高松農業高校では、2002年(平成14年)に生徒有志が「高農環境を考える会」を立ち上げました。
高農環境を考える会では、「スイゲンゼニタナゴ」の保護活動や校内での繁殖活動、また地域の方と一緒に生息地域を守るための活動も行っています。スイゲンゼニタナゴとは、現在環境省のレッドデータブック※で「絶滅危惧IA類」に指定されている、非常にめずらしい淡水魚です。
スイゲンゼニタナゴ
※レッドデータブック:日本全国で絶滅するおそれのある野生生物について生息状況などの情報をまとめたもの。
スイゲンゼニタナゴ生息環境保全事業
一年に二回、岡山市環境局環境保全課や地域の方と協力して、スイゲンゼニタナゴが生息している地域で用水路の清掃を行っています。スイゲンゼニタナゴ生息環境保全事業の様子
周辺の小学校との環境交流学習
周辺の小学校と協力して地域河川の水質調査や、水生生物の調査を行っています。調査では、高校生が先生となり子どもたちに身近な環境の大切さについて教えています。周辺の小学校と行った環境交流学習の様子
これらの活動の他に、校内ビオトープ※で保護しているスイゲンゼニタナゴの生態調査やビオトープ周辺の環境調査、足守川の水質調査(一年に四回)などを行っています。
また、「高松まほろば祭り」や「まちはなフェア」など、様々な地域イベントにも参加しています。イベントでは、スイゲンゼニタナゴについてたくさんの方に知ってもらえるよう、高農環境を考える会の活動をパネルで紹介しています。
このように高農環境を考える会は、環境を守るための取り組みやイベントへの出展を通して、活動の輪を少しずつ広げてきました。
※ビオトープ:様々な生きものが土地の特性に合わせてつくり上げた自然生態系や生息域のこと。
今後も高農環境を考える会は、スイゲンゼニタナゴの保護活動を通して、身近な自然環境を見直し、地球環境全体へ興味関心を高めていきたいと思います。またスイゲンゼニタナゴについて、地域の方により知ってもらう広報活動にも取り組んでいきます。このような地域と連携した活動を行うことで、生徒の話す力や聞く力などコミュニケーション能力を育てることにもつなげていきたいと思います。
2009年度(平成21年度)から顧問に就任。自然・生きものなど環境に興味・関心のある生徒と一緒に、非常に珍しい淡水魚「スイゲンゼニタナゴ」の保護活動に取り組んでいます。その他にも、地域河川の水質調査や水生生物調査なども行っています。