SDGsを合言葉に、ふるさと岡山エリアで「持続的に生きるための課題解決」を目指す取り組みを表彰する「おかやまSDGsアワード」。
今回「社会福祉法人藤花会」は「おかやまSDGsアワード2021」を受賞しました。
2009年7月、瀬戸内市邑久町・岡山市東区西大寺に設立した社会福祉法人。「地域の中で共に生きる」を基本理念に掲げ、現在は特別養護老人ホーム、小規模多機能ホーム、福祉移送サービス、居宅介護支援事業所の施設を運営・展開しています。
設立以来、地域の人々に親しまれながら、誰もが入居(利用)したいと思えるような施設になることを目指し、これまで介護・福祉の未来を見据えた様々な活動に取り組んでいます。
また、そうした活動に加えてシニア雇用、障がい者雇用、子育て中の方の雇用も積極的に推奨、誰もが働きやすい職場づくりを目指しています。そのような取り組みが評価され2021年2月17日に、障がい者雇用に関する優良な中小事業主を認定する「もにす認定」を厚生労働大臣から受けました。
これは全国で23番目、岡山県内の企業では初となる快挙。こうした「藤花会」の先進的な取り組みは県内のみならず全国からも注目を集めています。
いわゆる「介護離職」は年間10万人以上(2019年厚生労働省)、その付加価値の損失は年間6,500億円(2018年経済産業省)と試算されています。もし介護業界が機能しなくなると老人ホームが見つからないなどの介護離職はさらに増加し、岡山ひいては日本の労働人口はさらに減少することが予測されるため、「藤花会」は「未来の介護人材の育成」を目指し、中高生への福祉教育を実践、同時に様々なワークショップ等を通じて、中高生の意見を取り入れた事業活動を続けています。
具体的な活動としては、実習生の受け入れはもちろん、約3年前頃から積極的に地元の中学校・高校に出向いて授業を行なっています。例えば、岡山市立旭東中学校と施設をリモートでつないで利用者、学生、スタッフが交流したり、藤花会のスタッフが「おおぞら高等学院なりたい大人コース」の講師を担当して、高校生に高齢者福祉の魅力を伝えるなどの活動を行っています。
リモートによる交流では、旭東中学校の社会部とボランティア部の生徒が考えたクイズなどのレクリエーションを施設の利用者と一緒に楽しむことで、生徒たちも貴重な社会体験をしているとのこと。そして、瀬戸南高校では授業を受けた高校生から「福祉の道に進みたいという思いを確信しました」との感想も寄せられたそうです。このように「藤花会」の活動は地元を中心に着実に輪となって広がり続けています。
こうした「藤花会」の先進的な取り組みは、県内のみならず関東はじめ全国からも注目されており、「直接視察させてほしい」とのリクエストも多く寄せられています。「藤花会」ではそうした輪をさらに広げるために、「岡山県介護事業所運営向上ネットワーク」や「岡山県社会福祉協議会」を起点に、今後さらに水平展開を進めていきたいと考えています。
(注)現在「藤花会モデル」を策定し、2023年には全国規模のフォーラムで発表できるよう準備中。
持続可能な社会に向けて、地域の未来を担う人材育成に取り組んでいるんだね!