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#18 市民と公民館の協働によるESDの取組み

[2019年3月15日]

ID:43270

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将来にわたって誰もが安心して暮らせる社会をめざして、岡山市では「岡山ESDプロジェクト」をすすめています。ESD(Education for Sustainable Development)とは、「持続可能な地域づくりのための学び」のこと。岡山市内の公民館では、このESDを活かし、市民とタッグを組んで、さまざまな取り組みを行っています。

地域には、その地域を創ってきた人々の歴史やドラマがあるとともに、現在その地域で暮らしている人々の思いや願い、そして課題があります。それらを掘り起こし、多くの人に拡げ、つないでいく公民館と市民の活動を、2019年2月3日に岡山市灘崎文化センターで行われた「第2回岡山市立公民館大会」での発表事例からご紹介します。

公民館大会01
公民館大会02
ポスターセッション

【子育て支援】楽しく遊べるみんなの居場所「ほっとスペース放課後」(京山公民館)

京山学区の小学1〜6年生を対象に、週2回、公民館の部屋を開放し、放課後の子どもの居場所づくりをしています。京山公民館と地域の有志(町内会、愛育委員会、社会福祉協議会など)により、2005年から始まった取り組みです。

この中で子どもたちは、宿題をしたり、工作や編み物、トランプ、オセロ、将棋、卓球など、いろいろな昔遊びを楽しみます。

子どもが安心して過ごせるだけでなく、若者や大人など、世代を超えて交流できる場をつくっています。「岡山空襲を知る会」で戦争体験の話を聞くなど、地域の記憶を継承する活動も行っています。子どもを中心に据えた、活力ある地域づくりを目指しています。

第2回岡山市立公民館大会
京橋公民館02

【防災・減災】地域での情報共有、話し合いの場(足守公民館)

昨年7月の西日本豪雨により、足守地域でも大小合わせて50カ所近い土砂崩れや道路陥没、冠水、浸水被害などが発生しました。足守公民館では、発災後間もない7月9日に「足守ことぶき教室」を開催。災害の要因となった「線状降水帯」について説明した後、避難勧告・指示が出されてどう思ったか、避難した・しなかった理由、待機中に感じたこと、今後必要だと思ったことなどを、住民とともに共有しました。

9月にも、「7月豪雨災害から何を学びどう備えるか」と題した講座を開催。地域全体の被害状況や各地区の対応などを話し合いました。「避難所の駐車スペースをどうするか?」「要援護者にどう対応したらいいか?」「自主防災会を立ち上げるには?」といった、具体的な質問や議論が飛び交いました。

その後も、「地域の防災について考える会(仮)」が発足するなど、住民主体の防災に向けた取り組みが、公民館を中心に行われています。

足守公民館01
足守公民館02

【地域福祉】公民館に届く小さな声をひろう(上道公民館)

西日本豪雨による住宅への浸水のうち、岡山市内の浸水被害の約3割が集中したと言われる平島地区。上道公民館では災害ボランティアセンターや避難所が開設され、また、被災した地域の子ども向けに、「上道小鳥の森子ども館」が期間限定で開設されました。

この時、上道公民館には、さまざまな情報が住民から寄せられました。被災状況や復旧状況、行政からの連絡事項だけでなく、やけど虫の発生情報や、「雑巾が不足している」「子どもたちが発散できない」といった声などが届けられました。

公民館という場は、住民も行政も集う場所です。その時、その場の、生きた情報が飛び交っています。小さな住民の声をキャッチして支援につなげる。災害時、公民館が地域に果たした役割を再確認しました。

上道公民館01
上道公民館02

【若者の参画】「高校生プロジェクト」(西大寺公民館)

西大寺公民館では2017年、高校生たちの好きなことや得意なことを活かして、西大寺の町を盛り上げようと、NPO法人みんなの劇場・おかやまとの協働で「高校生プロジェクト」を立ち上げました。地元の西大寺高校と岡山学芸館高校の生徒有志で立ち上げ、2年目からは邑久高校の新メンバーも加わりました。

昨年(2018年)12月には、「五福通りのクリスマス」を開催。高校生によるライブやお菓子屋さん、プラモデル作りワークショップなどが行われました。

高校1年の時からこのプロジェクトに携わっている男子高校生は、こんなふうに語っています。

「自分たちでプロジェクトを立ち上げるという経験は初めてでしたが、自信につながりました。受験生になったらメインで活動することもできなくなりますが、その時は息抜きがてらアドバイザーとして参加し、後輩を育てたいと思います。」

西大寺公民館01
西大寺公民館02

【次世代につなぐ地域づくり】「桑田もっともっと会」(大元公民館)

桑田学区では、大元公民館を拠点に、「桑田もっともっと会」が活躍しています。この地域の特徴として、マンションなどの集合住宅が多く、若い世代が多いものの、地域のつながりが希薄で、地域活動の担い手が少ないことが懸念されていました。そこで当初7人のメンバーが集まって会を立ち上げ、まずはお互いを知ることから始めようと、交流会を実施。

昨年2回行った「お泊り大会」では、避難所体験をしたり、段ボールでオリジナルの寝床を作るなど、公民館という場を活用して、ちょっとした非日常空間を楽しみました。「顔見知りが増えた」「世代や学区を超えたつながりができた」といった声が寄せられています。

「友人に誘われたのがきっかけで参加したのですが、楽しくてスタッフになりました。活動を継続することで、子どもたちが次世代の地域のリーダーになってくれればと思っています」と、ある女性スタッフは笑顔で話していました。

大元公民館01
大元公民館02

岡山市ではこのように、公民館を拠点にした、さまざまな交流や情報発信が行われています。こうした活動に参加することで地域の課題を解決し、持続可能な未来に向けて、共に一歩を踏み出してみませんか。

お問い合わせ・連絡先

岡山市教育委員会生涯学習課 公民館振興室
岡山市中区小橋町1-1-30
電話:086-272-7886 FAX:086-271-1384