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令和5年3月24日市長記者会見

[2023年4月4日]

ID:48397

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令和5年3月24日市長記者会見

  • 令和5年4月1日付け人事異動について

令和5年3月24日市長記者会見資料

市長記者会見動画

令和5年4月1日付け人事異動について

 皆さん、おはようございます。それでは、会見を始めますが、今日は来年度の4月1日付の人事について、まず話をしたいと思います。そしてその後、前回何人かの記者の皆さん方と話をいたしました話題、アリーナ建設に関しての話を私のほうからさせていただきたいと思います。取りあえず、人事の話をさせていただいて、質疑応答が終わった後、アリーナをやらせていただきたいと思います。

 まずは、特別職の人間でありますが、3月に任期が満了する水道事業及び市場事業の管理者について、4月1日付で水道事業管理者には水道局配水部長の栗原氏を、市場事業管理者には環境局長の國米氏を任命いたします。

 それでは、一般職の令和5年4月1日付人事異動について説明をいたします。ようやくコロナが収束の方向で動いているところでありますが、新年度においても新型コロナへの適切なサポート体制を維持しつつ、市民生活また事業活動の正常化に対応するとともに、重点施策を着実に推進できる組織、人員体制となるよう人事異動を行います。

 主なポイントでありますが、最初に児童虐待防止対策の体制であります。昨年1月に亡くなられました西田真愛ちゃんの事件を受け、10月には市に対し再発防止のための提言をいただいたところであります。

 皆さん方にお配りしている資料1をご覧いただきたいと思います。予算のときもご説明しましたけど、我々の2つの視点に大きくフォーカスをいたしました。必要な情報が必ずしも取れていなかった、情報に基づいて的確な判断が必ずしもできていなかった。こうした事件を二度と起こさないため、人事面、予算面から対策を講じることとしております。

 まずは、こども総合相談所の職員配置でありますけれども、これは国が要求している必要配置数を満たしていました。さらに今年度、社会福祉区分の採用計画を前倒しをし、また、新たに経験者採用の試験を行ったところであります。その結果ですが、令和5年度こども総合相談所には、児童相談所の所長経験者1人を含む児童福祉司2名に加え、県警とのさらなる連携強化を実現するための現役警察官1名、計3名を増員いたします。児相と連携し、身近な相談機関の役割を担う市内6か所の地域こども相談センターについては、専門職――保健師ですけども――の増員を1か所、児童福祉司など専門職への置き換えを2か所、事務職員についても非正規から正規への置き換えを1か所行い、体制強化を図ります。

 令和5年度実施の採用試験においても、児童福祉司を含む社会福祉区分の採用について、国において児童福祉司の増員検討がなされている状況を踏まえ、昨年に引き続き採用計画を前倒しして4人程度に増やすこととし、経験者を含めた採用による専門職員の充実を図っていきます。
 先に申し上げた反省すべき課題の2本柱について、我々として今できることはやらせていただいたつもりであります。これらをもって、真愛ちゃんのような不幸な事件を二度と起こさないようにしていきたいと思います。

 次に、市民生活、事業活動の正常化に対応する体制についてであります。今、収束に向かっているのではないかと申し上げましたけれども、まだまだ安心はできません。したがって、この体制を維持するため、感染症対策担当局長を引き続き配置することといたしました。宮地感染症対策担当局長を留任させます。

 また、コロナ後の経済対策、消費喚起事業等の取組を力強く推進していくため、産業観光局商工部に要員4名の増員を行う。あわせて、市民にとって分かりやすい組織とするために、商工業の振興と企業誘致など既存の事業者への支援を一体的に所管する産業振興課と、またスタートアップに代表される創業、起業への支援と雇用対策を担う創業支援・雇用推進課に組織を再編いたします。

 次に、デジタル化、グリーン化等新たな時代の要請への対応であります。デジタル化を効率的に推進する体制とするため、政策局のデジタル担当と総務局の情報2課を統合し、政策局政策部にデジタル推進課を設置いたします。グリーン化への対応として、環境局の環境保全課地球温暖化対策室をゼロカーボン推進課に格上げし、脱炭素社会の実現に向け体制を整備いたします。

