江戸中期まで児島湾に臨む漁業集落だった妹尾地域は、江戸後期の興除干拓で水田地帯に変わりました。妹尾地域の井戸には、飲料用の水を求めて地域外からも人々が集まっていました。妹尾公民館では、主催事業「井戸マッププロジェクト」として、これらの地域資源の調査、継承に取り組んでいます。
平成23年から地区にある数多くの井戸を巡り、『妹尾・箕島井戸マップ』(妹尾編と箕島編)という冊子にまとめました。平成29年には井戸だけでなく、史跡なども紹介する冊子『妹尾・箕島周辺見所絵図八十八景』を作成。『井戸マップ』や『見所絵図』を使って、地区の井戸・史跡を巡る催しを年に数回開催しています。
現在、6名の地元住民が井戸マッププロジェクトに参画、活動しています。昨年11月には、妹尾小PTAや福寿会(地元の老人クラブ)と共催して、「楽しく学ぼうinせのお 地域の魅力大発見!」を実施し、子どもたちに井戸の説明やクイズを出すなどして活躍しました。また、地域の小学校にゲストティーチャーとして招かれ、地域の歴史を子どもたちに伝える活動もしています。
現在は、月に一度の例会で、『見所絵図』の解説書作成や、井戸・史跡巡りの企画に励んでいます。今後も地区にある多くの歴史遺産を地域内外の人に伝え、妹尾の魅力を継承していきたいと考えています。