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「おかやまSDGsアワード2021」大紀産業株式会社の活動紹介

[2022年1月5日]

ID:38742

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SDGsを合言葉に、ふるさと岡山エリアで「持続的に生きるための課題解決」を目指す取り組みを表彰する「おかやまSDGsアワード」。

今回「大紀産業株式会社」は「おかやまSDGsアワード2021」を受賞しました。

大紀産業株式会社とはどんな会社?

「食品乾燥で世界を豊かに Made in Japan」を理念に、新たな可能性を広げる創業74年の乾燥機専業メーカー。食品乾燥機の売上シェアは、国内トップの30%超を誇ります。2008年に開発した国内初の電気乾燥機は、「道の駅」など産地直売所ブームの中、農家が手軽に乾燥加工品を作れることから大ヒット、それまで破棄されていた変形品や傷モノなどの規格外品農産物が「価値ある乾物」と生まれ変わることで、フードロスにも貢献しています。

近年では東南アジアやアフリカなど、高温多湿環境で保存技術が未発達な発展途上国を中心に、常温かつ長期間の保管が可能となる乾燥加工用として電気乾燥機の需要が高まっています。

取り組みの概要・目標

国際協力機構(JICA)と連携した、アフリカ・スーダンでのSDGs活動

発展途上国では、流通の未整備により農産物の約半分近くが廃棄されているのが現状です。そこで大紀産業は、自社の電気乾燥機を導入することで、常温かつ⻑期間保管が可能な乾物を作り、その結果、農業⽣産者の所得向上とフードロスの低減に貢献することを目標として本プロジェクトに取り組みました。

具体的には、アフリカ・スーダンで電気乾燥機により、乾燥タマネギを⽣産。⽣タマネギと違い、価格の乱⾼下がなく、安定した価格で販売することができ、かつ常温で⻑期間保管することに成功しました。さらには乾燥タマネギを作る過程で「洗浄→スライス→乾燥→包装」と機械化を実現。こうした軽作業は、社会進出しにくく、現金収入を得ることが難しいイスラム社会農村部での⼥性の新規雇⽤創出と所得拡⼤に貢献しています。現地では「⼥性⽣産組合」を結成し、加⼯から販売までを⼀貫して⼥性だけで行うなど、ジェンダー格差の解消に向けた支援にもつなげています。

大紀産業の取り組み1

取り組みのポイント:独自の技術力

もともと乾燥機は灯油式が主流でしたが、2008年大紀産業が開発に成功した電気乾燥機は小ロットでの農作物の加工を可能とし、加えてメンテナンスの簡素化などその使い勝手の良さから多くのユーザーに支持されるヒット製品となりました。大紀産業の安原宗一郎社長は、プロジェクト成功のポイントを振り返って、次のように語ってくれました。

「かつて当社の売上のほとんどは『タバコの乾燥機』で、確か私が入社した2000年の頃は、売上の70%が『タバコ乾燥機及びその関連機器』でした(昨年は1%)。時代の変化とともに、タバコからキノコや大根、肉などの食品、さらにはペットフードなどに変わっていきました。そんな中、独自に培ってきた『乾燥技術』を海外でも活かせないか?それも食糧危機が最も懸念されるアフリカで…。そう考えた結果、当社の技術がSDGsにつながりました。長年培ってきた『乾燥技術』があったからこそ、実現できた取り組みだと自負しています。」

大紀産業の取り組み2

今後の展望

大紀産業では、1日1トン処理可能な「タマネギ乾燥工場」をスーダン国内のタマネギ産地ごとに建設し、同時に組合を結成することで、国の政策などに左右されない「持続可能なタマネギ乾燥施設」を作ることを目標としています。そして将来的にはスーダン全域に100か所以上の建設を目指しています。

ESDマン

独自の技術を生かした企業の活動が、SDGsの取り組みにつながったんだね!