 次に、技術職の人材確保でありますが、岡山市は他の政令指定都市と比較して技術職の職員数が少ない現状があり、人材確保に力を入れていきます。採用試験では、特に近年採用が思うようにできていない電気職について、通常6月中旬に行っている大学卒業程度の採用試験に加え、新たに早期実施枠として2か月早い4月16日に採用試験を実施いたします。また、給与面でも令和5年度以降に採用する技術職の職員に対し、新たに月額2,500円――上限でありますけれども――の初任給調整手当を採用から5年以内の期間、給与に上乗せして支給し、処遇面での改善を図ります。

 次に、女性職員の登用と男性育休の取得推進であります。まずは、今回の異動によって課長級以上に占める女性の割合は17.6%になります。これ、私が市長に就任した当初は6%台であったんですが、3倍近くになりました。昨年の4月1日時点の16.9%からも0.7%アップしているところであります。また、幹部職員の中で特に局長級でありますけども、私は議会でも申し上げたんですが、肩に力を入れて女性の活躍、活躍と言わなくても、自然に女性の幹部職員が出てくるようになったということを申し上げておりました。今回、そういう視点で担当と相談をした結果ですが、局長級の女性は今まで4人だったところが1人増えて5人、過去最高となっております。

 時々話題になるんですけれども、何でこの女性活躍を順調に進めることができているのかというところの理由ですけれども、1点目は、1つ目の鍵ですけども、育児休業を取得することが昇任に影響しないようなそういう人事制度を導入したっていうのが1つあります。2つ目の鍵が、育休の代替に配置する正規職員の定数を別途管理とし、100人の採用を行ったということも女性の休みやすい状況をつくったということになってくるわけであります。今回、3つ目の新たな鍵と考える男性職員の育児休業取得促進について対応させていただこうと思ってます。

 資料2をご覧ください。男性職員の育児休業取得率は、平成28年には1.6%でありましたけれども、令和5年1月末現在で54.2%と半数を超え、令和3年度から5年間の特定事業主行動計画での目標値50%を3年早く達成できる見込みとなりました。

 今回新たな試みでありますけれども、長期、連続して1か月を越えるような男性の育休が生じたときに、代替正規の職員を柔軟に充てる運用を開始しようと。男性が長期に休みやすくする、そういう環境をつくっていこうということで、その要員2名を人事課付で配置いたします。この取組によって、家庭や子育てにおける女性の負担軽減が図られるのではないかと思います。

 次に、局長級の人事…。その前に1つ、来年度は9月1日に岡山創造劇場のハレノワがグランドオープンいたします。その担当をどうするかっていうのが随分議論になったわけでありますけれども、担当は今、中原(市民生活)局長であります。(スポーツ文化)部長はここにいる岩田君なんですけれども、両方とも3年やっているんですね。普通の人事であれば異動ということになるんですけれども、やはりハレノワをいい形でオープンさせたい、岡山を盛り上げていきたい、そういった思いから、この2人は留任させようということになったところであります。今のアリーナも担当しているところでありますけれども、そういう面で特に劇場についての大きな節目になりますんで、両者が担当し、いい形でのグランドオープンを迎えたいと思っております。

 局長級の人事でありますが、市民協働局長に田中岡山っ子育成局保育・幼児教育部長を、また環境局長には見平同局次長を、産業観光局の産業政策担当局長に小山同局の農林水産部長を、下水道河川局長に嶋村同局の次長を、会計管理者に戸取東区役所区長代理をいずれも昇任で充てると。ちなみに、戸取さんは女性であります。今の4人はそのままいますので、合わせて5人ということになるわけです。

 それから、総務局長でありますが、福井保健福祉局長を、財政局長には岩田総務局長を、保健福祉局長には後河教育次長を充てることにしております。区役所では3区長が交代になります。北区長には遠藤環境局の環境施設部長、南区長には梶家中区役所区長代理、中区長には安東産業観光局産業政策担当局長を充てることにいたしました。

