ノートルダム清心女子大学2年 R. F.
これは、人ではなく、ねこを視点とした物語だ。
ある日聞こえてきたのは、死んだはずの子ねこの声。「もういいかい。」「まあだだよ。」からかってはいけないよと親ねこが叱ると、声がしなくなった。さびしくなった親ねこは小さな声でなく。「もういいかい。」。しかし、どこへ行っても聞こえてくるのは「まあだだよ。」という返事ばかりであった。
可愛いお話かと思って読んでみたら、亡くなった子ねことかくれんぼをする、切ない親ねこの話であった。初めて読んだときは少し背筋が凍ったが、何度も何度も子ねこを探す親ねこの姿に、次第に心がじんわりと痛くなるような思いがした。子ねこは天に行く前に、最後だけもう一度遊びたかったのかもしれない。親ねこが天に昇ったときは、どうか二匹が巡り会ってほしいと思う。
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