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第33回市長と大盛トークを実施しました

[2018年12月17日]

ID:2330

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開催日:平成30年11月28日(水曜日)
開催場所:岡山市役所第3会議室
テーマ:教育の振興について~学力向上、問題行動等の防止及び解決等~

主に市政の重点課題・施策について分野や業種、テーマを選定し、市民の皆さんや関係者の方々と市長が膝を交えて語り合う「市長と大盛トーク」。
今回は、市立小学校・中学校の教員の方々8名と、「教育の振興について~学力向上、問題行動等の防止及び解決等~」をテーマに意見交換を行いました。

大森市長の挨拶

大盛トークが今回33回目ということですが、いろんな市民の皆さん方から直接お話を聞いて、岡山ってこう変わったんだとか、ここは変わってないなとか、直接お話を聞くっていうのは有意義だなと思ってやってきました。
今日は教育についてということで、皆さん総合教育会議で目標設定したというのもご存じだと思います。また、今先生のさまざまな負担が多いという話も出てきています。そういった点について、今日は忌憚ないご意見をいただければというように思っています。

参加者と市長の主な発言

児童の学力向上について

児童の学力向上について話をする様子その1

(市長)岡山の小・中学校の生徒たちの学力をどのように考えておられるのか、今後どうすべきと思われているのかについてお話を聞かせていただけますか。
(参加者)学力向上プロジェクトというものをしています。子どもたちの学力を上げるために、教員が主体となってどのようにすればよいかということを話し合って実践しており、今は若い先生の指導力を上げるためにどうしたらいいかということで取り組んでいます。夏休みなどに若い先生向けの模擬授業を行って、学力向上プロジェクトのメンバーが実際に授業をして、若い先生に子ども役で参加してもらう。その中で授業のヒントをつかんでもらって、2学期以降の授業に役立ててほしいなということでやっています。なぜそういうことをしているかというと、現場では若い先生が子どもたちとどう接したらいいかとか、子どもたちとの関係のことですごく悩んでいて、やっぱり一番大事なのは学校で過ごす授業だと思うので、そのあたりを改善できたらいいなということで取り組んでいます。
(市長)その悩みっていうのは、どういうふうに教えればいいかわからないっていう悩みなんですか。
(参加者)それもあるし、子どもとの関係がうまくいかないとか、指導がうまく入らないということがすごくあると思うんです。ただ、やっぱり授業の中で子どもが没頭すれば関係もうまくいくし、人間関係もうまくいくと思うので、そのあたりが一番かなと思って取り組んでいます。
(参加者)めあてやまとめだとかいうのは教育委員会からも出ていると思いますし、研究主任として学校内で取り組んでいるんですが、どの学年でもめあてや課題をもって、それから自立解決をして、みんなで話し合ってというような授業の流れがすごくできてきているので、研究の成果はすごく感じています。
若い先生方が悩まれているっていうのも、どこに中心発問を置いていいか分からない。研究授業などを見ていると、子どもたちから引き出したいんだけれどついつい緊張して自分がすごくしゃべりすぎていたなどの反省がよくあります。慣れもあると思いますが、いろんな先生方の授業を出来るだけ見に行くということを今取り組んでいるところですけど、逆に自習が多くなってしまうということもあるし、いろいろ全部の授業を見て回るっていうのも難しいかなという面もあります。