 全体の人事異動の規模は、昇任、配置換えを合わせて1,541名ということになりました。昨年が1,498名、令和3年が1,389名ということで、若干コロナ禍の影響で小規模なものといたしましたけど、今回通常の異動に近い規模となったわけであります。

 教職員を含む全体の職員数は、本年4月1日時点で前年比15名増の8,475名となる見込みであります。定員管理の方針の中で、令和8年4月1日時点で8,660名を総職員数の目安として設定していることを踏まえ、引き続き適正な定員管理に努めていきたいと思います。私からは以上です。

質疑応答

○記者
 私からは1点、虐待の対応の関係で教えてください。今回、人事面と事業面、今回は人事の関係ですけど、事業面でも予算でいろいろ盛り込まれて、再発防止に向けた取組を強化するということになっていますけれども、改めて再発防止には事業の確実な実行と、それから人事面においても今回人数を増やしたり、経験者を採用したりというふうな取組をされていますけれども、組織として機能させていく必要があると思っています。今回の人事異動で新しく配置される職員の方、それから引き続き職務に当たられる職員の方にどう取り組んでいってほしいかっていうところを改めて教えてください。

○市長
 先ほども申し上げましたけど、西田真愛ちゃんの事件、やはり全体として我々は反省をすべきところは反省をしていかなきゃならないという視点に立っています。その一つは、情報が必ずしもうまく取れてない、また情報をうまく的確に判断できていない、この2点は大きな問題だった、課題だったと思います。それらができるように、単に予算、人事だけじゃなくて、実際上機能するように動かしていかなければならないというように思っております。担当局長のほうにもその旨を申し上げているところであり、あとは研修等、実践を通じてその意識をより高め、具体的に予算措置をしたものもありますから、それらを活用して、ああいった事件を二度と起こさないような、そういう対応にしていきたいと思っております。

県との関係について

○市長
 それでは、この前お約束いたしました新アリーナの建設に絡む問題についてお話し申し上げたいと思います。前回、コロナ本部(会議)の後だったと思います。記者さんのご質問だったですよね。それで、まだ頭の整理が十分でないと、幾つかのことはコメントさせていただきましたけど、それについて17日の知事の会見録も見させていただき、次の機会、24日の会見で申し上げたいと思うというように申し上げた次第であります。私の頭の整理は4点であります。
 まずは、公開質問状という形で私のほうに対応された件についてであります。まずは、回答にも少し書かせていただきましたけども、やはり県の職員そして市の職員にも動揺を与えています。様々な施策の両者の連携の妨げになりかねない、市民、県民にとってもマイナスの影響があるんではないかというように思っています。今回の件をよくよく考えてみると、知事から私にお話をいただければそれは調整できることであります。そういった中で公開質問状という形で出されたっていうことは大変残念であり、また行政の信頼性、そういったことを失わせることになりかねないというように思っております。

