こんにちは、岡山市長の大森です。
7月5日から7日にかけて降り続いた集中豪雨では、岡山県初となる特別警報が発令され、一級河川砂川の破堤や内水等による浸水被害、道路の路肩崩壊、土砂崩れなどが次々と発生しました。
とりわけ、床上・床下合わせて7,600棟以上が被災した浸水被害は甚大で、今なお避難生活を余儀なくされている方々がいらっしゃいます。
そして、災害が少ないと言われてきた岡山に大きな被害をもたらしたこの未曾有の豪雨災害は、私たちに多くの教訓を残しました。
一つ目は、地道な防災対策の大切さです。
これまで、旭川の放水路である百間川や笹が瀬川の護岸整備や堤防かさ上げ、排水ポンプ配備などに地道に取り組んできた結果、対策が十分に進んだ箇所では破堤や氾濫を起こさず、大惨事を免れることができました。
しかしながら、対策が十分に進んでいなかった砂川が破堤し、排水能力の低い笹が瀬川西側で大規模に浸水するなど、改めて防災対策の重要性を痛感し、今後、効果的な防災対策を迅速に進めていかなければならないと、意を強くしたところです。
二つ目は、「人の輪」の大切さです。
私は、発災直後こそ全体の陣頭指揮に集中しましたが、その後、週明けから5日間にわたり被災現場を訪れました。
そこで、被害の大きさを目の当たりにし愕然としましたが、その悲壮な雰囲気の中でも、被災地を応援したいとの心を一つに、多くの被災者とボランティア、近隣町内会の方々が一緒になって懸命に働く姿に、深い感銘を受けました。
また、国・県・自衛隊はもとより、被災した市職員も、昼夜を問わず懸命に災害対応に当たっていただいていることに対し、改めて深く感謝申し上げます。
岡山市がこのような大災害を経験するのは平成になって初めてのことで、市の対応なども含めて多くの課題を残しました。
今後、今回の被災を教訓として、一つ一つの課題を検証しながら、同様の災害から市民生活を守るための対策を、しっかりとやっていかなければなりません。
被災から約2週間、大勢のボランティアや町内会、民間事業者の方々にお力添えをいただきながら、オール岡山市の体制で復旧に取り組んできた結果、本当に徐々にではありますが、日常の生活を取り戻しつつあるように感じています。
この未曾有の豪雨災害から、一日も早く復興し、災害に強く、安全安心な岡山市を築くために、今後とも職員一同全力で取り組んでまいります。
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