児童の学力向上について話をする様子その2

(参加者)家庭学習をお願いしたときに、今の時代は勉強以外のアイテムが多過ぎてなかなかできないというのと、小学校のときは親御さんも一緒に見てチェックしてくださっているのが、中学校になると親御さんも自分でやるものだからと手を離される部分があるのではないかなというのを感じています。例えば学校で中間試験の前にオフメディアウイークといって、1週間携帯とかゲームとかそういう時間をやめて、勉強や家で手伝いをする時間に充てようねってやっていますが、なかなかその効果が見られない。どういうふうに親御さんを巻き込んで、地域の方で勉強する時間をつくったらいいかなというのが課題になっています。
(参加者)本校では提出物がどういう状況で出ているかということを保護者の方にお知らせする連絡カードというものがあります。定期的に行っているんですけれど、保護者の方からよく言われるのは、何が宿題なのか分からない、家に帰っても子どもが今日は宿題がないと言ってしまえばもう分からない。生活ノートじゃないですけど、中学生って小学生ほど宿題はこれだとかいうのは毎回毎回書かないので、結局保護者の方も確認することができない。この連絡カードを出すということが一つ歯止めとなって、宿題を出さないといけないというような気持ちにもなるのはあります。保護者の方もそれでチェックができるので、そのあたりは有効に使っています。
(市長)総合教育会議で教育長が言われた言葉で、毅然と対応することのできる教師を育てたいっていうのがあって、暴力行為とかに通ずるんでしょうけど、学力の向上だって余りやらないときには怒って言うっていう、そういったことも必要ですよね。教育長のこういう発言に対して、私は非常に説得力があるような気がしますが、そうは言ったって正論だけじゃなかなかうまくいかないんだぞとか、いろんなことがあるんじゃないかなと思いますが、どうですか。
(参加者)宿題を普段してこない子っていうのは結構決まっていて、ちょっとトラブルが多かったり、遅刻ぎみだったりだとか。ほかの児童の手前、ずっとしてこないのに休み時間遊ぶとか、それが許されるのは一生懸命頑張っている子がとてもかわいそうなので、家庭訪問の時などにおうちの人とも話をして、うちのクラスでは宿題をやっていないときは休み時間に一緒についてやっています。
その子を教えていても思うんですけども、やってこない原因の一つに、家でやろうとしても自分の力じゃ分からないというのをすごく感じます。やろうとはして、家で開くんだけど、分からんってなって取り組めないっていうのが多いので、一緒についてやったらできるんです。
(市長)今の話は、毅然と怒るっていうよりは、やらない子にはやらない理由があって、そういうふうに分からない子っていうのは、やれっていうだけじゃだめなのだと。だから寄り添ってやらせている。そうして、今度はできてくると、その後の何か変化ってあるんですか。
(参加者)やっぱりその分提出ができてくるので、忘れ物も減ったりだとか、周りからも、「ああ、今日はやってきているんだ、すごい」というように友達の中でもなってきます。
(市長)そうなると、意識の変化が出てくるんですね。

児童の学力向上について話をする様子その3

(参加者)本校も学力的に、低学力、厳しい子がたくさんいます。学校での勉強がなかなかできていない子、家庭的な環境が苦しい子も含め、毅然と叱るという部分、これももちろん大切だと思っていますが、子どもたちに寄り添って、少しでも勉強ができるような環境をつくるということを心がけて取り組んでいます。毎週週末には、本当に基本の読み書き計算といった宿題を必ず出す。それがなかなか自分の力でできない、家庭の力がなかなか借りられないという子たちについては、毎週水曜日の放課後に自由学習という形で一緒に勉強をしています。あとは、3年生になったときに、明日へチャレンジといって、大学生のボランティアの方に来ていただいて、放課後週1回、入試に向けた勉強会というのをやっています。1時間という約束なんですけど、子どもたちはやっぱりいろいろ手をかけてもらって教えてもらえることにはすごく喜んで、うれしくて、1時間半、2時間ぐらい大学生と一緒に頑張ってやってくれています。そういった子どもたちと寄り添いながら地道な活動を続けていくというこの積み重ねをしていくことが大切なのかなと思っています。その結果、子どもたちも一緒に勉強してくれた先生のことを好きになってきて、先生と仲よくなってきます。それが、問題行動、対教師暴力である暴力行為等、こういったことの削減にもつながってくるのかなと、それを一貫してやっていけたらいいなということでやっているつもりです。
(参加者)やはり家庭の力がもちろん要ると思いますし、教員側の授業力っていうのも上げていかないといけないと思います。教えるべきことっていうのは全国一律あるわけで、そのためにどんな授業をつくっていかないといけないかというときに、若手が増えてきて、とても日々の授業に困っている先生が増えてきている。見通して授業をつくっていくってとても難しいことであって、教育委員会からのリーフレットにも板書のこととかいろんな工夫は書いているんだけれども、そこだけしか見えなくて、そこをいかに自分たちが繋いでいくのかというところも課題だろうなと思っています。
私の学校の子どもたちは本当に勉強を頑張っていますが、家庭に自習学習をお願いしても、「何をしていいのか分からない」とか、おうちの方からも、「どういうことをさせたらいいんですか」ということがあります。なので、参観日でお母さんたちがいるときに一緒にしてみたり、学校から「こういうノートでやっている、これがいいですよ」ということをお知らせしたり、そういうことも続けていくことが必要かなと思っています。

