「おかやまエネルギーの未来を考える会(以下、エネミラ)」は、市民共同発電所の導入拡大・普及啓発や省エネの推進を通じて、地球温暖化を防止し持続可能な社会づくりを目指すNPO法人です。
地球温暖化の深刻さを知った約10名の主婦が2000年(平成12年)から活動を始め、現在は約140名の会員がその活動を支えています。
岡山市福渡保育園のおひさま発電所点灯式
私たちの身の回りには太陽の光や熱、風、水、木、生ごみなど、自然エネルギーとして活用できる資源がたくさんあります。地球温暖化の主な原因である二酸化炭素を減らすためには、この自然エネルギーを増やすことが大切です。
私たち市民が自然エネルギーを増やすためにできることは、市民共同発電所を設置することだと考えています。
これは、市民がいろんな方法(寄付、出資、銀行からの融資、補助金など)で資金を集め、公共施設に太陽光発電や風力発電、小水力発電などの発電所を設置する取り組みです。
現在、全国で約500ヶ所の市民共同発電所が、自然エネルギーを生み出しています。
にしあわくらおひさま発電所の設置風景
岡山県内では2002年(平成14年)から2013年(平成25年)までの12年間に、岡山市役所と協力して4ヶ所の公立保育園と1ヶ所の公立図書館に太陽光発電所を設置しました。2014年(平成26年)には、西粟倉村にも1ヶ所設置しました。
合わせて6ヶ所の太陽光発電所は、90kWのエネルギーを生み出す能力をもちます。この量は、約25軒の⼀般家庭のエネルギー消費量にあたります。
私たちの取り組みはクリーンなエネルギーを生み出すことはもちろん、エネルギーを自給する取り組みを地域ぐるみですすめたり、売電※を通じて地域を元気にできることを知るきっかけにもなったりしています。
※売電:太陽光発電などで生み出されたエネルギーを電力会社に売ること。
他にもエネミラでは、「自然エネルギー体験キャラバン※1」や「こどもエコライフチャレンジ※2」の出前授業を行っており、小学校には年に約20回訪問しています。
そこで、高学年の子どもたちに「地球温暖化って知ってる?」と質問すると、最近ではたくさんの手が上がるようになりました。熱中症の増加など、子どもたちも地球温暖化の影響を肌で感じるようになってきたのでしょう。
※1自然エネルギー体験キャラバン:映像やクイズを通じて自然エネルギーや省エネについて学んだり、実際に自然エネルギーを生み出す機具にふれる授業。
※2こどもエコライフチャレンジ:夏休みや冬休みなどの期間中に家で実践できるエコな取り組みについて考え、休み明けの授業で実践したことについて振り返ることで、地球に優しいライフスタイルを考える取り組み。
クイズなどで地球温暖化問題を学習している様子
自然エネルギーを見て、ふれて、動かす体験
日本は地球温暖化を防止するために、2050年までに80%の二酸化炭素を減らさなければなりません。80%減らすというととても大変なことのように感じるかもしれません。しかし、今から二酸化炭素を減らすためにがんばれば、取り返しのつかない状況は避けられるといわれています。
出前授業では、そうした現状についてクイズや体験を通して伝え、子どもたちと一緒に「自分にできること・将来取り組めること」など考えています。
自然エネルギーが当たり前に使われるような社会を目指して、これからも活動を続けていきます。
自然エネルギー体験の様子
太陽光発電・太陽熱の素晴らしさを体験
子どもたちと楽しくふれ合いながら、生きるすべとしての情報をしっかり伝えることはとてもやりがいのある活動です。
興味を持たれた方!私たちと一緒に活動してみませんか?