10月21日(木曜日)に、オンラインで今年度第6回目のESDカフェを開催しました。
「令和2年度岡山ESDプロジェクト ユース活動支援助成金」を利用した、「NPO法人だっぴ」の竹本竜也さん、小野健弥さんにお話しいただきました。
ユース活動支援助成金は、岡山地域において持続可能な社会の実現に向けて活動するユース(18歳から35歳の若者)を対象に、国内外におけるESD推進・SDGs達成に向けた先進事例の調査や研修に参加する際の助成金を交付し、ユースの主体的な学びを支援する事業です。ユースが調査・研修等を通して更なる研鑽を積み、所属団体の活動の進展や地域におけるESD推進・SDGs達成に向けたアクションを促進することを目的としています。
竹本さんは、新潟市内でキャリア教育の質の向上を目指して授業改革・学校改革の支援等をしている「NPO法人みらいずWorks」の『「発酵キッチン」プロジェクト』を視察しました。『「発酵キッチン」プロジェクト』は、中高生が地元の発酵食材を使ったメニューを考え、観光施設「狐の嫁入り屋敷」で販売するというものです。竹本さんは実際に中高生の話し合いに参加し、一緒にメニューを考えました。
視察を終えて、「地域の食材」を使った活動が地域活性化だけでなく中高生の地域理解教育につながっていることや、誰かのために行う活動が生徒自身の学びの場になっていること、地域にある様々な職種について知る機会づくりになっていることなどが強く印象に残っているそうです。竹本さんは、これらの視点は今後の自身の活動に活かせると考えています。
続けて、小野さんが参加した「ファシリテーションの技術」「問題解決の技術」に関するセミナーの報告です。
小野さんが一番感銘を受けたのは、「問題設定に9割の時間を割き、1割で問題解決アプローチをかける」という問題解決の考え方です。これは、表面に顕在化している問題ではなく、問題を引き起こしている根幹の「真の問題」は何かを明確にし、その問題を解決するという考え方です。
この他にも、積極的傾聴や合意形成のスキルなど、セミナーで学んだことが紹介されました。
小野さんは、セミナーで学んだ技術を所属団体「だっぴ」のミーティングでさっそく実践し、好評を得たそうです。
二人とも報告の間に自身の活動に対する思いを熱く話され、それに応えるように参加者からも質問や感想がどんどん出され、有意義な対話の時間を過ごしました。「学びを学びで終わらせない」「学んだことをどのように還元していくか」を考え、所属団体でのイベントや今後の活動に活かしていくと強く決意している姿が印象的でした。
岡山ESD推進協議会(岡山市市民協働局市民協働部SDGs・ESD推進課内)
担当:赤木、瀬戸井