 次に、2点目、アリーナ建設構想に係る知事の指摘であります。まず、私としては、行政手続上の瑕疵はないと考えております。知事が会見の中でも問題があるというようにおっしゃっておりますが、具体的に何が問題なのかということを教えていただければと思っております。
 会見の中で特に議論されているのが経済効果であります。これは前回も少し申し上げましたが、私としては市内で実績のあるシンクタンクに委託しているところであり、恣意的な要素はないというように思います。ただ、改善すべきところがあれば、それは改善をしていけばいいと思っておりまして、基本計画の策定過程の中で必要があればやっていけばと思っております。
 現在は、これからアリーナについて具体的な計画づくりを行おうとする段階であります。プロスポーツの振興については県も従来から関与しており、またこの施設が市外に経済効果が及ぶことは明らかであります。したがって、私としては、計画づくりの段階から県にも参加していただきたいと考えております。
 次に、3点目であります。私との対話をしないとおっしゃっている点についてであります。首長として、政治家として、と言うほうがいいのかもしれませんが、やっぱり様々な人の話を聞き、意見交換をするっていうのは、私は最大の仕事の一つなんではないかというように思っております。私自身、72万市民の負託を受けている立場でありますんで、ぜひ対話の要請は受けていただきたいと思います。
 次に、4点目であります。17日の知事の会見録を読んでいて、私との信頼関係はもう失われている、また会って話をするたびに関係が悪化しているとの発言がございました。この発言自体、大変残念なことであります。私としても今後の信頼関係の回復に努めていきたいと思います。
 過去の話をおっしゃっていたんですけれども、特にこの一、二年でありますが、現在話題となっていますこの新型アリーナ以外にも新型コロナウイルスの対応、また教育問題、岡山県と岡山市の関係、負担金条例、いろいろ両者の間に課題がございました。この過程の中で私が感じ、知事にお願いしたい点が1点ございます。
 それは、お互いそれぞれの話題に係る、課題に係る行政制度をよく理解した上で対話をすべきだということであります。特に、岡山県と岡山市の関係について、知事は上下関係、すなわち市は県の指示に従って行動する関係にあるかのような発言を公式な場でも、また私との間、ないしは等々でおっしゃっているわけであります。私は、この認識では今後とも両者の関係っていうのはうまくいかないのではないかなというように思っております。
 私の認識は、公式の場でも申し上げましたけど、それぞれの行政分野において、県と市の役割が法律などで定められているわけであります。その定められている役割に応じて県も市も行動すべきだというように思っております。今申し上げたことっていうのは、全ての議論に通じていきます。様々な制度に共通理解をすることは最低限必要なことだと思います。
 以上4点ですが、最後に一言だけ申し上げたいと思います。今、私が4点述べました。これについて、知事さんは異論、反論があるかもしれません。それについては、ぜひ私と話し合っていただきたいと思います。そして、お互いの信頼関係を回復し、岡山を共によりよくしていきたいというように思っております。私からは以上です。

○記者
 幾つかありまして、1つ目が、ご発言の中で知事の「県が上だ」というような趣旨の発言について問題視されていましたけども、これお話を聞いていると他県でもあるような、政令市と県の問題と構造が似ているかなと思うんですけども、そういったところはいかがですか。

○市長
 よくうわさされている県と政令市のところにも、そこまではっきりした意見を知事さんがおっしゃったりしているっていうのは、少なくとも私は聞いたことがありません。もちろん、政令市っていうのは都道府県にとっても非常に大きな存在で、かつ政令市のほうで権限が非常に強いということがあって、知事さんとの間にあつれきが生じやすいところがあることは事実であります。幾つかのところにそういう問題があるというのは承知をしておりますけれども、上下関係ということで議論になっているっていうのは聞いたことがありません。よろしいでしょうか。

○記者
 改めてになるんですけども、これまで様々な問題があったということも言及されていましたけれども、アリーナの問題だけではなくて、今までの県と市の間でいろいろな課題がある中で、その延長戦として今回に発展したという捉え方になるんでしょうか。

○市長
 そこは、分かりません。それは、知事のお考え自身が17日の会見録、そしてそれ以前の会見の内容を見ても、そこは明白ではありません。一番重要なのは、今質問にあったように、なぜこれをこういう発言をされるのか、どういうふうに持っていこうとされているのか、過去の問題がこれにオンされているのかどうか、そういったことを含めてお互いが話し合っていく、それが重要なのではないかと私は思っています。

○記者
 最後にもう一点、やや細かい点で恐縮なんですけども、以前市のほうが出された過去の経緯表ですか、いついつ誰がやり取りしたか、表の中の質問なんですけれども、令和5年1月20日に岡山市のほうから岡山県にメールで「新アリーナ構想について」という件名で、県も協力してください、お考えを聞かせてくださいというような趣旨の文章をメールで送られています。この点について知事も会見で、知事、副市長の間で話が進む中で送られてきたということに対して違和感を感じてらっしゃるような趣旨の発言をされてまして。2つあります。1つは、まず副知事、副市長の話し合いが実際に進んでいる中で、なぜ対話ではなくて、このタイミングでメールという手段を取られたのか、まず一つお伺いさせてください。

