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令和6年2月14日市長記者会見

[2024年2月16日]

ID:57062

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令和6年2月14日市長記者会見

  • 令和6年度当初予算(案)のポイントについてお知らせします

  • 令和5年度2月補正予算(第7号)(案)についてお知らせします

令和6年2月14日市長記者会見資料

市長記者会見動画

○市長
 それでは、令和6年度の当初予算案についてお話を申し上げたいと思います

令和6年度当初予算(案)の特徴

令和6年度当初予算(案)の特徴について説明する大森雅夫岡山市長

 今回の予算編成において、歳出は児童手当の制度拡充により14億円、子どものための教育・保育に係る給付費により13億円、また子どもの医療費助成の通年化により10億円など、社会福祉に関する予算である扶助費は総額53億円の増となっております。また、災害対応の拠点ともなる新庁舎整備の本格化や市立の小・中学校の特別教室への空調整備などによって普通建設事業費が166億円の増となっております。一方で、市税収入は個人所得の増や地価上昇、企業の設備投資により、国の定額減税による約41億円の影響を除くと1,364億円と過去最高の水準となる見込みであります。

 各分野の重要施策等に適切・着実に対応することにより、当初予算の規模は一般会計で3,856億円、対前年度比で233億円、率にして6.4%の増と過去最高額となっております。全会計では6,603億円、対前年度比3.4%の増となっております。

 こうした中で、令和6年度の予算の財政面の工夫として有利な市債の活用についてでありますが、令和6年度の市債借入額のうち地方交付税の振替分である臨時財政対策債を除くいわゆる通常債の借入額は416億円であり、令和5年度264億円と比べ152億円の増となっております。

 こういう市債の活用分が多いのではという指摘もあると思います。新庁舎整備や空調設備で多くなっているという点はありますが、合併特例債また合併推進債、緊防債など交付税算入率の高い市債を積極的に活用しているということもあり、市の持ち出し分となる実質的な負担額で見ると177億円の削減を図っております。

 通常債の発行額に対する交付税算入率は令和6年度42.6%と、令和5年度当初予算34.3%をさらに8.3ポイント上回っております。これらのことから、通常債の実質的な負担額は、発行額416億円から交付税算入額177億円を除いた239億円となり、大幅に削減されます。また、財政の健全性をはかる指標である実質公債費比率の影響もプラス0.5%程度に抑えることができます。これは新規発行分の影響であります。実際の指標では、過年度発行分の償還終了による比率減もございますんで、これらを考慮すると影響はさらに小さくなります。引き続き財政の健全性は確保されたものと考えております。

 次に、財源調整のための基金でありますが、先ほど述べた有利な市債の活用をはじめとした財源の確保を進めた結果、財政調整基金など財源調整のための基金の取崩しは、前年度比で20億円減の70億円とコロナ禍前の水準にとどめることができました。これにより、令和6年度においてもあらゆる事態への迅速かつ機動的な対応への備えとして、基金残高を令和5年度と同程度の水準に維持することができております。

 令和6年度の一般会計予算額は過去最高となるものの、財政の健全性を確保した上での予算編成ができたものと自負しております。今後とも将来世代に負担を先送りしないよう中・長期的な展望に立ち、財政運営の健全性を確保した上で岡山市の持続的な発展、市民生活の充実に資する取組を着実かつ積極的に進めていきたいと思います。

街を楽しむ

 次に、まちづくり、「街を楽しむ」であります。皆さん方、どういうふうにお感じになっているかということでありますけれども、ちなみにまずは岡山城であります。 

 令和の大改修(を経て)、一昨年の11月にスタートいたしましたけれども、年間47万人と今までの史上最高の入場者を記録いたしました。磯田道史さんの監修も非常に大きかったと思いますし、ここでイベント、そして全体のまちが動いているという影響が大きくあったんではないかと。それをさらに活性化させるために、今、戦国宇喜多家の顕彰と大河ドラマの誘致ということでこの岡山城に刺激を与えているところであります。

