ページの先頭です

共通メニューなどをスキップして本文へ

岡山市文学賞坪田譲治文学賞・市民の童話賞ホーム

記事ID検索

半角数字10桁以内で入力してください。

スマートフォン表示用の情報をスキップ

Language

<感想・エッセイ>「コマ」を読んで

[2020年10月23日]

ID:25650

ソーシャルサイトへのリンクは別ウィンドウで開きます

「コマ」を読んで


 ノートルダム清心女子大学 3年 高橋蓮都

 正太のまわしているコマは、「鉄の厚縁」のコマであった。そして正太は、次の日にすぐにでもそのコマをまわすことができるように、麻緒を「解けないように結んで」いた。正太の不器用な性格は「鉄の厚縁」として感じられ、不器用ながらも麻緒を丁寧に巻いているところからは、正太の優しさを感じ取ることができた。そんなコマの様子から、正太の両親は「正太の小さな命」を感じ取っている。正太にとってコマは、自分自身を反映する鏡のようなものだったのだろう。
 そして、そのコマは、ネズミの家族によってぞんざいな扱いを受けることになる。それは、決して悲しみを描き出したのではなく、正太から両親への、不器用ながらも「もう自分は大丈夫だ」というメッセージが込められていたのではないかと思った。
 悲しみと温かさの入り混じった話であった。

お問い合わせ

市民生活局スポーツ文化部文化振興課

所在地: 〒700-8544 岡山市北区大供一丁目1番1号 [所在地の地図]

電話: 086-803-1054 ファクス: 086-803-1763

お問い合わせフォーム