○市長
 我々がこういう県側に、これ間違えてたら岩田君(スポーツ文化部長)、言ってください。要は、我々が市長名ないし、特にこのアリーナに関してはなかなかあつれきが生じつつある状況の中で、単独で担当のほうからメールをしていく、メールをする内容を含めてやっていくっていうのは通常考えにくい。
 我々としては、私、そして両副市長が入った上で議論をしてペーパーは出したり、担当のほうに問いかけているところであります。したがって、副市長両方とも了解をした上でやっているわけであって、そこがなぜそういう指摘になるのかよく分からないと私は思っております。市としてこの問題に関しては一体的に整理をし、県側に申し上げていると。この頭ごなしという意味も私はよく分かりません。そういう疑問点があるんなら、私に言ってくれればいいじゃないかと思うんですけどね。何をおっしゃりたいのかがよく分からないと私自身は思ってます。大丈夫?(スポーツ文化部長に尋ねる)

○スポーツ文化部長
 はい。

○記者
 ごめんなさい、ちょっと飲み込みが悪くて。確認で今、岡山市のほうからなぜこのタイミングでメールという手段で、文面で送ったのかということについては、両副市長が入って、県とも合意の上で送ったという……。

○市長
 合意とは言ってないです。要は、頭ごなしっていう表現を取っておられるので、副市長を無視するっていうのが頭ごなしかどうかも定義上もよく分かりませんが、それは横へ置いて、副市長と協議の上で送っているものであります、そこは。だから、その折衝が例えば成立しそうであり、このペーパーを送ることがその解決にマイナスの影響が出るということであれば、当然やらなかったと思っております。我々のほうは、この議論のときには必ず両副市長、そして中原(市民生活局長)、岩田(スポーツ文化部長)、両者が入って議論をしているということをご認識いただければと思います。

○記者
 ごめんなさい、しつこいようで。要は、もし、後ほど担当課からでもいいんですけど、このタイミングで話し合い、対面が進んでいる中でメールという手段を取られた経緯というのをぜひ知りたくて、なぜここで、表を見る限り突然確かにメールで送られてまして、何か理由っていうのは今すぐお答えいただけるものってありますか。

○市長
 (スポーツ文化部長に)後でもいいし、今でもいいよ。

○スポーツ文化部長
 後で、はい。ちょっと。

○記者
 ごめんなさい。今のご発言でも出ていましたけども、このメールで突然というか、来たという点に関して知事が「両副知事、副市長のパイプが有効でないということがこれで分かった」という趣旨の発言もされていまして。そういった理解、頭ごなしという意味もよく分からないと先ほどおっしゃっていましたけど、改めてお伺いします。

○市長
 それは、また知事の会見内容について、うちの副市長たちも反応しておりました。それは後で副市長に聞いていただければと思いますが、私はもういろいろなチャンネルで議論していくっていうのは当然なんで、何をおっしゃっているかが本当にそこはよく分からない。
 おっしゃりたいことっていうのは、私のそのペーパーの中でどうやって行間を読むかと、そういうことになるんです。うちのスタッフもみんなそうなっているんです。知事のお考えはどうなのかっていうことを、それこそ推測してやらせてもらっているところがあって、どこの点に問題があるのか、それをぜひ教えていただきたい。そうなれば、そこはそういうことだったのかっていうことで知事もご理解をいただき、信頼関係っていうのは回復していくんではないかなというように思っております。よろしいですか。

○記者
 何点かお聞きしたいんですけど、まず知事の発言関係で何点か整理したいんですけれども。知事会見の中で、経済波及効果のデータについて市がさらに加工を加えたものだという発言がありましたけれども、この点についてまず市長としては、先ほどの説明を受けて「違う」という認識で合っていますでしょうか。

○市長
 はい。加工はしておりません。

○記者
 なぜ、ここで逆に言うと、知事が加工という発言をなさってしまったんでしょうか。

○市長
 それは、知事に聞いて。うちのペーパーは出すの? 加工してないよとかっていう……(スポーツ文化部長に尋ねる)

