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第39回市長と大盛トークを実施しました

[2023年9月27日]

ID:53099

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開催日:令和5年7月26日(水曜日)
開催場所:里山センター(中区沢田)
テーマ:地域の歴史や魅力と融合したまちづくりについて

 
主に市政の重点課題・施策について分野や業種、テーマを選定し、市民の皆さんや関係者の方々と市長が膝を交えて語り合う「市長と大盛トーク」。
今回は、中区の4名の方々と、「地域の歴史や魅力と融合したまちづくりについて」をテーマに意見交換を行いました。

大森市長の挨拶

市長と大盛トークの様子

岡山の人間って、案外ね、お国自慢をしないんですよ。私も18歳までこちらにいて、東京へ行って、また今は岡山の市長になってるんですけど、東京にいたときにいろんな人間と話をすると、やっぱり、北海道はアイヌの誇りだとか、東北は東北で昔は冷害が多くて必死になってやってきたっていう風土がある。それから、関西は関西で東京へ行っても関西弁を抜こうとしない。やっぱりそれも誇りにしているってことですよね。その各地域で面白いものがいっぱいあって、そういうものを我々も誇りにして、やっていけるものって多いんじゃないかなと。多分、今日おられる方は、そういうことを実践されている方だと思うんですけども。
各地域が特色を持って動くことになればいいなということで今日中区にお邪魔しました。明善寺合戦で宇喜多直家が初めてと言っていいぐらい大きな合戦をやった。それで、岡山をつくっていった。そういったものを地元の方がよりどういうふうに考えているのかという話を伺って、それらを参考にしながら、我々も発信していきたいなと思っています。

地元の魅力について

市長と大盛トークの様子

(参加者)私は就実・森の学校で働いております。私たちは、この操山は都市の中にある里山だということで、ここを岡山のセントラルパークにしようと12年ほど前にスタートしました。いくつか目標を立ててやっておりますが、まずは、里山に人が入らないので、とにかく里山の中の整備をしようと。黙っていたら、あと10年もしたら笠井山が全部竹林になるんではないかと。それからアカマツ林の再生ということで、中学生、高校生、大学生も呼んできまして、アカマツを10年間かけて今4,000本ほど植えています。また、毎年秋に100人から150人で下刈りをしたり枝を落としたりもしています。
それから、操山は古墳が多くて、私どもの森の学校の中だけでも壊れているのも含めて20基近くある。古墳の中は入っちゃだめということで、外をとにかく全部上から見えるようにするなどの保全保護をしています。
今、年間1,000人ぐらいは小学生、子どもたち、幼稚園だとか来ますけれども、もっともっと来れるような空間になればいいなと思って頑張っています。

市長と大盛トークの様子

(参加者)私も就実・森の学校で働いております。実際にアカマツ林の中などで仕事をしていますと日曜日などはかなりの人が登ってこられます。小さいお子さん方を連れた方も結構おられる。住宅の中にあるものですから、旭川と百間川と倉安川に囲まれた一つのエリアをセントラルパークとして考えていただきたいと思っております。ここには里山センターがありますが、トイレとかちょっと休憩ができるような施設がもう少しあれば、セントラルパークなりとしての形態ができるんじゃないかと思っています。

市長と大盛トークの様子

(参加者)私は仕事をリタイヤして岡山へ帰ってきたんですが、帰って地元をうろうろしていると、あちこちにやっぱり歴史があるんですね。自然はもちろんですが、四季の移ろいを感じながら歴史探索もできると。
私が住んでいるところは、市外から引っ越してこられている方も多く、地元をご存じないということで、広報紙を作って私が歩いて見たものをこんなところがありますよとPRしたんです。それから、立ち上げたサークルで、四季折々の散策、自然と触れ合おうということで、紅葉狩りや桜見に行ったりしました。それができる中区、すばらしいところに皆さん住んでいるんですよということを今、実感しながら皆さんに伝えています。
身近な、市街地に近いところに自然があったり、歴史があったりする。みなさん、一歩外へ出て、いいところがいっぱいあるというのを体感していただきたい。この里山センターをキーポイントにして、ボランティア活動を通してPRしたいと思っています。今、話そう、遊ぼう、出かけよう、学ぼうということを私のセカンドライフのキャッチコピーとしてるんですけど、皆さんにも同じことを味わっていただきたいという思いで活動をしています。

