大きく上回る68匹の個体を確認。その努力が実を結びつつあります。昨年度末には、10年間の活動をまとめた記録誌も作りました。
地元の豊小学校では総合学習でダルマガエルを取り上げ、5年生の子どもたちはダルマガエルについて学習し、見守る会の会員と一緒に保護地に入ってダルマガエル探しをします。そして今年は子ども達自らダルマガエルを見守る会の会員募集チラシを作ってくれるという嬉しい申し出もありました。ダルマガエルを愛する心は世代を超えて確実に受け継がれています。