○スポーツ文化部長
 はい、出そうと思っています。

○市長
 今、知事会見のそういうちょっと事実誤認について我々のほうで整理をして、県のほうにペーパーとしてお渡しをしようということは、やっているところであります。

○記者
 これ、事実誤認は事実誤認だとして、知事がそういう発言をされた時点で既に市と県の中で意思疎通というか、情報共有がちゃんとされていないのかなというふうに客観的には見てしまうんですけれども、そのあたりについてはこの前のクローズの会議とかではちゃんと説明があって、認識はしてもらったのに間違いが出たのか、そもそもちゃんと説明ができていなかったのか、どうなっているのか。

○市長
 それは、私は中原(市民生活局長)、岩田(スポーツ文化部長)両氏からはそういう発言をしていないということを聞いているんですが、たまたま直接いますから、加工したっていうことを向こうの担当との間で話をしたんですか?(スポーツ文化部長に尋ねる)

○スポーツ文化部長
 クローズでやった説明会の場でも、恣意的な数字の操作とかは一切してないっていう説明は何回かさせていただいています。なので、そこの担当者の認識はされているのかなというふうには、こちらは認識はしていたんですけど、そういう意味もあって、知事の発言にはちょっと驚いているところがあります。

○記者
 ありがとうございます。それと関連してなんですけども、観光客のデータについても、知事は「それを使うのはおかしいのではないか」という発言がありましたけれども、市としては正しいという認識でしょうか。

○スポーツ文化部長
 何をもって正しいかというのはちょっとあるんですけど、今回観光客のデータは直接は使っておりません。シンクタンクさんのほうでプロスポーツチームとかのヒアリング等々の結果を踏まえて、だいたい大まかに7対3ぐらい、県内が7、県外が3ぐらいだろうという仮定の下で計算をしています。それを確かめるがために、観光客の動きとかも一応確認はしたと。そんなに大きくずれてないという確認をしたということで、説明会の場でもきちんと説明はさせていただいております。

○記者
 観光客だからどうこう、正しいとかいう話じゃないということですか。

○担当課
 はい、そうです。

○記者
 あと、これからアリーナのことはちょっと離れてですけれども……。

○市長
 ちょっと今の点でいい? 私が今そこについて、彼(スポーツ文化部長)からは話は聞いているんですが、言及しないのは一体なぜなのかっていうところも重要だと思うんです。先ほど言ったように、経済波及効果っていうのは一つの議論の論点にはなると思います。しかしながら、今の段階っていうのは具体的な計画づくりに参加をしてほしいと言っているにすぎなくて、もちろん最終的にお互いの負担割合とかを定めるときには、ある程度そういったことも考慮にはなると思います。
 しかしながら、それは少なくとも令和6年度予算以降の話であって、今その観光客のデータでやったのかどうかとかっていうことに、その議論に終始をしていくっていうのは、私はまさに木を見て森を見ずの状況じゃないかなというように思ってます。ごめんなさい。

○記者
 ありがとうございます。あと、市長が知事に引き続き対談を呼びかけている状況ですけれども、一方で知事は信頼関係ができて話ができないというふうな発言だと思うんですけども、となると結局両者、主張自体は平行線かなと思うんですけれども、その間を取っていく、例えばクローズの場で話をしていくとか、そういうやんわりとした柔軟な対応をされていく考えはあるのでしょうか。

○市長
 1対1で話す形態をどうするかということ?

○記者
 そうですね。

○市長
 そういうことだよね。それは、私はもう知事がこういう形で会いたいというのであれば、よっぽどのケースを除いては受けたいと思っていますよ。本当にクローズドな場で、皆さん方も入らないとか、スタッフはどうするのかとか、もうそこは知事さんに基本は合わせてやりたいと思います。

○記者
 基本的には知事が、ああいう発言があっても、市長としては対談をずっと呼びかけていくのは呼びかけていくということでよろしいですか。

○市長
 私がなぜ呼びかけているのかということなんですけど、(先ほど)最後に「岡山をよくしよう」っていうことを申し上げたと思います。それは、私は何のために存在するかということは、岡山市民にとってプラスになることをやっていこう、岡山市の発展についてやっていこうということであるわけですね。彼(県知事)も同じように県民のハッピーな状況をつくり出すためにいるはずなんですよ。となると、それが信頼関係が失われたということで話をしないというのは、市民県民にとって私は不幸なことだというように思います。市長として、また知事としての責任だというように思っているわけであります。

