パークゴルフとは、芝生のコース上でクラブを使ってボールを打ち、カップインまでの打数を競い合うスポーツです。本格的なゴルフと違い、1本のクラブと1個のボールだけを使って短いホールで競い合うプレイスタイルが特徴。1983年に北海道の幕別町で誕生して以来、全国へと競技人口を広げてきました。パークゴルフ人口は全国で140万人以上ともいわれ、世代を問わず気軽に楽しめる競技として注目を集めています。
パークゴルフの楽しさを伝え、岡山のファンを増やしたいと発足したのが「岡山市パークゴルフ協会」。国内における代表団体「日本パークゴルフ協会」へ2018年に登録し、岡山県唯一のパークゴルフ場「浅越スポーツパークゴルフ場」を拠点に活動を行っています。岡山のパークゴルフ人口は2019年8月時点で約200人。その中の40人ほどがレギュラーメンバーとして活動し、毎週行う練習会や、協会主催の月例大会へ参加しています。
岡山市東区の郊外に約2万平方メートルの敷地を有する「浅越スポーツパーク」。この中にあるパークゴルフ場は手入れの行き届いた天然芝が一面に広がり、歩くたびにふわっと心地よい芝の感触が足裏に伝わります。ここは日本パークゴルフ協会の厳しい審査をクリアした認定コースであり、岡山県で本格的にパークゴルフをプレイできる貴重な場所。協会メンバーはこの恵まれた環境の元で、楽しみながら腕を磨いています。
8月初旬に行われた月例大会では、60代から80代のベテランメンバーが勢ぞろい。皆さんイキイキとした立ち振る舞いで、猛暑を跳ね飛ばすかのごとく事前練習に励んでいました。まずは開会式を行い、「岡山市パークゴルフ協会」会長を務める井上寛さんの挨拶と共に大会がスタート。3、4人のグループに分かれてラウンドを開始しました。
パークゴルフは、各ホールに3~5のパー(標準打数)が設定され、9ホール(パー33)のAコース、Bコース合わせて1ラウンド18ホール(合計パー66)でプレーします。年齢や男女差、体格差などのハンディキャップを最小限に抑えるため、1ホールの距離は100メートル以内と決められています。凹凸や傾斜の少ないコース設定のため、身障者や車椅子の方でもプレイできるそうです。会長の井上さんは、「1ラウンドを回るのが平均約1時間。平坦な芝のコースは足腰への負担も少なく、運動に自信のない方でも安心です。誰でも結果が出しやすいスポーツですが、競技にこだわりすぎず、仲間同士のコミュニケーションを楽しめるのが魅力です」と語ってくれました。
大会では、参加者同士が自然と会話を弾ませながらプレーを実施。ボールを打つ軽やかな音と共に、参加者の楽しげな歓声や笑い声が響き渡ります。大会では、各自が手持ちのスコア表に打数を書き込み、いかに少ない打数でカップインできるかを競います。9ホール回ったところで一旦休憩。夏のプレイは水分補給も欠かせません。安全第一、健康第一で楽しむことがパークゴルフの鉄則です。
パークゴルフ歴20年以上という80代の男性は、「パークゴルフを始めてからは病院に行く回数も減って元気になりました。よく『健康は足から』と言いますが、程よい距離を歩くことで足腰が鍛えられ、それが良い運動効果につながっているのでは」と話します。
大会には女性の姿もちらほら。愛媛県から来たという女性は、「勤め先がパークゴルフ場を運営していたのがきっかけで20年前に始めました。道具もルールもシンプルな分、力加減が難しくて奥深いのが逆に面白い。夫婦で一緒に楽しめます」と笑顔でパークゴルフの魅力を語ってくれました。大会の最後には結果発表を行い、上位者やニアピン賞の参加者には記念品を贈呈。全国レベルの競技会として2019年11月24日(日曜日)に開催される「第56回岡山市総合体育大会 パークゴルフの部」について話が盛り上がりました。
「自然を感じながら気持ちよく運動できるスポーツです。見学も可能なので普段の練習風景や、競技大会の様子を見に来て体験してください。運動習慣を身につけたい方も、余暇の楽しみを増やしたい方にもおすすめです」と事務局長を務める杉山さん。ルールが分かれば、初心者から大会にチャレンジできるそうです。気になる方はぜひ問い合せてみてください。
《主な活動》
など
岡山市パークゴルフ協会
連絡事務所:岡山市東区上道北方408-11
主な活動場所:浅越スポーツパーク(岡山市東区浅越625)
TEL:090-7596-2892(事務局長・杉山)、090-4142-7711(会長・井上)
メール:sugiyama@venus.sannet.ne.jp