市長と大盛トークの様子

(参加者)私は、この山の南側の富山学区に住んでおります。富山学区には池田家の菩提寺があって、曹源寺という大きな有名なお寺がありまして、それから江戸時代に造られた人工の川、倉安川が中央を流れております。この倉安川ですが、稲を作る期間は県庁横の樋門を下ろすから、水が全部ずっと来るんですけど、10月から翌年の5月までは、県庁横の樋門を上げるから水が止まるんです。それで、操山の山筋にちょろちょろっと流れるぐらいだったので冬場はものすごく汚かったんですね。これじゃいけんということで、私たち「富山の自然を楽しむ会」という会をつくってるんですけど、これをきれいにしようじゃないかということで、平成20年から21年にかけて、市役所や関係するところに日参して、一生懸命運動をしたんです。いろいろと相談したら、祇園用水を分けてやろうということになって、冬場でも水が来るようになった。そうしたらね、3月頃になると、大きなコイが百間川から遡上して盛んに上がってくるんです。それだけ川がきれいになったということを地元の人もよく知ってこられて、今、喜んでいただいている状況です。
ここの里山センターのボランティアもやっています。以前はここのウォーキングの地図、あそこで売っとるのは私らで作ったものでウォーキングクラブが2年間かかって実測したんです。

(職員)私は岡山シティミュージアムの館長をさせていただいており、また兼務で岡山城の担当もさせていただいています。今日は地図を持ってきたんですけれども、これは今岡山城で使っている地図なんですけど、この色がついたところは後から干拓したところです。先ほどお話が出てきた倉安川のあたりもありますけれども、緑色が江戸時代の早い時期、それから、オレンジ色が18世紀、19世紀、それからピンク色が明治以降ということです。それがなかったとしても岡山平野は非常に広いです。その中でこの操山のあたりだけ、ぽこっとこう高い。金蔵山古墳もそうですね。岡山平野のツノといいますか、シンボルタワーみたいなところだったんだなといつも思っていたわけなんですけれども、そういう視点でもう少しこう歴史の面からも、自然の面からも考えることが市民の方の間に広まっていったら面白いなと思っています。

市長と大盛トークの様子

(職員)文化財課の課長をさせていただいております。私のほうは、地図が用意できていないので、ご提示頂いた2021年度版操山古墳群及び笠井山地図の詳細図を使わせてください。この地図には、2つの重要な遺跡が記入されてます。一つ目は、金蔵山古墳です。長さが158メートルもあり、古墳時代の前期終わり頃の時期です。同時期では、中国地方、四国地方、九州地方の中で一番大きな前方後円墳です。非常に力の強い人がここにいたというのは間違いありません。
それと、もう一つ重要なのは、造山古墳についてですが、造山古墳は、大王墓と同じ規模、あるいは大王墓に次ぐ規模です。年代順に見ますと、金蔵山古墳が造山古墳のお父さんの墓ということになります。ここに吉備の求心力を集める人がいて、それを継承し、花を開かせたのが造山古墳だったという位置づけができると思われます。
もう一つは、金蔵山古墳の南側の明禅寺城です。明禅寺合戦は、備中国を拠点とした毛利の家臣三村氏が、備前の国をもう取っちゃおうということで、備前国に攻めてきた。それに敢然と立ち向かったのが宇喜多直家で、激戦が行われたのが明禅寺城を中心として行われた戦いです。直家は、この戦いの後に岡山城に拠点を移します。まさに、岡山の町の始まりを告げるような戦いというのがこの地であったんです。
操山の周辺は、吉備の中心が明確になった最初の古墳が築かれた地でもありますし、近世岡山というものの開始を告げる出来事があった地でもあったわけです。

市長と大盛トークの様子

(参加者)先ほど来、古墳の話も出てきておりますけども、非常にいい古墳ですね。といいますのは、古墳の中が見えるんですよね。中には入れないんですけど、外から見えます。
この金蔵山を何とかもう少し大々的に発掘して、ここを整備するような形になればいいなと思っています。
ここが私は操山全体の中で一番ポイントになる、観光と結びつけたりする分にはいいかなと。もう、大分前になりますけども、新聞で市外から来られた方が、「ここを紹介されて操山を歩いたが非常に歩きやすい低山だった。もう感心した。」という投書もお見受けした。そういうふうに、今、ここは老若男女がずっと歩けるところ。しかも、その真ん中にこの金蔵山がある。
里山センターができて、来年、再来年ぐらいには多分20周年になると思うんですね。その20年の間に、いろんなところに展望板や展望台ができているんです。ただ、展望板にこれが笠井山だとかいろいろ書いてあるんですけど、木が鬱蒼と茂って見えないんですね。地権者の方がおられますし、勝手には切れない。そのあたりを全部というわけにいきませんけれども、ポイント、ポイントをうまく捉えてですね、20年後のこの里山センターを中心にした操山のセントラルパーク構想というのを進めていきたいなと思っています。

