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第15回市長と大盛トークを実施しました

[2015年2月5日]

ID:20588

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市長と大盛トーク

開催日:平成27年2月3日
開催場所:岡山市役所第3会議室
参加者:若手農業・漁業者の皆さん

市民の皆様と交流し、市民の皆様のご意見を直接お聴きすることは大森市長の最も大切とするところです。
市民の皆様と市長が自由に語り合い、市民の皆様の思いと知恵を引き出す「市長と大盛トーク」。
第15回はモモ・ブドウ・メロンなどの果物や岡山野菜の生産、酪農、ノリ養殖などに携わる若手の農業、漁業者の方13人にお集まりいただき、これからの農業・漁業について意見交換しました。

大森市長のあいさつ

大森市長のあいさつの様子

市長の大森でございます。今日のテーマは「これからの農業・漁業」ということで様々なご意見を伺いたいなと思っております。1年半岡山市長をやらせていただいていますが、岡山の農業問題・漁業問題というのは、後継者問題、販路の拡大、ブランド化と、言葉だけは動いているような気がします。なんとなくしっくりいっていないですし、正直言って、私がいったい何を本当に頑張っていったらいいのか、実際のところよくわかっていないところもあるんです。そんなことで忌憚のないご意見をいただければと思います。以前お会いした方もおられますが、いつもと声が違うじゃないかと思われるかもしれません。実はこの土曜日に瀬戸駅北口広場の完成式がありまして、寒風吹きすさぶ中で1時間ぐらいいて完全に風邪をひきました。医者へ行きましたが、インフルエンザではございませんので安心してください。よろしくお願い申し上げます。

参加者と市長の主な発言

食と旅のプラン 足守サイクリングコース 海外へPR

植田さんの写真

植田さん

(植田さん)

今日も黄色、明日も黄色の黄ニラ大使です。北区牟佐で黄ニラとパクチーを作っています。

今日、テレビの旅番組の取材を受けました。芸能人の方お二人が、日本一の黄ニラがあるということで来られました。その方達がおっしゃるには、岡山市は食べ物が豊富である、景色が豊かで歴史も情緒もあるということでした。農業と観光は密接な関係だと思うんです。例えば、岡山市には後楽園とかがあって食事ができるお店もあります。食と観光は結びついていると思うので、コメや野菜を作っている方々と連携をとって、旅のプランとかが提案できたらいいなと思います。旅行会社と連携がとれれば面白いかなと思います。市主導でそういうことができればというのが率直な気持ちです。

(市長)

観光も単なる後楽園をご案内しようだけじゃ面白くないですもんね。おもしろいアイデアですね。

板野さんの写真

板野さん

(板野さん)

北区足守地区でメロンと花を生産しています。月2回後継者が集まって勉強会をしています。どのようにしたら、もっと農業を知ってもらえるかという話を昨日もしました。

JR吉備線のLRT化の話がありますが、沿線にはモモの産地一宮やメロンの産地足守があります。今サイクリングがはやっているので、駅とかに自転車を置いて1~2時間のサイクリングコースを整備していただいたらと思います。サイクリングをしながら、メロンほ場を見学していただき、どうやってメロンができているのかとか有機農法でどれだけしんどい思いをして作っているのかというのも知っていただいたら生産者的には「よし!」と思うし、見学の人も「おお!」と納得していただけます。それに足守はけっこう見るところが多いんですよ。田舎ですけれども。観光と絡めていただいたらすごいと思います。

ふるさと納税に足守メロンを使っていただいていますが、生産者の顔写真つきの農産物とか面白いアピールをしていただいたらいいなと思います。

(市長)

岡山には黄ニラやメロンがありますが、どっちかっていうとやっぱりモモというのが大きなブランドになっているわけです。それを利用して、観光という表現にはもう入らないかもしれないけれど、何か考えてみるのはおもしろいですね。

ふるさと納税ではコメも黄ニラも酪農もやっています。これからモモも出しますから、印刷物はお金がかかるのでできないと思いますが、ホームページとかで何か面白い仕掛けがあるのなら、これはアイデアだと思いますね。ふるさと納税は私が来るまでは、市に入ってくるお金より出ていくお金のほうが多かったのですが、あっという間に、去年逆転して多く入ってきています。

