ページの先頭です

共通メニューなどをスキップして本文へ

スマートフォン表示用の情報をスキップ

Language

第16回市長と大盛トークを実施しました

[2015年4月14日]

ID:2395

ソーシャルサイトへのリンクは別ウィンドウで開きます

開催日:平成27年3月27日(金曜日)
開催場所:岡輝公民館
テーマ:~2015年度以降のESDの推進に向けて~
世界会議をふまえ、これからの岡山のESDの取組(方向性)を考える

市長が地域に出向いて、市民の皆様と直接対話する「市長と大盛トーク」。
第16回は、さまざまな分野でESD活動にかかわっていただいている16名と意見交換しました。

ESD(Education for Sustainable Development)は、持続可能な開発のための教育の略称です。

第16回大盛トーク参加者の皆さんとの写真

第16回大盛トーク参加者の皆さんと

大森市長のあいさつ

大森市長のあいさつの様子

大盛トークの様子

市長の大森でございます。ESDに関しては、昨年の会議、本当にありがとうございました。おもてなしもうまくいったのか、非常に好評でありまして、来場の方はもちろんのこと、全体を見ている東京の各省の人たちも、このごろの各地域での国際会議の中では、岡山が一番よかったというようなことを言っていただきました。ありがたいことだと思います。それから、皆さんのご尽力で、公民館を中心とした岡山のESDだとか、ユネスコスクールだとか、そういった岡山のやり方が岡山モデルとして発信できたということも、またいいことだったと思います。岡山の市民にESDの芽が育っていったんじゃないかなと思いますし、それが一番大きな成果だったのではないでしょうか。となると、この少し育った芽をどうするかというのが今後の課題になるんじゃないかと思います。たぶんこれは千差万別で、みんな置かれている立場も違えば、年齢も違うように、いろんな考えがあるんじゃないのかなというように思っています。どれが正解というのはないんでしょうけれども、今日もいろんな話をお伺いしながら、みんなでどうやって岡山のESDを進めていけばいいのか、議論させていただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。

参加者と市長の主な発言

ESDに関するユネスコ世界会議

ESDに関するユネスコ世界会議について話をする様子その1

大盛トークの様子

参加者)東公民館では竜操中学校の生徒さんを中心に今回やってみました。我々高齢者はどうしても外国人の方というと後ろへ後ろへ引くんですけれども、彼らは前へ前へ出て、わずかな時間でも外国の人と接したいということで、話を身振り手振りでしていました。それを見て、これがこれからの日本としては大切なんだなと思いました。ESDを説明するパンフレットには難しい言葉やカタカナがたくさん出てきて、公民館をよく利用する高齢者にはどういうふうに話していけばいいかなというのがこれからの課題です。

参加者)11月に行われたユース・コンファレンスでは、世界各国からの参加者の年齢は18~35歳で僕たちと同年代なんですが、国際的に活躍していらっしゃる方々ばかりで、こんなにいいことすごいことしているんだととても刺激を受けました。若い世代は体力や行動力があり、インターネットを使ってESDというのをプロモーションするというところに強みがあるなと思いました。世界会議の後もホームページを作ったり、参加者たちがフェイスブックで連絡先を交換して、有志の方々でこれからもどんどん継続されていくという取り組みがされているので、これからも一過性のものでなく、今年も5年後も10年後も継承されていくのかなと思いました。ESDという考えも今すぐに浸透させるんじゃなくて、じわじわ何か染み渡っていくようにこれからも続けていくことが大事なんだなと思いました。

ESDに関するユネスコ世界会議について話をする様子その2

大盛トークの様子

市長)そういうホームページの開設とか、メールのやりとりとか、いろんなことでつながっていくというのは非常に、この会議が目に見えるかたちで生きているということになるんでしょうね。私が感じたのは、公民館とCLC(コミュニティ学習センター)というのは似て非なるもの、環境が違うとここまで違うのかと思いましたね。ラオスの人が説明しているのを聞きましたけれども、なかなか義務教育が受けられない、卒業できないという、そこまではフワッとしたかたちでESDの会議に行ったんですけど、強烈なパンチを受けた覚えがありますね。だから、ESDの概念整理は案外できない。コアの部分はあるんでしょうけど、周辺の部分というのはたぶん各国、それぞれの人が置かれている環境によって、まったく違うんでしょうね。

参加者)岡山は環境と国際理解ということからまずはじめていたのが、非常によかったんだと思います。ESDというのは、戦争や貧困や女性問題や輪がいっぱいあるんです。これを全部やるとなったら、それだけで頭がいっぱいいっぱいですけど、取り組む方向が環境と国際理解、それだったら私たちも理解できるし、誰かに伝えられるよねということで、これだけのいい成功ができたんじゃないかなというふうに思ってます。水に熱いお湯を入れたら温かくなるように、会議に参加して熱く燃えた人が冷めた人たちに伝えていくことが、参加した人たちの務めじゃないかと思うんです。

