この言葉は、うらじゃに関わった人が一番多く口にしている言葉だと感じます。
岡山の大学に通う県外出身の学生が、うらじゃをきっかけに岡山を好きになり、岡山に就職する。県外へ就職した人でも、1年に一度のうらじゃの日には、岡山に帰ってくる。生まれも育ちも岡山の人が、うらじゃをきっかけにたくさんの仲間ができ、岡山のことを勉強したり深く知ったりして岡山を好きになる。そして、うらじゃで結婚したり、家族で参加したりすることでより絆が深まったりする。
このようにうらじゃは、人と人、まちとまちをつなぐ、コミュニケーションツールなのです。うらじゃに関わる人は、基本的に全員ボランティアです。学生や社会人、専業主婦など、その立場は様々。年齢も小さい子からお年寄りまであらゆる世代・あらゆる職業の人が関わっています。
うらじゃは岡山に古くから伝わる温羅伝承をもとに、「共生と融和」、つまり「共に生きる」をテーマにしたお祭りとして、1994年に始まりました。
今では「岡山の夏と言えばうらじゃ!」というほどの大きなお祭りへと成長しており、参加者も年々増加しています。うらじゃは、「岡山がいいまちになるように、岡山がいい人であふれるように」という願いから生まれたお祭りです。
毎年8月第1週目の週末に行われるうらじゃ本番に向けて、踊り子や裏方は準備に明け暮れます。対立したり、本音でぶつかり合ったりすることも少なくありません。祭り2日目の夜、クライマックスに行われる「総おどり」。
観客・踊り子・裏方など会場にいるすべての人が参加し、手をつないで輪になる踊りです。全国的にも有名なこの総おどりは、うらじゃのテーマ「共生と融和」を見事に表しています。
「立場のちがう人も価値観のちがう人も、一緒に手を取り共に生きよう」というメッセージが込められています。これは、多様な人々がお互いを認め合い、よりよい未来を築いていこうとするESDにもつながっていくものです。
2014年3月23日(日曜日)に、うらじゃ20周年を記念したミュージカル「20th URAJA forever~共に生きる未来~」が岡山市民会館で行われました。
温羅伝承をベースにしたストーリーは、約2年間をかけて県内から公募の出演者とうらじゃにこれまで関わってきたスタッフで作り上げたものです。準備期間はまさに「共に生きる」を学ぶ場となりました。来場者は900名を超え、最後はもちろん総おどりでフィナーレ。会場が一体となり素晴らしい雰囲気に包まれました。うらじゃの願い。
それは、岡山の人々が地域と共に生きることで岡山がいいまちになること。実は、祭りのモチーフとなっている「温羅伝承」の主人公温羅(うら)の名前に由来しています。
「温羅じゃ=温羅です」という意味です。これを知っていればあなたもうらじゃ通!?吉備津神社には桃太郎のモデルとなった吉備津彦命と温羅がまつられています。ぜひ一度、お参りしてみてくださいね。
「うらじゃのことをもっと知りたい!」と思った方は2022年第27回うらじゃ公式Webサイトのページ別ウィンドウで開くをご覧ください!
うらじゃに出会って16年。
祭りに参加する踊り子、裏方、観客のみなさんの笑顔が大好きです。この笑顔が岡山のまちにあふれることを楽しみに、うらじゃを続けています。
大学生も多く参加して楽しんでいるうらじゃ。うらじゃを通して、大学生にとっても「ESD」が身近なものになればいいなと思います。岡山市で持続可能なまちづくりを推進していくためにも、うらじゃがさらに盛り上がることを願っています。