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♯43「ESD大学生インターンシップ活動レポートその2」

[2016年2月9日]

ID:38343

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ESDリレーコラムでは、4回にわたってESD大学生インターンシップに参加した学生の活動レポートをご紹介します!

NPO法人ENNOVA OKAYAMAでの活動

ESD大学生インターンシップに参加した西原直也です。前回では、ぼくがインターンシップに参加したきっかけや、岡山市内の公民館で行った活動について紹介しました。

今回は、NPO法人ENNOVA OKAYAMAでの活動についてレポートします!

NPO法人ENNOVA OKAYAMAとは?

NPO法人ENNOVA OKAYAMA別ウィンドウで開く(以下、ENNOVA)とは、人と地域を結ぶきっかけをつくり、自分たちの暮らしを自分たちの手で変えられるという可能性やヒントを見出すために、様々なまちづくりの活動に取り組む団体です。旧内山下小学校という廃校の活用方法を探る「ハイコーチャレンジ別ウィンドウで開く」など、岡山市役所と連携した活動も行っています。

旧内山下小学校の写真

旧内山下小学校

ぼくはもともと、岡山市京山地区ESDプロジェクト別ウィンドウで開く岡山大学まちづくり研究会別ウィンドウで開くでまちづくりの活動に取り組んでいることもあり、以前からハイコーチャレンジに興味を持っていました。

地域の回遊性を生み出す

ノスタルジックな雰囲気の廊下の写真

ノスタルジックな雰囲気の廊下

ハイコーチャレンジの中で特に興味を持ったのは、旧内山下小学校がある周辺地域の回遊性を生み出す取り組みです。
旧内山下小学校を新たな観光スポットに育てることで、岡山後楽園や岡山城を訪れた人が旧内山下小学校にまで足を伸ばすようになる。そうすることで、周辺の地域にもにぎわいが生まれて、新しいお店などがえていく・・・
ちょっと想像するだけで、わくわくしてきませんか?

ENNOVAでは、アートや音楽などをテーマに新しいカルチャーを発信するイベントを開催しています。イベントに参加した人が、周辺の飲食店に足を伸ばすこともあり、一つひとつの取り組みが地域の回遊性を生み出すことにつながっています。

みんなの集える場

ENNOVAで活動する中で、印象に残ったことが2つあります。

まず1つ目は、旧内山下小学校を「みんなの集える場」として必要としている人が多いこと。
ハイコーチャレンジでは、2015年6月から11月の間に、様々な団体によって講演会やイベントが行われました。ENNOVAでは、イベントの参加者や見学者を対象にアンケートを実施しており、インターンではその入力作業を手伝いました。いろんな人から寄せられた意見に目を通す中で一番多かった声は、「ここがみんなの集える場所になったらいいなぁ」というもの。ハイコーチャレンジを通じ、「地域の人が旧内山下小学校の必要性に気づくきっかけ」をつくっているのだと思いました。

アンケート用紙の写真

アンケート用紙

2つ目は、旧内山下小学校という場を訪れることで、いろんな人とのつながりが生まれることです。
インターンシップ期間中だけでも、大学内では出会えない様々な立場の人々と知り合い、縦と横のつながりが自然と増えていきました。旧内山下小学校に足を運ぶことで、学生にとって新しい刺激を受ける機会になると感じました。

学生という立場から

そこで、ENNOVAの方に次のような質問を投げかけてみました。

「学生向けのイベントを開催することについては、どのように考えているのか?」。

この質問に対し、「模索中」という答えをいただきました。ハイコーチャレンジなどを通じて、旧内山下小学校という場に関わる人は増えていますが、学生だけをターゲットにした取り組みにまで裾野を広げられていないとのことです。

こうした現状を知って、学生であるぼく自身に何ができるだろう?
学生という同じ立場であるからこそ、学生が地域に対して持っている「ニーズ」を把握することができます。これから一緒に考え、取り組んでいきたいと思っています。

まとめ

インターンシップに参加するまで、公民館や廃校などはただの空間だと思っていましたが、実際は様々な人が集まり、社会を豊かに楽しくしていくために活動する場であることが分かりました。
「みんなの集える場」としてもっと多くの人が気軽に利用できるように、敷居を低くする工夫や雰囲気づくりも含めた「マネジメント」を行うことも重要です。公民館やENNOVAのインターンシップでは、場をマネジメントすることの大変さも垣間見ることができました。

2週間という短い期間ではありましたが、他のインターンシップでは味わえない貴重な経験を得ることができました。これからも、ENNOVAをはじめとするESD活動に関わり、学びを深めていきたいです。そして、「これがESDだよ!」と胸をはって伝えられるようになりたいと思います。

岡山大学環境理工学部環境デザイン工学科3年生 西原直也さん

西原直也さん

まちづくりや教育など、様々な分野の学生活動に日々参加しています。
以前までは、岡山大学公認サークル「環境部ECOLO別ウィンドウで開く」に所属し、環境に関する活動にも取り組んでいました。インターンシップが終わった現在も、ENNOVAの活動に関わっています。

次の執筆者さんからのメッセージ!

NPO法人アートファームの大森誠一さん

大森誠一さんの写真

大学で環境デザインに取り組んでいる西原さんにとって、公民館や廃校でのインターシップ経験が、社会的なコミュニケーションデザインの獲得につながればと期待しています。