大内さんの写真

大内さん

(大内さん)

北区御津の有限会社セコレーで洋ランとブドウとドラゴンフルーツを生産しています。

黄ニラ大使が言われたように観光と海外、そして農業というのは結構結びつくかなと思っています。農産物も輸出、輸入をこれからどんどんやっていかないといけない時代だし、なおかつ観光で人を呼んでくるというのも大きなマーケットを広げる大切なところかなと感じています。観光を国内だけでなく世界に発信していくなかで、個々の農家が手を挙げて、自分は野菜をつくっているとか、花や畜産をやっているとか言ってアピールする。まず岡山市の姉妹都市から広げていくとかしてPR活動がもっと盛んにできていければいいのかなと思います。

(市長)

ブドウだと岡山でそれを栽培しているところは多いですね。たとえばホームページでアクセスするというのはできるかもしれませんね。それぞれの農家の方が自分のところをPRして競争でいいものをつくっていくということがいいのか、それとも一つの集まりを、例えば観光ブドウ協会のようなのがあって、今日は誰々という順番で回していくというのがいいのか、どんなイメージでしょうかね。

観光農園とホームページ 災害時の地域の拠点

石原さん(中)奥山さん(右)の写真

石原さん(中)奥山さん(右)

(石原さん)

東区西大寺でブドウとナシをつくっています。僕の代になって直売所を建てて観光農園、ブドウ狩り、ナシ狩りもやっています。多いときは1日400名の個人客が来ます。団体客は避けていますので、個人で予約して来ていただいているんです。県外が6割です。海外からも、台湾、中国から来ていただいています。岡山県のホームページにリンクされているので、そこから予約される方も増えています。やっぱり果物とかブドウの力というものがすごいなと痛感しています。

岡山県のブドウとかモモの業界は観光農園が非常に少ないんですね。生産者の人たちはすごい職人気質でして、ブドウを作るのはすごく手間がかかるので、どうしても内へ内へ考え方がなるんです。たとえば岡山市が頑張っている農家さんを取材して、ホームページにあげるというかたちで業者さんとかとつなげてあげるというのはすごく重要かなと思いますね。

(奥山さん)

東区西大寺で米と麦と酒米を作っています。

クリーンセンターがあるところでやっているんですが、下水処理施設の汚泥の中には窒素分がたくさんあると思うんです。できれば僕らに活用させていただけたらと思うんです。僕は乾田直播という昔からの農法で田植えをせずにつくっているんですけど、除草剤を使うときに水がいるんですよ。受水槽へ水をためているのですが、災害用に受水槽の大きいのを付けたら災害時の地域の拠点となって、食料と水があればなんかあっても大丈夫なのかなと思っています。各地域で核となる農業者のところにそういった施設が建ったら、償却資産の税を減額するとかやってくれるとすごくアピールにもなるかなと思います。

若手農業者の仲間づくり 販路開拓

(左から)竹林さん 岩本さん 犬塚さん 岡本さんの写真

(左から)竹林さん 岩本さん 犬塚さん 岡本さん

(岡本さん)

東区で季節野菜と西洋野菜、在来品種の野菜などを作っています。

農水省が「農業女子プロジェクト」を立ち上げたと思うんですけど、去年の7月に岡山県でも「農業女子プロジェクト」を立ち上げました。農政局さんにお手伝いをしていただいたんですけど、できれば今後県や市に一緒に動いていただいて、販路開拓や消費者目線に立って消費者の方とより密につながっていきたいなとも思っているんです。「農業」という言葉をもっと上にあげたいなと思っています。

(竹林さん)

南区藤田で米、麦と玉葱を作っています。

玉葱部会があるんですが平均年齢が70歳以上であと2年ぐらいしたら、若い人は僕一人になってしまうんです。岡山市とかで仲間づくりができたらと思います。自分で販路を探して行ったら岡山の青果会社がとってくれたりする話もあるんです。部会の今の考え方はたくさん作ろうというよりは、ちょっとでもいいものをつくろうというものです。玉葱を自分で選んだので、ずっとやっていこうと思うんです。

(市長)

