「岡山高校生会議」
この言葉を聞いて、みなさんは何を思い浮かべるでしょうか?
高校の生徒会の延長の何か、高校生が学校の教育方針について話し合う会議。
実は、この中に正解はありません。
正解は、岡山県内の高校生が岡山県、高校、将来などについて自分たちの意見を交わし合い、考えを深める会議です。
資金面や経験不足、周囲からの反対など、成人し独立していないために様々な困難に直面することもあります。しかし、課題だけではないはずです。学生ならではの目線でものごとを考えることができるだけでなく、経験不足だからこそできる柔軟な発想があるのです。
中国系アメリカ人の天才少女作家であるアドーラ・スヴィタクは、大規模な講演会(TED)で行ったプレゼンテーション「what adults can learn from kids」で、「世界には『子どもっぽい考え方』が大切であり、大人も子どものユニークな発想や夢を見習うようにしてほしい」と発信しています。
高校生という立場が、課題になることはたくさんあります。何かを思い立ち、自分の頭の中にある考えを形にしようとしたとき、私たち高校生の前に立ちはだかる壁はたくさんあります。
しかし私たちが高校生であることは課題ではなく、「柔軟な発想」という武器が備わっているなら、使わなければもったいない!それを伸ばす場も必要だ!
ということで、岡山高校生会議は始まりました。
この岡山高校生会議は毎回設定した議題をもとに、「高校生ならではのアイデア」を高校生同士、あるいは大人を交えて意見交換を行います。2015年7月に開催した第六回岡山高校生会議では、「自分たちの住んでいる岡山を繁栄させるためにはどうしたらよいか」というテーマで、それぞれのチームに分かれて話し合いました。
参加者たちは和気あいあいとした雰囲気の中、それぞれの意見をぶつけ合い、チームの意見をまとめて発表しました。
この岡山高校生会議は高校生によって立ち上げられ、今も高校生によって運営が引き継がれています。エイブラハム・リンカーンの言葉を借りると、「高校生の、高校生による、高校生のための会議」ですね!
高校生がアイデアを出し、大人がそれを実現させるためにどうすればよいのかアドバイスを行う。そして高校生はアドバイスを取り入れ、アイデアを実現させるまでの過程を細部にわたって考える。それぞれのチームは、岡山高校生会議を通じてアイデアを実現させるためにどうするべきかを学ぶことができたと思います。
さらに岡山を活性化させるために、自分たちにできる具体的なアイデアや行動を考える力が身につき、「私たちで岡山の将来変えていこう!」という希望を持てるようになりました。他の参加者からも、自分で何かを実行しようと努力したり、他の人を巻き込んだりできるようになったという声も耳にします。
この岡山高校生会議が、リンカーンの行った政治のように、たくさんの高校生に影響を与え、いつかは社会にも影響を与えられるようになってほしいと心から願っています。
岡山高校生会議は、年に2回行われます。興味を持った県内の方、もちろん大人の方も高校生もどうぞふるってご参加ください。
現在、岡山県内の4つの高校に通う7人で活動しています。これまで、6回の「岡山高校生会議」を開催しており、企画から運営までをすべて高校生が行っています。
「『若い』って、それだけで大きなエネルギーです。『高校生がアイデアを出し、実現に向けて大人がアドバイスする』素敵なパートナーシップが、いつまでも続くよう応援しています。」