参加者)私も参加させていただいて、エンパワーメントのところでは、日本の課題というと生きづらさとか社会的弱者でしたけれども、海外は識字教育とか貧困がすごいということで、本当に課題が違うんだなと実感しました。周りでボランティアをやっている方とか公民館でいろんな活動をしている方が、意外にESDを知らないと思います。ESDって何?と聞かれるとうまく答えられないんですが、ただいろんなことでやっていることがすべてESDにつながっているような気はするんです。今積極的ではない方をどうやって巻き込むかをしっかり考えていかないといけないなと思いました。

参加者)私はボランティアで、外国人の方を英語や外国語を使ってお手伝いや案内、おもてなしをするというのをやらせていただいたんですけど、何かしらのお役に立つことができて、自分もすごくいい経験になったなと思います。ボランティアをすることでESDに関して知ることもできたので、いいきっかけになったと思います。

未来のための人づくり ユネスコスクール

未来のための人づくり ユネスコスクールについて話をする様子その1

大盛トークの様子

(参加者)ESDという言葉の解釈にについて、私は市の職員のある方から「要するに未来のための人づくりなんですよ」と言っていただいて、私にはすごく分かりやすかったんです。その言葉から私たち商工会議所青年部が取り組んでいる6月1日の岡山市民の日の大使を子供たちにしようということになりました。子どもたち自身に、自分たちの地元を夏休みに探検というか、人に話を聞きに行ったりとか、いろんな現場に足を運んで自分たちで調査したものを壁新聞にし、たくさんの人に見てもらったことで、また自分たち自身が誇りに感じていく、そういうことをさせてもらいました。

(参加者)ESDの概念普及ということを考えたときに、やはり一つの鍵を握るのはユネスコスクールだろうと思っています。和気町では和気高校がユネスコスクールですが、ほかのユネスコスクールはありません。ただし、和気高が核になって地域の小学校・中学校をつなげていきたい。それから地域の人を巻き込んだ活動をしていきたい。そうすることでESDの概念が普及するとともに、地域おこし・まちおこしにもかかわっていきたいというふうに考えています。それから岡山県の中には9校、高等学校のユネスコスクールがあります。4月からはネットワークを作って活動していこうとしています。それは、一つ一つの高校が頑張っていく。そして、その高校が核になって、その地域でESDの概念を広めていく。幼・小・中・高、それから地域の方、そういうふうに縦横の連携を少しずつ広げていく必要があるんだろうなと思っています。私は教員なので、ESDをイベントではなくて普段の授業の中で、生徒・児童ひとりひとりにどう根付かせていくかということを考えていかないといけないなというふうに思っています。昨年11月の世界会議が一つのイベントで終わるんではなくて、これをスタートとしてどうネットワークを広げていくか。学校は学校で頑張る、公民館は公民館だけじゃなくて、いろんなネットワークがさらにつながって広がっていくというようになっていったらいいなと思っています。

未来のための人づくり ユネスコスクールについて話をする様子その2

大盛トークの様子

(市長)そういうときはキーマンの存在というのが重要ですよね。他人任せというわけじゃいけないんで、それぞれ私も含めてやっていかなきゃいけないんですけど、人づくりをして、そういう中に中心人物が何人かいて、これがずっと回っていく。そういうのでだんだん波及していくということが必要ですね。

(参加者)一宮高校もユネスコスクールに指定されていて、学校にユネスコ部というのがあります。書き損じハガキを集めるとかいろんな活動をしていて、文化祭でフェアトレードという商品を売るというのもしています。そこで学んだことですが、一昨年と去年の2回しましたが、1回目のときはあまり売れませんでした。なぜかと考えたときに、私たち売る側があまり分かってなかったんです。フェアトレードは誰のために、その人が何をするために必要なのか、何でフェアトレードを私たちが買うのか、必要なのかということをあまり知らなくて、買ってくださいと言っただけじゃ、やっぱりみんな買ってくれなくて。2回目にやったときは、全員で調べたんです。このお金はどこに回って、誰のために売って、何のための教育費になるのかというのを皆で学んで知って、その上で売ったんです。そうしたら、すぐ完売しました。だから、プロジェクトをすることも大切だと思うんですが、何のためかを理解することが重要だと思います。高校生フォーラムでもウガンダチームの方が「愛がないと何をしても意味がない」と言っていました。貧困も、ポケットにお金がないだけじゃなくて、知識がないからいけないんだと言っていました。
※フェアトレード(公平貿易)とは、発展途上国の製品を適正な価格で購入することを通じ、立場の弱い途上国の生産者や労働者の生活向上を支える仕組み

(参加者)清心女子高等学校がユネスコスクールになったきっかけは、アカハライモリとか、絶滅危惧種に指定されているような生物を研究し、生物の終わりを明らかにするといった生物部の活動が認められたからです。そういう活動も皆様の目に付いてくれたらいいなと思います。

