2009年設立の「劇団公民館京山」。豊かな自然や資源を未来に残していくことを考える「ESD」の活動に共感し、歌あり、ダンスあり、笑いありのオリジナル演劇を製作・上演しています。「やればできる」「ひとりはみんなのため、みんなはひとりのため」を合言葉に、社会人を中心とした約25人のメンバーで活動中。演劇、ダンス、音楽、脚本、演出、もの作り…それぞれの興味関心・得意分野を活かして、全員でひとつの作品を作り上げ、生きたお芝居を観客にお届けしています。
劇団の練習は、平日夜や土日を中心に、週1回程度練習。本番が近付くと、週5回集まることもあります。
写真は、ダンスの練習の様子。それまでリラックスした表情を見せていたメンバーも、ひとたび音楽が始まると、真剣なまなざしに変わります。日本の伝統に基づいた渋いダンスから、元気いっぱいの可愛らしいダンスまで、曲調やキャラクターに合わせて、伸び伸びと顔・体をいっぱいに動かします。
劇団が舞台に立つのは、障がい者施設訪問や研修会での公演など、年3、4回。その中でも毎年恒例となっており、活動の集大成ともいえるのが、1月に京山公民館で行われる「ESDフェスティバル」での公演です。
公演の準備は、1年をかけて行われます。春から夏にかけては、主に劇中のダンスの練習。秋以降は、台本から演出、台詞や動作にいたるまで、細かく作品を作り上げていきます。台本作りにおいても、皆で顔を合わせて話し合うのが「劇団公民館京山」流。「今気になっていることは?」「やりたいことは?」メンバーひとりひとりの意見を聞きながら、作品のテーマ・役割を決定します。
「お互いの個性を尊重する気持ちがなければ、メンバー全員で1つの作品を作り上げることはできません。それは難しいことだからこそ、完成した時の達成感があります」とメンバーは語ります。
「『公民館』という地域のコミュニティをもっと活用したい」そんな思いで始まった劇団公民館京山。「各地の公民館を拠点に演劇活動をする団体ができてほしい」と代表の根木さん。「学校、会社、家族等は、生活の中で欠かせないコミュニティ。ですが、それ以外に活動の場やネットワークを作ることが、自分の成長に繋がると思うのです」と語ります。
劇団の今後の目標は、未来を担う子どもたちに、ESDのメッセージを伝えること。精一杯輝いて、一生懸命生きていきたい。互いに助け合い、ひとつのものを作り上げてきたメンバーの思いはひとつです。