 他社さんが先ほど他の県のお話をされましたけど、私自身今まで報道で見る程度であるわけですが、一方がこれだけ会おうと言って、一方が会わないと言ってるのがあるのかどうか、それこそマスコミの皆さん方のほうがご存じなんじゃないんでしょうかね。

○記者
 知事は、信頼関係がもう崩壊してるというか、崩れているという言い方をされました。市長としては、今現状どのように認識されてますでしょうか。

○市長
 私は、信頼関係を醸成していかなければならないと思っています。先ほど質問に答えたように、我々は個人と個人の問題ではない。市長として岡山市をよくしていく、我々はミッションを持っているわけですよ。そういうときに知事との関係、知事が信頼関係が失われているっていうのは、おっしゃったこと自体は非常にショックであり、残念なことだと思いますが、それで済ませちゃならないっていうのが我々の責任なんじゃないでしょうか。私はそう思いますけどね。

○記者
 信頼関係の醸成について、市長としてはもう対話を求めていくということですか。

○市長
 それ以外ありますかね? そこがよく分からないんだけど。ほかの手段があるのなら、それはあらゆる手段を講じていくっていうことはあると思いますよ。でも、最終的にお互いの連携をスムーズにしていくっていうのは、トップ同士が少なくとも信頼関係が壊れている、失われているって言った、発言しているような状態から一歩戻さないと駄目なんじゃないでしょうかね。私はそう思いますけど。

○記者
 今回は、このアリーナ問題でこういうふうに浮き彫りになったと認識しておりますが、先ほど市長は常日頃の発言で県と市の立場の発言のことを指摘されました。要は、このほかの問題であったりだとか、アリーナ問題を先に進めるための対話なのか、これまでのことも全部含めての県と市の関係を再醸成していくための対話なのか、そのあたりはいかがでしょうか。

○市長
 やはり、ベースにあるのは市と県の関係じゃないでしょうか。だから、県の指示に従って市が動くべきだっていうお考えを本当にお持ちならば、それは何をやってもうまくいかない。だから、そこはフラットで法律で定められている役割に沿ってお互いがやっていく。例えば、コロナの特措法ってありますよね。特措法で様々な宣言が知事に出てくる。これは最終的には知事の判断であるんです。ただ、知事が判断することによって岡山市内の様々な事業所がどういう影響を受けるのか、我々も我々なりに分析をしているところもあります。
 それから、我々も保健所があって、所長さん以下、もう一生懸命働いているんですよ。そういう人たちの動き、これも私が見るのも一つの責任だと思うんですね。最終的に緊急事態宣言を判断するのは知事かもしれません。ただ、我々の持っているものの意見を聞いてほしいっていうのも、私はあると思うんですね。
 だから、負担金条例…もう後は言及しませんけど、教育の問題だって自分の方針でやってくれと言われても考え方が違う。だったら、一緒に最初からやるしかないんじゃないですかって僕は申し上げたりも。この中で総合教育会議に出られた方もいると思いますけど、そういうふうに申し上げているんだけどね。だから、ベースとなるものを変えていただくというか、よく認識をしていただくっていうことが私は重要だと思います。よろしいでしょうか。

○記者
 今までのやり取りで、知事さんのほうは議会とかそういう場で大森市長がお話しすることに対して、ちょっと恣意的なことを感じられているようで、そういう公開の場でのやり取りっていうのをすごい何か嫌っているようにこっちとしたら見受けられるんですね。
 今回も知事さんが会見で話したことに対して、市長がこうやってオープンな場で反対のことを述べるっていうのであれば、今後もずっと同じような状況が続くのではないかなと思うんですけれども。今後市長さん側からクローズな場で、まずは文書で知事さんの意見に対して反対を述べるとか、何か方策を変えていくような考えってございますか。