ちょっと話が違うのかもしれませんが、よく話題として出てくるのが、岡山の場合に、農業の生産法人というのがあまり多くないということです。皆、個人個人でやっていると。東北は生産法人は非常に多い。法人化すれば仲間づくりの話だとか、販路にしても一つの大きな単位で考えていくとなるとできやすいのではないですか。

ニューファーマー制度 農業のプロフェッショナル

犬塚さんの写真

犬塚さん

(犬塚さん)

北区一宮でモモの栽培をしています。ニューファーマーの制度を使って新規就農しました。

一宮の選果場はものすごく高齢化しています。これから出荷量が減って、維持できるのかということを私の師匠が心配されて、新規就農者を入れるように頑張っています。やはり土地を借りられるかどうかが、新規就農者にとって大きな問題です。自分たちが車で近くを走ると、ここの畑をモモ畑にしたらいいなという土地はすごくあるんですよ。そういうのを市とかが仲介してくださるともっと新規就農者が入ってくると思うんです。岡山のモモは有名ですし、一宮はブランド化されているのでもっと若者が入って活気づければいいなとは思うんです。

(岩本さん)

東区で米と小麦と大麦を作っています。

こういった会を開いていただいて、呼んでいただいて、いろいろ農業・漁業の現状とかを市長に知ってもらえるいい機会だと思います。普段、ちょっとしたことで市役所に相談に行っても、解決しないままのことが多いのです。異動で人が変わるので、農業のプロフェッショナルの人を市で何人か置いていただいたらと思います。農政のほうもころころ変わるんで素人だったらついていけないんです。

(市長)

私の意見だけど、行政を動かすには熱意と力ですよ。担当者のところへ行って1回でなんとかなるかなとかいうんじゃなくてね。みんなやっぱりいろいろなのを抱えているから。問題点があるんであれば、それを担当のところに持って行ってやっぱり熱弁をというか、大きな動きになれば動いていきますね。

サワラ・青のり 岡山野菜 お飾り

水田さん(左)豊田さん(中)大園さん(右)の写真

水田さん(左)豊田さん(中)大園さん(右)

(豊田さん)

東区宝伝でノリ養殖やサワラ漁をやっています。

漁業は後継者が全然でないんですよ。年々魚が捕れなくなっている。ノリもここ7年ぐらい不作続きです。そもそも苫田ダムができてから、川に水が流れていないんです。昨年、新聞に兵庫県だったか、ダムの掲載がありまして、山のミネラル豊富な水が海に届いていないと書いてありました。海をきれいにしようと全国的にやっているじゃないですか。きれいになっても魚はいなくなるばかりで考え方がちょっとずれています。豊かな海をつくろうとやっていってもらえればと思います。

うちでつくっている青のりは広島のお好み村でも使ってもらっているんですが、イトアオと言って髪の毛ぐらいの細さのもにゃもにゃした、本当に髪の毛の塊みたいな形にしてあるんです。それをふっかけたら香りが全然ちがうんですよね。京都の和菓子屋さんが使ってくれているみたいなんですけど、ちょっと春にのぞいてみようとかなって思っています。

(大園さん)

南区灘崎地区でトマト、キュウリ、ナス、オクラをつくっています。

新規就農で14年目になるんですけど、農協出荷を10年して、ちょっと食べていけないかなと思って、自分で売り始めて4年目になります。農協出荷のいいところ、個人出荷のいいところ悪いところがわかってきました。竹林さんは自分でたくさん作って、作る専門でやりたいという方なんですけど、僕は自分で作って販売までしたいので農協と商工会というふたつの組織でいろいろやっています。個人の方をある程度後押しして、成長させてくれるような支援があったらありがたいなと思います。とりあえず今の環境なら自分で頑張るしかないと思っています。

(水田さん)

中区高島で水稲と軟弱野菜、お飾りをやっています。お飾りの生産者が年々減っていて、去年は30人ぐらいしかいなかったのです。だから、市場から来る注文分をこなすのが精いっぱいです。後継者は欲しいんですけど種まきからいったら5月ぐらいからやって、刈り取りが8月のお盆前、出荷が12月10日とかぐらいなんで、なかなかそれだけの期間できる人がいないんです。