児童の学力向上について話をする様子その4

(市長)何のためにこうやって勉強させるかっていう、大もとの話がありますよね。やっぱり自分の持っている能力っていうものがある程度発揮できるようにならないと、将来学校を出た後に社会で活躍をするっていう点でも、雄々しく育ってもらいたいなっていうことですね。総合教育会議で目標を定めたのは、これから社会に出るとそれなりに競争していかないといけない。そのベースとなるものは身に付けさせてあげないといけないというのはありますよね。
(参加者)アメリカにいたときに中学校を見たことがあるんですけれども、そこは宿題の出し方や、宿題をしたかどうか、授業でどれぐらいパフォーマンスがあったかというのがその日のうちに保護者に分かるシステムがあって、保護者の方も今日あの子は学校でどういうふうに頑張っているなとか、宿題を出しているのかっていうのが見える。教師のほうは、保護者がどれぐらい学校に対して関心を寄せているかっていうのも分かるっていう、そういうシステムがあって、それには驚きました。ICT化の話にもつながると思うのですが、宿題とか学校と保護者との連絡もICTを使ってやっていく。社会も時代も変わっているので、学校もそういう部分は変わっていかないといけないというふうに私は思います。
(市長)よく保護者が家庭で子どもたちを教育できてないんじゃないかみたいな話がありますが、そのあたりのネットワークが必ずしもうまくいってないところってあるような気がしますよね。
(参加者)子どもたちが、自分の同級生になら分からないって言えるんですよ。だけど、なかなか教師の方に分からないっていうのが言えない。だから、一方的に教えるんじゃなくて、「分からない」が言えて、「これはこうなんよ」と言えるようなグループ学習をできるだけ取り入れていこうと今本校では考えていますし、その点は若手が積極的にやっています。
(市長)それは例えば中学校では数学をやるとしたら、解ける子と解けない子が一緒に入ってやる。
(参加者)そうです、最初は意図的なんですけど、だんだんと子どもたちだけで別のグループに飛び火して聞きに行ったりとか、そういうこともできるようになります。生徒同士がしゃべるので、社会へ出ても、もし分からないことがあっても分からないって誰かに聞けるかなと思います。