未来のための人づくり ユネスコスクールについて話をする様子その3

大盛トークの様子

参加者)竹枝小学校は、ESDが提唱される随分前から環境について取り組んできた学校、地域です。旧建部町の全校33名の小さい学校ですが、とても豊かな自然があります。もともとは竹枝の地域の保護者の方が、この学校を中核にして地域の素晴らしさを子どもたちに伝えよう、この地域に住むこと、学校に通うことが自分にとって誇りに思えるような教育を展開していこうということで、2006年に「竹枝を思う会」という会ができました。学校の前に学校の田んぼがあるんですけど、そこに水を張って代掻きをした後、子どもたちが泥んこ遊びで、みんなで田んぼの中で遊ぶんです。田んぼにはカエルがいっぱい来て卵を産みます。今オタマジャクシもうようよいます。6月にはホタルもどんどん出てきますし、夏には目の前の旭川で泳いで遊ぶんです。そういうことを経験していく中で、子どもたちはこの地域の素晴らしさと自然を感じ取ってくれているのではないかと思っています。

未来のための人づくり ユネスコスクールについて話をする様子その4

大盛トークの様子

参加者)何がキーパーソンかといったら、先生なんですよね。やっぱり先生が、心を動かして、一緒に学ぼうと思われないとなかなか成功しない、続かない。私たちは、この世界大会が終わった後、2つのことをやろうと思っていて、今進めています。一つは先生をカンボジアに連れて行って、現地の先生方と交流してもらう。カンボジアの子どもたちと交流してもらって、教育の原点とか、自分たちが持っているもの、向こうが持っているものを交換してもらう。それを今計画しています。もう一つは、カンボジアにESD、ユネスコスクール、持続可能な社会をしていくにはというのを教育庁と一緒に広げようと思っています。その先生たちと岡山の先生たちがつながっていこうと思っています。去年、一昨年とやってスカイプでも結構交流できています。わざわざ行かなくてもスカイプで交流してどんどん仲良くなっていってもらう。その二つを海外と国内で、これから広げていこうかなと思っています。

コミュニティカフェ

コミュニティカフェについて話をする様子

大盛トークの様子

参加者)最近はコミュニティカフェというのがはやってきています。コミュニティ、地域の人たちが、仕事が終わったあとに気軽に集まれる場所で、お金もそんなに要らなくて、いろんな職種の人たちが集まって楽しく過ごす場なんですが、いろんなイベントを企画したり、それに興味のある人が集まって、横のつながりを作るんです。都内や岡山にもあるんですが、私もよく参加しています。そういう場所に行くと、みなさん仲良くなって、実はこんな問題が地域にあってとか、身近な悩みとか課題とかの話を地域の人たちが自然にできる場があるんです。それはすごくいいなと思っていて、そういう場がもっといろいろできればいいなと思います。私は、ユース・コンファレンスに参加したボランティアのメンバーに、振り返りをして、次につなげていくにはどうしたらいいかという話し合いをしましょうと声をかけて集まりました。それから月1回グローカルカフェ(グローバルにローカルなことを考えるカフェ)をやっています。ESDという言葉だと分かりにくいと思うので、その地域の課題とか、持続可能社会について考えるワークショップを開いたりとかというような方法がいいんじゃないかなと思います。

岡山の魅力 ESDアワード

参加者)今日の表題にある岡山のESDの方向性ということで、なぜESDが岡山で行われたのか、広島や香川や鳥取じゃなくて岡山なのかということを考えたときに、地勢とか土地的なことを考えると、まさしく今日のような晴れの国であることと、自然が豊富であることは、ほかの県やエリアにはない魅力なのかなと思います。留学生の方に聞いてみても、晴れの国ですごく住みやすい、適度にものが集まっていて、自然がいっぱいあるから、日本の気候を感じるのにぴったりと言っていました。

(市長)私も賛成ですね。一昨年まで東京の霞が関にいましたけど、ESDって聞いたこともなかった。ユネスコの世界遺産ないしは識字率のことなどは、もちろん承知はしていましたけど、このESDというのは、岡山で浸透しないというようなお話がありましたが、東京のほうがもっと浸透していない。それも、そういうことを提唱していく霞が関そのものもほとんどESDに関心がないというか、そういったところはあると思いますね。ユネスコスクールが岡山にいっぱいあるとか、ESDの拠点があったということは事実なんでしょうが、その根源的なものは岡山の気候などもあると思いますね。

参加者)本当に、岡山って余裕があるんです、気候もいいし。それでESDが受け入れられやすかったんだと思います。

市長)今回協賛金を企業が予定より多く出してくれて、お金が余ったんです。それを毎年200万円ずつ出して、ESD活動をよくやっていただいた方を表彰しましょうという制度を設けました。ESDアワードという制度です。表彰などに合わせて、海外から人が来て一緒に議論ができたらいいですね。これからも継続的にESD活動をやっていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

お問い合わせ

市長公室 広報広聴課 広聴担当

所在地: 〒700-8544 岡山市北区大供一丁目1番1号 [所在地の地図]

電話: 086-803-1025 ファクス: 086-803-1731

お問い合わせフォーム