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♯34「yosakoが未来のために今できること」

[2015年4月15日]

ID:38250

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山と人のつながり

一昔前は、まきストーブで体を温めるため、枝葉や丸太を山から集めて、まきを作っていました。しかしエアコンなどの普及によってそのような習慣がなくなっていき、山と人の距離は少しずつ離れていきました。
かつては人の手が入り整備されていた山は、放置されて荒れ果てるようになりました。さらには地球温暖化などの要因もあり、竹が侵入したり、山の木の実が減少したり、動物が山から人里に下りてこざるを得ない状況に追い込まれてしまったりと様々な悪循環も見られるようなりました。

水、植物、動物、木の実、微生物、菌類。
私たち人間だけでなく、動物や農産物にとっても大切な資源が、山にはあります。山の歴史は人の歴史とつながっており、山での仕事は農業、漁業、狩猟、人の暮らしとつながっています。山での遊びは学びとつながっており、山から搬出される木材は私たちの生活を支えるエネルギー※を生み出すことにつながっています。山のことを知れば知るほど、とても奥深く重要なものだと感じます。

※間伐材(健全な森林を保つために木の一部が伐採されたもの)などが、バイオマス発電の燃料に使用されています。

「yosako」とは?

「yosako」は、山に対してたくさんの思いを抱く7名の女性が2014年に結成したグループです。

7名のうち6名は、林業とは関係のない職業に就いています。yosakoは、最近マスメディアなどで取り上げられている、いわゆる「林業女子(山や森に興味を持って林業に携わる女性)」ではありません。
私たちは林業に携わる先輩方から山作業や木育、山と人の関わりなどを学び、自分たちなりに体験・実践しています。そして、同世代だけでなく次世代の若者たちに「価値ある資産としての山」を伝え、未来につなげていくことを目指しています。

yosakoのみなさんの写真

yosakoのみなさん

yosakoの山遊びイベント

具体的な活動としては、山で楽しく遊びながら山をきれいにする「山遊びイベント」や自然体験ワークショップを開催しています。
2014年12月には、クリスマスリースをつくる山遊びイベントを開催しました。yosakoの山遊びイベントは、クリスマスリースをつくるだけではありません。まずは、山へ材料を取りに行くところから始まるのです。材料となったのは、木をつたって育つカズラや落ち葉、松ぼっくりなど、山の中を歩けば出会えるものたちで、大人も子どもも夢中になって材料集めに取り組みました。特にカズラなどのつる性植物は、木にからまってその成長をじゃまをするので、カズラを採取することは、森林を整備することにつながっているのです。
自分だけのクリスマスリースづくりを通じて、山の中で楽しい時間を過ごしながら、山にも人にも良い時間を過ごすことができました。

山遊びイベント時の集合写真

世界に一つだけのクリスマスリース作りに取り組んだ山遊びイベントの様子

またyosakoでは、苗からヤマザクラやクロモジなどを育てたり、荒れた竹林を整備し切り出した竹で竹炭を作ったり、山に放置されている材木を搬出してまきを作ったりといった活動も行っています。

植樹を行う様子

植樹を行って山を身近に感じています。

もちろん林業のプロではありませんので、万全の注意を払いながら自分たちにできることから始めています。私たちにできないことは、プロの方にご指導いただいています。

大量の竹炭の写真

人にも自然にも優しい竹炭を大量に生産し、竹林整備を進めています。

女性ならではの観点から

yosakoは女性ならではの観点から木や山、人、動物の暮らしのことをたくさんの人に伝えています。作業でも遊びでも山に入る人が増え、山と人、動物がより良いバランスでつながる豊かな未来を目指し、私たちはこれからも歩んでいきます。

イベントで山や木の良さを伝えている写真

岡山市内のイベントでまちにいる人にも山や木の良さを伝えています。

yosako代表 西岡資恵さん

yosako代表の西岡資恵さんの写真

東日本大震災のボランティアを通じて、当たり前にある今の環境に疑問を持つようになりました。同時に、大好きな山が知らない間に荒れ果てている現状を目の当たりにし、何もできない自分にもどかしさを感じていました。
幸運にも、yosakoという最高の仲間たちとの出会いによってその思いを実現することができ、現在の活動につながっています。

次の執筆者さんからのメッセージ!

くらしのたねの青江整一さん

くらしのたねの青江整一さんの写真


エアコンがなかった時代に山は身近な地域資源だった。
当たり前のことながら、改めて気づかされました。地域資源を枯らすことなく、活かす。そんなライフスタイルを私たちも暮らしの中に取り入れていきたいです。

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