教員の負担軽減について

教員の負担軽減について話をする様子その1

(市長)教員の負担軽減ということがよく言われているじゃないですか。私も、近くの中学校の先生方の様子を見ると、夜も一定まで残っていたり、朝は7時ぐらいに来ているんですね。夜残っている人と朝の7時に来ている人が同じとは思っているわけじゃないんだけど、ここまでやらないといけないのかなと思います。部活を含めて、ほかの教員の負担という面で、こういう視点を持っていたらいいんじゃないかみたいな話はありますか。
(参加者)学校に韓国の人たちが来られて、すごく日本の教育を褒めてくださって、何がそんなにいいのか聞いたら部活動だと言われました。韓国では部活動は一切なくて、全部勉強なんだと。だから、日本人が持っている世の中で使う力は部活動ですごく養われているということをきちんとあなたたちは理解した方がいいと言われました。働き過ぎで負担になっているという話もあるんですと言うと、いや、そんなこと言っちゃだめだって感じでした。今は負担感をすごく出されていますが、外部の人員採用という話もありますので、いいところはしっかり残して人材育成していければいいのかと思います。
(参加者)私は部活もしたいとは思っています。今回ガイドラインが出ましたので、それに沿った場合、部活の時間が短いのは不安。やっぱり勝ちたいと思っていると練習が必要、時間が欲しいなと。短くなるのが嫌なわけじゃなくて、その分自分が負担軽減にはなるんだけど、すごく気持ちが相反していますね。その両方があると思います。
(参加者)多分、授業の教科以外を教えている国って日本ぐらいじゃないかと思います。僕の知っている韓国の方は、「専門でないのに何で教えるの」て言われて。海外はクラブチームで、学校とかは関係なくやりたい子がそこに集まってやっている。ガイドラインが出て、守ったり守らなかったり、時間が減ってはきていると思いますが、曖昧な部分もあると思います。
(参加者)部活動は自分たちも見てもらってやってきているし、やっぱり競技だけじゃなく、人間関係を教えるとか大切なところもたくさんあるのは事実なんです。ただ、ガイドラインが出て、部活動をやりたい人はやる、やらない人はやらないと中途半端なところになっている。部活動は社会教育として学校の役割がすごく大きいので、我々も困っているところは事実です。
(参加者)私が若いころと、今の若い先生を見ていても、授業の準備や授業に対する労力には実はそんなに負担感がないんです。これをやりたくて教師になったし、子どもたちが喜ぶ授業をしたいというので、それは原動力になっているんです。負担感があるっていうのは、あまり授業に関わりない事務的なものではないかと思います。印刷だとか、子どもたちが集金を出していないから保護者に手紙を出さないといけないとか、そういう仕事がたくさんあります。そういう仕事と教師としての仕事というのを分けて、教師としての仕事にしっかり力をかけられるようにしていくと、負担感というのは減るのかなと思います。業務アシスト制度を導入していただいて、印刷などの業務をお願いし、その分授業に充てることができているので、それは目に見えてありがたい制度と感じていますし、これからのヒントになるのかなと思います。

教員の負担軽減について話をする様子その2

(市長)一つ聞いていいですか。授業の準備って言いますが、その教科の本質というものを分かっていて、どういった準備が要るんですか。
(参加者)何年も同じ学年を持ったことがあれば、この時期にこういう教材をするとか、ここで子どもがつまずいたからちょっと詳しくやろうとかいうのは慣れてできてくるんですけど、初めての学年を持ったときは、やっぱり自分が先に読み込んで、ここの力をつけてっていうのを今でもすごく見ます。
(参加者)以前は大規模校だったので、学年が6クラスあって、先輩が増える中で、若手も授業の話を毎週してもらえる環境もあり、進度も分かる、そしてアイデアもいただけて使えるものは一緒に使うということがありました。今は単学級で、どの学年も先生が1人という中で若手が1人で回していくというときに、1人でその学年の授業もし、行事もするということは大変負担であるし、周りがそれを見つけにくい、何に困っているかっていうのが分からない。なので、なるべく困らないように、早目にミニ研修をしたりしています。
(参加者)中学校の場合は、授業研究、教材研究もそうですけど、欠席や遅刻などの連絡など、毎日の保護者とのやりとりとかにも時間がかかると思います。
(参加者)教員になってびっくりしたことなんですけど、歯科健診の結果などを担任が一人一人打ち込むんです。検尿の容器に一人一人名前を付けたり、回収の袋に一人一人名前を押したりだとか、そういうのも担任の仕事だったので、教員になってすごくそれは驚いたし、すごく時間がかかります。年度初めはすごく健康診断とかもあるので、担任の先生は時間がとられるんじゃないかなという気もします。
(参加者)業務アシストのシステムについて、今は教職経験のない方も来られているんですが、教職免許を持っていたり、経験者の方にもたくさん来ていただけたらと思います。そういった方だと頼める内容も変わってくると思いますし、学校として当たり前で、学校に何人か配属されるというシステムになれば、同じ同僚として仕事の役割分担ができていくと思います。

第33回市長と大盛トーク参加者の皆さんとの集合写真

第33回市長と大盛トーク参加者の皆さんと

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