みなさんこんにちは。
よつばの会は、元倉敷市立中学校の西幸代先生がはじめられた『ぷれジョブ』を参考に、2009年から活動を開始しました。仕事体験活動とは、支援を必要とする(障害のある)子どもが、地域の大人(サポーター)の支援を受けながら、地元の企業や行政施設に行き、ゆっくりと、その子のペースで、職業経験を積み重ねる活動です。ひとつの企業で週1回1時間・半年間にわたり、仕事体験をします。
仕事体験の様子
一人ひとり違いますが、参加している子どもの多くは発達障害があります。発達障害は外見だけではわかりにくく、その子と接してみて分かることがたくさんあります。初めての場所での様々な経験、人とのコミュニケーションなど、その一つひとつが、子どもたちにとっての「苦手さ」を克服する助けになります。職場で「ありがとう」と感謝され、人の役に立つことで自己肯定感が芽生えます。定例会では会員が一堂に会し、子どもたちの活動の様子をサポーターさんから聞きます。皆で話すことで、子どもたち一人ひとりの障害理解が広がり、成長を喜びあい、関係が深まります。
リーフレット(外面)
リーフレット(中面)
活動報告や参加者の感想などを紹介する広報誌「よつば通信」を年2回から3回発行。1号から最新号までご覧いただけます。
2016年度 青山商事株式会社 井原商品センター副センター長 細川 孝志 氏
青山商事株式会社では、障害のある方を雇用するために企業内で雇用に携わる職員を募集するとともに、専門援助ができるようにジョブコーチの資格を取得し、毎年雇用を続けているそうです。また、障害の有無に関わらず誰もが気持ちよく働ける職場を目指して、社員やパート全員と個別にコミュニケーションを取ることで、働く環境を整えてこられたということでした。
障害のある方と一緒に働く際にどう関わればよいか、細川さんが日々感じていることや研修で学んだことをお話いただきました。
セミナーの様子
細川 孝志 氏
ジャガイモの植付け、草取りなどを経て、収穫した野菜を使ってのカレーライスづくりを通して、地域協力者の方と交流しています。
農業体験
地域協力者と交流
2015年 青山商事株式会社 井原商品センターと福山市立動物園見学
2016年 株式会社すまいるエブリイと笠岡カブトガニ博物館見学
青山商事 商品センター見学
カブトガニ博物館見学
やりがいと豊かな暮らしをテーマにした2018年度の「おかやま協働のまちづくり賞別ウィンドウで開く」に応募し、入賞しました。これを機会に、仕事体験活動を知っていただき、たくさんの人と一緒に活動できればと思います。
2018年度は岡山ESDプロジェクト活動支援助成金に応募し、セミナーとワークショップを開催しました。「講演会『日本でいちばん大切にしたい会社が行っている障害者雇用』と、キットパスを使って窓ガラスに絵を描くワークショップ」。
12月9日、チョークの会社で有名な日本理化学工業株式会社の職員の方に、障害のある方と一緒に働く立場としてお話を伺いました。また、同社の商品である「キットパス」を使って、窓ガラスに絵を描いたり厚紙に手形を取ったりし、親子で1時間めいっぱい楽しみました。笑顔が溢れる時間を共有できました。
大人も子どもも一緒にキットパスで窓ガラスに落書き
日本理化学工業の取り組み紹介
映像が多く、現地に行ったかのような研修でした!
仕事体験を中心に活動するなかで、人と出会いつながること、立場の違う人と色々な経験やたくさんの時間を共有し私たち自身が楽しむことで、この活動の良さが実感できます。
活動の仕組みづくりに長い時間がかかりましたが、会を立ち上げて2019年で10年目を迎え、支援の必要な子どもやその家族を理解し、支えてくれる人が増えていると感じます。今後も、常に模索し続け、草の根的な地道な活動を継続するなかで、子どもたちの自己肯定感を育て、誰もが誰かの役に立つと実感できる活動にしていきたいと思います。また、希望があれば市内どこからでも参加できるこの活動が、必要としている人に届くよう、発信し続けていきます。
「人とのつながり」というのは、特別支援においてもとても重要なキーワードで、私たちも大切にしているところです。よつばの会さんも、同じく困難を抱えていたり、支援が必要な子どもたちの活動を行っていることから、とても共感でき近しい存在と感じました!