ページの先頭です

共通メニューなどをスキップして本文へ

岡山市スポーツ・文化・生涯学習サイト LIFEおかやま

記事ID検索

半角数字10桁以内で入力してください。

スマートフォン表示用の情報をスキップ

Language

#38 御南西公民館 若者★プロジェクト ~中学生は地域のミドルリーダー~「参加」から「参画型ボランティア」へ

[2022年12月1日]

ID:44231

ソーシャルサイトへのリンクは別ウィンドウで開きます

若者★プロジェクト ~中学生は地域のミドルリーダー~「参加」から「参画型ボランティア」へ

御南西公民館 若者★プロジェクトとは

地域でのボランティア活動がさかんな御南中学校。中学生は地域の様々な行事で活躍が評価され地域の「ミドルリーダー」として頼もしい存在です。そんな中、2019年度から御南西公民館では、「参加」からさらに一歩進んだ「参画型ボランティア活動」を目指して「若者プロジェクト」を進めています。このプロジェクトでは中学生が地域のために主体的に考え、思い描いた計画を実践することで地域が元気になり、中学生自身も自分の力を伸ばしていくことをねらいとしています。

西学区防災講習会で発揮した主体性

今年2月に実施した防災講習会は、西学区住民と中学生を合わせ約100名の参加がありました。今回はやむを得ず座学を中心とした学習活動となりましたが、その中でも中学生の働きぶりはとても頼もしく感じられました。

今回中学生達が担った役割は、グループごとにスタッフと会場を準備し、その後必ず一問クイズを出題する防災クイズタイムを自分達で仕切り、最後の防災紙芝居では登場人物を役になって演じました。参加者からは「防災クイズが勉強になった」という感想が寄せられ、スタッフの一人はうれしそうに「にしっこ(学童保育)に来とった子が多かったから知っとる子が何人もおったわ」など子どもたちの成長をとても喜んでいました。

中学生も大人と共に協力しあって取り組んだからこそそれぞれの立場で“気づき・学び・つながり”が得られ、次年度につながる地域防災の取組となりました。中学生のESDパスポートの感想を見せてもらうと、達成感、楽しさ、次回への意欲があふれていました。

みなんにしレクリエーションクラブ2020

この若者プロジェクトの立ち上げのきっかけとなった「みなんにしレクリエーションクラブ」は、中学生が小学生や幼い子ども達に遊びを通して楽しませることをねらいとしています。昨年12月に「冬休みお楽しみ会」を計画していましたが、3月に延期となり、今回は小学生27人の申し込みがありました。

約3カ月のブランクを経て、前日に準備で集まった中学生達と活動の目的を再確認し、今回意識してもらいたいことを職員から伝えました。「小学生に楽しんでもらうには、安全・安心が大前提。今回は低学年が多いし中学生と遊ぶのが初めての人もいるから、小学生を安心させてあげてね」と伝えたところ、中学生達のまっすぐな眼差しを見て、「職員の言葉は届いているな。きっと大丈夫!」と確信しました。グループごとに3か月前のクリスマスバージョンの計画を修正し、ワクワクと楽しむように準備に取りかかりました。「春休みお楽しみ会」当日は、人間すごろく、爆弾ゲーム、大切な人へのメッセージカード作り、新聞ダンスなど「よく考えたよね」と感心するほど、時間配分・説明事項・小学生の動き・感染防止対策などを盛り込んだ遊びを展開しました。

中でも活動を見守って下さっている地域の方からも「次につながる取り組み」と評価されたのが、「満開の桜の木」を小学生と一緒に作った活動です。中学生が画用紙で作った花びらに小学生が絵や模様を描き、模造紙の木に花びらを張り付けます。併せて、公民館ロビーで展示した桜を見に来てもらえるよう家族に向けての招待状を小学生が書きました。中学生に意図を聞いてみると「コロナ禍であまり外出もできないから公民館でお花見ができたらいいと思って」ということでした。この春休み期間中には、何組かの小学生親子が公民館ロビーの桜を見に来てくれました。「この花びらぼくが作ったんよ」と母親に説明する小学生もいました。

桜の工作

芽生えた想いが地域を元気にしていく

活動をとおして公民館(地域)でも活躍の機会があれば中学生もこんなに力を発揮してくれるのかと本当に頼もしく感じます。「若者プロジェクト」では、「参画型ボランティア」として中学生が地域のために「学び→考え→実践する」活動を通して「中学生の想い」が相手に伝わり、相手から「ありがとう」が返ってくるプロセスを大切にしています。

中学生の心を込めた働きかけは地域の人の心に届き、自然と笑顔が生まれ「ありがとう」の言葉で返され、また中学生の心へ入っていきます。この繰り返しにより「地域の(誰かの)役に立ちたい」気持ちが芽生え、活動を通して地域が明るく元気になっていきます。公民館職員として、その瞬間に立ち会えることに喜びを感じ、益々御南中学校区のまちづくりの力になりたいと思う毎日です。