津高公民館は香和中学校区にあり、この中学校区には馬屋上小学校・野谷小学校・横井小学校の3つの小学校があります。各小学校区によって自然環境が違い、平成30年の西日本豪雨災害でも地区によって被害の度合いが異なりました。
津高公民館では職員が「防災士」の資格を持っていることもあり、公民館はもとより、地域にも出向いて「防災講座」を行っています。令和3年度は中学校と小学校から児童生徒に対する防災講座の講師の依頼があり、講座を行いました。対象者ごとに適切な講座内容に変更し、一人でも多くの子どもたちに防災意識を高めてもらえるように取り組みました。
10月は香和中学校の1年生を対象に、国土交通省 中国地方整備局 岡山河川事務所が作成した「逃げキッド」という、大規模な台風などから自分の身を守るために、台風が近づく前に取るべき行動をあらかじめ作るための教材を用いました。生徒たちは、自分自身がとる防災行動を時系列的に整理した行動計画表「マイタイムライン」を作成し、各自が自分のとるべき行動を確認しました。
また、馬屋上小学校の全校児童を対象に、地震が起きたときにどう行動するか、自分たちの地域でどんな危険が予想されるか、について一緒に考えました。
11月には野谷小学校の4年生と「住んでいる地域で考えられる災害」、「危険な場所」、「避難場所」について写真を見ながら学習し、自分に何ができるかをみんなで真剣に考えました。
・今日作ったマイタイムラインを元に家に帰って、家族と話し合おうと思う。 (香和中学校1年)
・何かあってから考えるのではなく、事前に決めておき、それをもとに行動することが大切。 (香和中学校1年)
・災害が起きたとき危険な場所、とるべき行動などがよくわかりました。 (野谷小学校4年)
・土石流のえいぞうがとてもはくりょくがあって、土石流はどんな物といっしょに流れてくるのか、きけんなところがよくわかりました。 (野谷小学校4年)
・倒れてくるもの、落ちてくるもの、動いているものに気を付けたいです。 (馬屋上小学校)
今回の小中学校で行った防災講座では、西日本豪雨の際の被害状況などをふまえて、地域内の危険な場所や、避難場所についても説明しました。
子どもたちの感想からも、自分たちの住んでいるところでどのような場所が危険なのか、どこに避難すればよいのかを知ることができたことが伺えます。子どもたちが学んだことを家で話すことで、「事前にどんな備えをするか」「いざというときにどう行動するか」について家族と確認したり話し合うことにもつながります。
公民館では、防災・減災につながる地域の情報を今後も収集し、学校と連携することで、より多くの子どもたちの防災意識が高まるよう努めていきたいと考えています。