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#59 御津公民館 「御津の獅子舞」伝統文化の継承と進化

[2022年12月8日]

ID:44540

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「御津の獅子舞」伝統文化の継承と進化 若者たちのやわらかは発想で新しい取り組みに挑戦!!

はじめに

御津地域は、古くから農業が中心の地で、獅子舞が生活・くらしと密接な関係があり、獅子舞が盛んな地でした。御津町時代には、御津獅子舞保存会を立ち上げ、全国獅子舞フェスタを10年間開催するなど、獅子舞を通したまちづくりを活発に行っていました。

しかし、生活様式の変化、少子高齢化、人口の減少などにより当初12団体あった御津獅子舞保存会も年々減少し、御津の獅子舞が一堂に介する機会である「御津公民館祭り・獅子舞フェスタ」に出演するのは、現在3~4団体となっています。今まで当たり前のようにできていた獅子舞文化の継承が難しくなっています。

若い世代へつなげたい・・・

地域が抱える課題をすぐに解決することはできません。しかし、このままだとダメだ、ただ待つだけでなく、自分たちに何ができるのか、何をしたいのか。公民館も一緒に考えました。「誰に伝えたいのか」という問いには、迷うことなく「若者」との返答。地元で若者が集まらないならば、地元で若者がいるところに直接行こう!地域には、御津中学校、岡山御津高校、朝日塾中等教育学校と一緒に進めていくことになりました。

まずは、学校の授業で「獅子舞」を通して地域について学ぶ、地域学習の一環として出前授業を行いました。地元の若者や縁があって御津とつながりをもった若者に、御津の獅子舞について「知る」、「体験する」、「考える」活動へとつなげる機会をいただきました。

時には「わしらー、なんで獅子舞をしょーるんか!?」という御津の獅子舞への熱い思いを訴えることもありました。中学・高校生と交流することで、獅子舞は昔からの教え、先人の生き方を学び、地域を守り、多世代でつながりを作り、強化していく。災害への危機感が強い今だからこそ必要だ、ということに大人も改めて気が付くことができました。

御津獅子舞シンポジウム

10月には、御津獅子舞のシンポジウムを開催しました。今年度で4回目になります。今までは、獅子舞の歴史を学んだり、地元の宮司さんのお話を聞いたり、御津の獅子舞の各団体の特徴を披露しあったりしてきました。昨年と今年度は獅子舞について学んだ高校生たちが、自分たちの考える伝統文化の継承について発表しました。

高校生、獅子舞の関係者、学校の職員、文化協会や町内会などの地域の人、建部町の獅子舞団体関係者など、様々な立場の人と意見交換することができました。

今まではバラバラに動いていた活動を地域全体の活動として、地域の未来を共に共有しながら、今後とも進めていきたいと思います。

シンポジウムで発表する高校生

御津公民館祭り・獅子舞フェスタ

11月6日、7日に、「御津公民館祭り・獅子舞フェスタ」を御津公民館で開催しました。約6500人来場がある、御津地域の一大イベントの一つです。御津中学校は、吹奏楽部の発表の他、缶バッチづくりのワークショップを開催。岡山御津高校はティッシュペーパーの空き箱を利用した獅子舞の人形を作るワークショップをはじめ、獅子舞の紙芝居発表、火おこし体験、勾玉づくりなどを行いました。また朝日塾中等教育学校は、御津の獅子舞と中国の獅子舞を融合させた新しい朝日塾中等教育学校バージョンの獅子舞を舞台で発表したほか、空気砲づくりワークショップや中国の肉まんの販売などを行いました。

このように今年の公民館祭り・獅子舞フェスタでは、中学生や高校生をはじめとした若者の活躍が随所で見られました。地域の人からも「なんだか公民館祭りが変わってきているね。わくわくする!」と言ってもらえました。

これからも伝統文化の継承をはじめとした地域の活動に高校生や若者の参加できる機会をどんどん増やしていきたいと考えます。そして若者らしいやわらかで新しい発想をプラスして、新たな取り組みへと「進化する」を目指します。今の時代にあったやり方を地域の人や若者みんなで一緒に探っていきたいと考えています。

高校生企画のワークショップの様子