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<感想・エッセイ>「お化けの世界」を読んで

[2020年6月19日]

ID:22723

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「お化けの世界」を読んで


 ノートルダム清心女子大学 3年 E.A.

 私には、五つばかり下の弟がいる。元来臆病な子で、暗がりや寂しい場所を昔からよく嫌ったが、そこに得体の知れない何かの影を見出していたのだろうか。
 少なくとも、弟が死という概念を理解するまでは、暗がりはただ漠然と彼の恐怖心を煽るものでしかなかったようだ。弟がはっきり「あすこはお化けが出そうだから嫌だ」と暗がり差し示し出したのは、あの子が幼稚園にあがってからだった。
 ――静かで、暗くて、寂しい。死が持つイメージを本能的に嗅ぎ取り、忌避しようとする働きかけが子どもにはあるのだろう。父との戯れの中に死の影を敏感に感じ取り、恐れる心持ちが三平にはあったのだ。だからこそ、その恐ろしさを振り払おうとするように、三平は死に眠るような穏やかさを求めたのだろう。やがては訪れる「死後(おばけ)の世界」に、幼い三平はどれ程の恐れを抱いたのだろうか。

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