岡山市京山地区ESD推進協議会は、「未来は変えられる」、「一人の百歩より百人の一歩」を合言葉に、2006年(平成18年)から活動をスタート。「E:えーものを S:子孫の D:代まで」といったキャッチフレーズもできました。子どもも大人も一緒になって、地域教育力の向上や地域コミュニティの絆を深める活動を行っています。
第9回岡山市京山地区ESDフェスティバルの様子
では、京山地区が目指す5つの地域像(目標)と、地域ぐるみで行われているESD活動についてご紹介します。
子どもも大人も一緒に参加できる、「環境てんけん」や「エコツアー」、「ESDフェスティバル」などのイベントを開催。
またオリジナル教材「よくわかるESDまんが読本」を使った学習会やESD検定、京山ESDフェロー認定証の発行などにも取り組んでいます。
「環境てんけん」の様子
半世紀ぶりに地域の伝統行事「水神祭」を復活させたり、昔遊びや伝統的な食文化の伝承、中山間地区との共生に向けた活動などを行っています。地域の記憶を残す映画「ムービー京山」の制作や、劇を通して思いを伝える活動「劇団公民館☆京山」などにも取り組んでいます。
「劇団公民館☆京山」の取り組みの様子
国や民族の壁を越えて、みんなが一緒に暮らせるように、お互いの国や文化について理解を深める多文化共生の取り組み「フレンドリー京山」を進めています。
防災学習会などのほかに、障がいのある人も高齢者も誰もが安心して暮らせる地域をつくるため地域全体で取り組む「地域の絆プロジェクト」を進めています。
京山地区で取り組んでいるESD活動から、子どもたちが「緑と水の道」を提案しました。このプロジェクトは、市民提案型地域協働公共事業として実際に取り組まれています。
このように京山地区では、学校や公民館、地域コミュニティが一つになって、地域ぐるみでESDを推進しています。
地域の中で人を育て、地域に親しみをもち、地域で暮らす人たちが深く結びつきながら、一緒に学び合う。そして持続可能な地域づくりを目指し、これからも歩んでいきます。
京山ESDのシンボルマーク「はっぱグマ」
京山ESDのシンボルマーク
岡山ユネスコ協会副会長。2002年のヨハネスブルグ・サミット岡山市特別代表を経て、NPO法人「持続可能な開発のための教育の10年」推進会議(ESD-J)副代表理事などを務めています。