岡山大学SDGsアンバサダーとは、岡山大学のSDGs活動に賛同し、ともにその活動を推進する意欲のある学生(2023年4月時点で、約250名)に付与される名称です。アンバサダー各々が関心のあるテーマを解決するべく団体を形成し、活動しています。
今回紹介する「岡山大学TFT(TABLE FOR TWO)」は、岡山大学SDGsアンバサダーの公認団体です。現在、「食」に興味のある岡山大学の学生14名で活動しています。
私たちTABLE FOR TWOが解決しようとしている問題は、食の不均衡です。途上国では約8億人が飢餓や栄養失調の問題で苦しむ一方で、先進国に住む20億人近くが肥満など食に起因する生活習慣病をかかえています。
“TABLE FOR TWO”を直訳すると「二人のための食卓」。先進国で1食とるごとに 開発途上国に1食が贈られる TABLE FOR TWO(=TFT)プログラムでは、肥満や生活習慣病予防のためにカロリーを抑えた定食や食品をご購入いただくと、 1食につき20円の寄付金が、TFTを通じて開発途上国の子どもの学校給食になります。 20円というのはTFTが支援する地域において、給食1食分に相当します。
岡山大学TFTは、2018年度からTFTの導入を開始しました。学食でTFTメニューの提供を行い、1食につき20円を寄付しています。その時の社会情勢に合わせた持続的な活動を学生自ら積極的に考案しています。例えばコロナ禍で食堂が閉鎖され、学食の提供がなくなったとき、「なんとか支援を継続できないか」と模索し、TFT弁当の販売をスタートさせました。TFT弁当の新メニュー開発や、1万食達成イベントの企画等、活動を形骸化させないように工夫を凝らしています。私たちの活動に賛同し、協力して下さる方々のおかげで、2023年5月末までに2万食を超える給食を、アジア・アフリカの子どもたちに届けることができました。
各全国紙にも掲載され、岡山市主催の「第5回おかやま協働のまちづくり賞」では奨励賞を受賞しています。2023年8月には「おかやまSDGsフェア2023」に岡山大学SDGsアンバサダーの公認団体として参加しました。TFT弁当を販売し、2日間で用意した弁当140食を完売することができました!
TFT弁当
学食で提供しているTFTメニュー
近年は学内にとどまらず、中国銀行や岡山市役所とのコラボメニューの販売などSDGs活動を積極的に行おうとする学外の団体等と協力して、SDGsの実現にむけて精力的に活動しています。学生ならではの視点を大切にしつつ、学内外でTFT活動を通した支援を続けられるように取り組みを充実させていく予定です。
入学当初から岡山大学SDGsアンバサダー、岡山大学TFTに所属
TFTという活動に興味を持ったのは、誰でも気軽にSDGsに関われるという仕組みが面白いと思ったからです。また、食べることが大好きなので、世界中の人と「おいしい」を共有できる点に魅力があると感じました。
TABLE FOR TWOの取り組み、素敵ですよね。もともと企業の食堂などで導入されているイメージが強かったので岡山大学でも導入が始まると聞いた時、そんな視点を持っている学生さんがいるのか〜!と驚いたことを覚えています。今では学内でも浸透し、食堂でメニューを選ぶ学生たちにも取り組みへの共感の輪が広がっていることでしょう。これからも活動の様子を聞けること、楽しみにしています!