○市長
 まずは今も、担当同士でこういう趣旨の発言をしますよ、っていうことは連絡をしております。うまく着地できればと思うんですけれども。実は、私なりにも葛藤がありました。当初公開質問状が出たときに、少しコメントさせていただいたんですけれども、やはり私が発言をすると、知事がまた発言をされていくということもあるだろうからっていうので、回答の段階とか、私自身はもう表に出ないというやり方をしていたところであります。
 しかしながら、知事の17日の会見内容を見て、このままでいいんだろうかっていう話が、我々のそれこそ副市長、担当局長、部長の間で議論になりました。やはり言うべきところは言っておかなければならないんじゃないかということで、そういう意識でいたところ、この前のコロナの本部(会議)の後の質問になったということであって、24日に話をさせていただきたいということ、であります。
 それから、よく9月議会で私が答弁をしたっていうことに対して問題というふうにおっしゃっているんですが、私自身はこういう我々が検討しているアリーナについての勉強をやっているよっていうのは、それ以前から担当から担当に話はさせていただいている。そういう中で、9月議会に質問がありました。質問に対して答えていくっていうのは、これは市議会議員というのは市民の代表であるわけです。その方の質問に答えないというのは、それは逆に言うと市民に対して失礼なんじゃないでしょうか。
 ただ、言葉は選んだつもりです。県がご了解いただいているとか、そういうことを言ってる話ではありませんし、県と折衝しているなんていう言い方もしてなかったと思います。正確には覚えていませんが、これからお願いに行くという言い方だったというように思ってるんですね。
 だから、私としては市長として市民の代表である市議会から質問があったときには、言える範囲のことを答弁していく、これは私への責任、オブリゲーションだと私は思ってるんですけどね。それが問題なら、どこが問題なのかを教えてもらいたいんです。これは、ほかの方からも誰も私には教えていただいてない。今みたいな質問は、何回かいただきましたけどね。いい回答かどうかはよく分からないですけど。

○記者
 長時間の会見になって申し訳ありません。恐らく、市長も知事の17日の会見録をお読みになったということですから、知事も今日のこの市長の会見、どういうふうな形か分かりませんが、我々の報道なのか、また別のルートなのか分かりませんが、この市長の発言を知事もお聞きになるだろうと思います。その上で、繰り返しになるかもしれませんが、改めて先ほど市民県民にとっても不幸な状況が続くというふうなことについて、これを打開するために知事に何か呼びかけることがありますか。

○市長
 だから、最後に呼びかけたつもりなんですけどね。

○記者
 市長も政治家として長くやられていて、恐らくそうはおっしゃいながら、知事がこういうふうなことで怒っているのはこうかな?というのを多分分析もされているんだろうと思うんですが、それでもなかなか手がないですか。

○市長
 僕は、でも本当に分からないんです。なぜ今経済効果なのか、なぜ今公開質問状なのか、これは知事から私への公開質問状ですよね。事前に一度も私には話がない。普通なら、私その前もこういう行政に携わっていましたから、何のためにこれをやっているのか、着地をどう考えて、そのプロセスとしてどうやっているのかということを考えますよね。考えるんです、普通は。それが分からない。
 だから、どこかが意思疎通がうまくいってないことは間違いないと思うんですけれども、じゃあそこの意思疎通をよくしていかないと、私は市民県民にとってはよくない、じゃあそれはどうするんだというのもはっきり言って私が今、どれが効果的な手法かって言えるものはないんですよ。どうしていいかよく分かりません。率直なところよく分かりません。

○記者
 その上で、1点だけ確認させてください。アリーナなんですが、とはいえ岡山市単独の財政規模ではできないという現状認識にお変わりはないのでしょうか。

○市長
 私は今財政規模論はやってないつもりなんです。シーガルズにしろリベッツにしろ、トライフープにしろ、基本的には応援企業を含めて県単位でやっていますよね。となると、やはり県の関与っていうのは、私は不可欠なんじゃないかなというように思っております。したがって、もちろん経済効果もあれかもしれません。それを言わないとまた怒られちゃうかもしれませんけど。そういう中で、私は県の関与っていうのはこのプロジェクトにおいては不可欠だと思っております。

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