明和製紙原料株式会社の湯場俊一です。
私たちは家庭や企業などで不要となった古紙を回収し、再生紙の原料として、各製紙会社へ納入しています。
また、岡山県内の学校、企業、公民館、町内会など様々な団体で、「紙はゴミじゃない!」をテーマにした古紙リサイクルの無料出前授業を、年間100件以上行っています。授業を通じて、子どもたちが「自分に何ができるか」について考えるきっかけづくりを目指しています。この取り組みは、代表取締役の小六信和が15年以上前から始めました。現在私も学校を中心に、年間約50件の出前授業を行っています。
小学校で行った出前授業の様子
学校では、小学校4年生の社会科や総合的な学習の授業を通じ、古紙リサイクルについての出前授業を行っています。
約90分間の授業で、不要となったコピー用紙やカレンダー、包装紙などの「雑紙」を、実際にミキサーで溶かし、再生紙のハガキを作る実験を子どもたちに見てもらいます。また、古紙リサイクルについてのクイズを授業に取り入れるなど、大人も子どもも楽しめるよう工夫しています。
そして出前授業を受けた子どもたちは、さっそく「行動」を始めます。
学校や家庭で今までゴミとして捨てていた古紙を、リサイクルするために自分たちで集めるようになるのです。学校のなかには、毎年出前授業を行っているところもあります。毎年継続していくことで、古紙リサイクルの活動が学年をこえて学校の中に根づいていきます。
雑紙をミキサーで溶かして、再生紙ハガキを作る実験を行っている様子
出前授業でクイズを交えて、古紙リサイクルの大切さを子どもたちに教えています。
また、私たちの取り組みは、学校で授業を行うだけではありません。明和製紙原料株式会社の本社工場を、無料で見学できる「エコツアー」も行っています。エコツアーでは、約2時間かけて古紙リサイクルについて学んだり、実際に工場で行われている作業風景も見学することができます。
明和製紙原料株式会社の取り組みは、同じ業界からも高い評価を受けています。最近では他の地域からも、「明和製紙原料株式会社と同じように、古紙回収に関する活動を行いたい。」との問い合わせが多く寄せられるようになりました。私たちとしても嬉しいことであり、喜んでお手伝いしています。
これからも、「紙はゴミじゃない!」という考え方が当たり前の社会になるように、活動を続けていきたいと思います。
1981年生まれ。明和製紙原料のメッセンジャーとして、古紙リサイクルの啓発活動を行っています。