今31歳なんですけど、10年先、20年先、60歳までここでできるのかなという不安なところがあるんです。外環状ができて、市街化区域になってくるんかなという心配があります。周りの農地を守ってもらいたいのです。

(市長)

私はむやみに市街化区域を増やすことはしないつもりです。ただ例えば岡山をよくするには雇用というのが大切だから、今よく言っている企業の本社機能を持ってきたらという話があります。東京からそんな簡単に来るもんじゃないけど、そういう場合には農地にかかったとしても、優良農地を全体に確保するということを考えながらも、農地から企業の土地に転換していくということも考えられるんじゃないかというようには思っています。

牛乳で食育「命を子どもに教える」

有安さんの写真

有安さん

(有安さん)

北区建部で酪農をやっています。

酪農も高齢化の波が押し寄せており、次々と農家さんがやめられています。私なりにちょっと考えてみたんですけど、子どもをターゲットにもっとアピールしなきゃいけないのかなと思いました。食育のテーマとして牛乳はすごくいいと思うんです。栄養満点でカルシウムがあって、良質たんぱくですが、生きたままの動物から採れる畜産物っていうことで、肉よりも軽く踏み込める命というところで、そういう命をこどもに教えるという意味でも乳牛ってすごくいいのかなと思います。

子どもにアピールすることによって、若干消費も拡大するのかなと思ってみたり、子どもだけでなくお母さん方を巻き込んでいかないと消費は拡大しないのかなと思っています。そして子どもにアピールすれば、ひょっとしてその中から後継者が生まれるかもしれないと思ったりしました。

(市長)

去年、岡山市の童話賞は牛が生まれる過程でお手伝いしたものをいい作文にした人が受賞されています。そういうのを経験すると全然違うかもしれないですね。

最後は魅力で決まっていく 私たちオールスター

大盛トークの様子

(大内さん)

行政が何かをするより先にわれわれが動いていかないとものごとは始まらないのかなという感覚で、前に行動を進めていくということがやっぱり大切なのかなというのは感じます。

(市長)

私も大内さんの意見と全く同じで、要はあんまり行政って、それほどやるべきでないと思っていて、なんて言うか、限定してやるべきであってね。黄ニラについても私は植田さんにそういうふうに申し上げています。最後は黄ニラがどれだけ魅力的なのかという、最後はそれで決まっていくようなところもあるわけだし。観光とのマッチングみたいなのとかはね、これはわれわれでないとできないかもしれないなとか、そういうのはありますね。

日経新聞の論説の人がいいこと言っていましてね。減反政策を日本はずっとやってきたでしょ。減反だからコメをつくるのをちょっとやめようかって。国が一斉に野菜の何とかをつくりなさいと言って、作ってみたら、当然それが供給過剰になって価格が暴落する。これはいかんと、その人の実家は山形にあるらしいんだけれども、次もまた、国がこの野菜が駄目なら違う何とかにしなさいと言ってきた。その人の実家は国の言うことは聞かんと、牛に乗り換えて一山あてたんです。

(石原さん)

岡山県の農業・漁業の後継者はすごくいい人材がそろっています。オールスターそろっているなみたいな。僕たち7人は知り合いなんですけども、消費者からしてみるとまだ存在を知られていない方が多くて。2年前に年末に岡山ドームでトラック市という大きな農業祭みたいなのがありまして、それが僕たちの大きな祭りだったんですけれども、一昨年からなくなって。岐阜県のほうとかすごく大きな農業祭があったりして、すごくうらやましくて。こんないいメンバーがそろっているのに、表現できる場所が岡山にあったらなとよくみんなで話し合ったりしますね。

(市長)

今日は本当に何と言いますか、心の底から本当にありがたい意見を言っていただいたと思います。どうこれからそれらを具体提案としてつくれるかというのは分かりませんけれども、頭の中に入れて、一つ一つ着実にやっていきたいというように思います。今日はありがとうございました。

参加者の皆さんとの交流

参加者の皆さんとの交流の様子1
参加者の皆さんとの交流の様子2
参加者の皆さんとの交流の様子3
第15回大盛トーク参加者の皆さんとの集合写真

第15回大盛トーク参加者の皆さん

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