(職員)文化財課としましては、史跡指定を目指して発掘調査を行ってきました。もうしばらく待っていただけたらと。

市長と大盛トークの様子

(参加者)さっき先生がおっしゃられたように、この遊歩道は里山センターをはじめ、ボランティアとかいろんな方が管理されていて、ものすごくいい遊歩道ができています。それが、最近は木が鬱蒼と茂ってしまって、下が見えないんですね。時候のいい春とか秋にはたくさん幼稚園児とか保育園児とか学生も上がってくるんです。だけど、遊歩道をせっかく造ってあるんだったら、建物は要りませんけれど、展望所というか、ところどころ自分の家や学校ができるように木の間から見えるようにしてもいい、そういうことをぜひやっていただけたらなと私は感じております。
それと、もう一つ。操山の中にコバノミツバツツジというのがたくさんあるんです。けど、大きな木が繁茂しとるから、そのミツバツツジが大きくならんのです。だから、そこの近辺の木を切らしていただいたら、ミツバツツジが物すごく大きくなると思うんですよ。おくの細道といって、邑久郡、今は邑久郡と言わんですね。あそこなんか、周りの木を切っちゃったら、ものすごく大きくなって、真っ赤になったぐらい繁茂しておるんです。だから、操山にも何か特徴があることをつくるんであれば、古墳も大事で、古墳を大事にして、みんなに見に来ていただくようにせんといけないんですけど、その遊歩道は安全にできてるんですけど、その周りをもう少し見えるようにしたり。

(参加者)比較しちゃあれなんですけど、龍之口山と芥子山と操山、やっぱりそれぞれ特徴があるんですよ。東区にある芥子山の展望なんですけど、初日の出のご来光を拝む場所があるんですよ。だから、上から見る、鳥瞰図じゃないですけど、ああいう景色というのは何にも代え難い。あれはやっぱり醍醐味でしょうね。
操山で、皆さんおっしゃるように、上から身近に自分の住んでる町が見えると、より存在が分かってうれしい。それで、また今度来ようかというリピーターが増えるんじゃないかという感じがします。

(参加者)実はもっと大変なイノシシの話題があります。就実の森の中にも箱わなを仕掛けていますけども、なかなか捕獲頭数が増えてない。できれば、大仕掛けなもので捕っていくというか、いっぺんに10頭、20頭という形で捕るような形はできないのかなと思っております。

市長と大盛トークの様子

(市長)自然と歴史という2つのテーマ、今日のお話を聞いて、この操山の遊歩道、本当よく整備されているということはそのとおりなんで。ただ、案外岡山の人は入ってないんじゃないかな。今日、来る時に秘書課の職員に聞いたんですが、岡山市出身の職員は歩いたことがない。関西出身の職員は1回だけあるというんです。私はもう10回ぐらいは登ってるんですけども、ウォーキングのグループって多いですよね。だから、一定の人たちが楽しんでいるんだろうけど、案外、知られてない。里山センターというのは、発信をしてるんだろうけども、一つの売りは、ここの自然というのはありますね。
あと、歴史という視点から言うと、多分、金蔵山古墳の名前と明善寺合戦というのを知ってる人というのは1%いないぐらいの数字だと思うんです。ただ、歩いてるとね、すごく古墳が多いですよね。全国16万あるというから、古墳は。そういう面では日本中古墳だらけではあるんですけれど、古墳はすごい分かりやすいと思います。
整備、ないしはその辺をどういう視点でやるかというのは様々なご意見があるようですので、そこは工夫を凝らしてやっていくと。また、吉備というものの中で金蔵山古墳の存在というのは、時系列的に見てもなかなか面白い存在であろうということで、そういったことも今後ぜひ地元でも宣伝していただきながら、我々のほうでも一緒にさせてもらおうと思っています。我々行政がね、幾らそこに書いても、なかなか伝わらない。何といっても一番伝わるのは口コミですよね。だから、住民の方から「ここがいいよ。」というふうに言っていただくことが効果があるのかなと思います。我々もどういう整備をすれば、どういう効果が出てくるのか、いろいろとお話をいただき相談しながら、やっていきたいなと思います。

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