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#76「『人と人とをつなぐ』支援を必要とする子どもの仕事体験活動~よつばの会~」

[2019年3月1日]

ID:38440

「人と人とをつなぐ」支援を必要とする子どもの仕事体験活動

みなさんこんにちは。

よつばの会は、元倉敷市立中学校の西幸代先生がはじめられた『ぷれジョブ』を参考に、2009年から活動を開始しました。
支援を必要とする子どもたちが、やってみたい仕事を体験できること、人との触れ合いができること、自分の居場所をつくることを目的とし、子どもを中心に、保護者、地域住民、受け入れ企業、行政機関が手を繋ぎ、ともに豊かな未来へと歩んでいきたいと活動しています。

仕事体験活動を知っていますか?

仕事体験活動とは、支援を必要とする(障害のある)子どもが、地域の大人(サポーター)の支援を受けながら、地元の企業や行政施設に行き、ゆっくりと、その子のペースで、職業経験を積み重ねる活動です。ひとつの企業で週1回1時間・半年間にわたり、仕事体験をします。

よつばの会

仕事体験の様子

一人ひとり違いますが、参加している子どもの多くは発達障害があります。発達障害は外見だけではわかりにくく、その子と接してみて分かることがたくさんあります。初めての場所での様々な経験、人とのコミュニケーションなど、その一つひとつが、子どもたちにとっての「苦手さ」を克服する助けになります。職場で「ありがとう」と感謝され、人の役に立つことで自己肯定感が芽生えます。定例会では会員が一堂に会し、子どもたちの活動の様子をサポーターさんから聞きます。皆で話すことで、子どもたち一人ひとりの障害理解が広がり、成長を喜びあい、関係が深まります。

パンフレット表面

リーフレット(外面)

パンフレット中面

リーフレット(中面)

よつばの会の活動内容

定例会

  • 日時:毎月第3火曜日 午後7時から午後9時
  • 場所:岡山市中心部の公民館を利用して、定例会を行っています。
    前半、子どもと一緒に仕事体験活動の振り返り。後半、子どもたちは別室で大学生のサポーターの方と過ごし、大人たちは今後の活動や、それぞれの思いなど話し合う時間としています。
  • 注:日時を変更する場合がありますので、ウェブサイトでご確認ください。

よつば便りの発行と啓発活動

活動報告や参加者の感想などを紹介する広報誌「よつば通信」を年2回から3回発行。1号から最新号までご覧いただけます。

ESD関連事業セミナー

2016年度 青山商事株式会社 井原商品センター副センター長 細川 孝志 氏

青山商事株式会社では、障害のある方を雇用するために企業内で雇用に携わる職員を募集するとともに、専門援助ができるようにジョブコーチの資格を取得し、毎年雇用を続けているそうです。また、障害の有無に関わらず誰もが気持ちよく働ける職場を目指して、社員やパート全員と個別にコミュニケーションを取ることで、働く環境を整えてこられたということでした。
障害のある方と一緒に働く際にどう関わればよいか、細川さんが日々感じていることや研修で学んだことをお話いただきました。

青山商事セミナー

セミナーの様子

細川氏

細川 孝志 氏

農業体験

ジャガイモの植付け、草取りなどを経て、収穫した野菜を使ってのカレーライスづくりを通して、地域協力者の方と交流しています。

農業体験の様子

農業体験

カレーライス

地域協力者と交流

障害者雇用企業の見学(バス研修)

2015年 青山商事株式会社 井原商品センターと福山市立動物園見学
2016年 株式会社すまいるエブリイと笠岡カブトガニ博物館見学

商品センター見学の様子

青山商事 商品センター見学

集合写真

カブトガニ博物館見学

協働のまちづくり賞事業として表彰

やりがいと豊かな暮らしをテーマにした2018年度の「おかやま協働のまちづくり賞別ウィンドウで開く」に応募し、入賞しました。これを機会に、仕事体験活動を知っていただき、たくさんの人と一緒に活動できればと思います。

どこでもやっていない活動だからこそ大切に

2018年度は岡山ESDプロジェクト活動支援助成金に応募し、セミナーとワークショップを開催しました。「講演会『日本でいちばん大切にしたい会社が行っている障害者雇用』と、キットパスを使って窓ガラスに絵を描くワークショップ」。

12月9日、チョークの会社で有名な日本理化学工業株式会社の職員の方に、障害のある方と一緒に働く立場としてお話を伺いました。また、同社の商品である「キットパス」を使って、窓ガラスに絵を描いたり厚紙に手形を取ったりし、親子で1時間めいっぱい楽しみました。笑顔が溢れる時間を共有できました。

キットパス

大人も子どもも一緒にキットパスで窓ガラスに落書き

日本理化学工業の取組説明

日本理化学工業の取り組み紹介
映像が多く、現地に行ったかのような研修でした!

仕事体験を中心に活動するなかで、人と出会いつながること、立場の違う人と色々な経験やたくさんの時間を共有し私たち自身が楽しむことで、この活動の良さが実感できます。

活動の仕組みづくりに長い時間がかかりましたが、会を立ち上げて2019年で10年目を迎え、支援の必要な子どもやその家族を理解し、支えてくれる人が増えていると感じます。今後も、常に模索し続け、草の根的な地道な活動を継続するなかで、子どもたちの自己肯定感を育て、誰もが誰かの役に立つと実感できる活動にしていきたいと思います。また、希望があれば市内どこからでも参加できるこの活動が、必要としている人に届くよう、発信し続けていきます。

よつばの会 代表 森石 雅子さん

森石さんの写真
  • 大阪府出身 岡山市北区在住20年
  • NPO岡山県自閉症協会理事 事務局長
  • 岡山県発達障害児者の親の会連携協議会 事務局
  • アリスの会 副代表
  • 岡山県発達障害ペアレントメンター、キーパーソン
  • 岡山県立烏城高校後援会 副会長
  • 趣味は音楽鑑賞、旅行

次の執筆者さんからのメッセージ!

認定NPO法人ポケットサポート 代表 三好 祐也さん

ポケットサポート三好さん

「人とのつながり」というのは、特別支援においてもとても重要なキーワードで、私たちも大切にしているところです。よつばの会さんも、同じく困難を抱えていたり、支援が必要な子どもたちの活動を行っていることから、とても共感でき近しい存在と感じました!

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