 もう一つ大きく動かしたものがハレノワであります。昨年の9月にオープンをし、今まで岡山では見ることのできなかったオペラや様々な演目がここで見られております。また、市民独自が創った石井十次のミュージカルであるとか、またその他、オイボッケシなどがやっている小劇場でのいわゆるアングラ劇場的なもの、様々なものが動き出し、その結果として表町の三丁目辺りのにぎわいが大きく増しているところであります。

 今後、この表現を今までとは少し変えましたけども、岡山城西の丸周辺、それから今の市民会館がこの3月末に閉じます。それを解体することになりますけれども、このエリアなどを使ってどういう整備をしていくのか。そして、皆さん方、岡山には西川緑道公園という宝があります。その中心部に下石井公園っていうのがあるわけですが、今年の3月末には芝生化が完了いたします。交通面は後で申し上げますけれども、ハレまち通りの1車線化も店舗が増えている、そして人が多く歩いているというのが言えるんではないかなというように思います。そして、新庁舎の整備、これもシンボリックな新庁舎とともに大きな公園ができてきて、まちがにぎわいをより増していく、こういったことが言えるんじゃないかなというように思います。これらについて予算を掲げさせていただいているところであります。

公共交通の充実

公共交通の充実について説明する大森雅夫岡山市長

 次に、「公共交通の充実」であります。公共交通の充実で、まずは駅前広場への路面電車の乗り入れであります。ここは1点、従来申し上げていたことと違いがございます。若干経費が増になったこともあり、当初の計画ではあったんですけれども、この長庇(ひさし)と公共交通案内所兼待合所って書いていますけれども、2.9億円と3.1億円、6億円の事業であります。

 これについては経費増になることもあって、取りあえず当面の間中止しようかという話を我々させていただいていました。しかしながら、市議会の皆さん方、自民、公明、創政会の皆さん方から、やはり岡山の玄関口であり、特にこの長庇に関して言うと、バスに乗ろうとして雨の日は濡れる可能性もある、そして景観上も岡山の玄関口にふさわしいものにすべきであるという話がありまして、長庇、そして公共交通案内所も様々な機能を有するものを令和8年度にオープンするときに合わせてやるべきであろうということも言われております。そういうことで来年度予算に入れることにしております。

 そのほかの修景とか幾つかバス停のところの庇なども当初の計画に入っていたんですが、それらについても各会派からやるべきだというお考えはいただきました。しかしながら、令和6年度予算でそこまで持っていくっていうのはまだ決断ができず、令和7年度の予算に持っていき、そこで判断をさせていただきたいと思っております。いろいろと紆余曲折がありました。地下街の補強工事も令和6年6月から動き出し、令和8年の竣工に向けて着々と動き出しているというご認識をいただければと思います。

 次に、「公共交通の充実」でありますが、路面電車です。大雲寺前の駅(電停)から西大寺町の駅(電停)まで延伸して環状化をするという計画があり、令和3年9月には都市計画決定までしておりました。しかしながら、コロナの影響等々もあってなかなかこれを具体的に動かしていくところまでいかなかったわけでありますが、現在ハレノワによって人の動きが非常に出てきています。また、コロナも終わり、終わりっていう表現は変ですけれども5類になり、人の出が大きく変わってきているということでありますので、令和6年度は需要の推計、もう一回採算性などの検討を行って、事業者と役割分担、費用負担について調整し、我々としては早期の事業化を目指したいというように思っております。

地域の振興

 次に、「地域の振興」であります。まずは、経済・産業の振興でありますが、活力ある農業の振興に向け、新規農業者への支援や農産物のブランド化、有害鳥獣対策などに取り組みます。また、外環状線の岡山赤穂線や中環状線の下中野平井線などの整備により、道路ネットワークを充実強化していきます。

 歴史・文化の継承として、古代吉備の新たな倭国論、戦国宇喜多家の顕彰、また秀吉の正室ねねにゆかりの足守など、地域の歴史を生かした魅力づくりに取り組みます。あわせて、造山古墳群の保存、整備や万富東大寺瓦窯跡の発掘調査など、地域の誇りである史跡や文化財の保存・継承に取り組みます。また、地域の伝統芸能や祭りなど、地域行事の継承も支援していきます。

 生活機能の維持・向上でありますが、交通不便地域での生活交通の維持・確保のためコミュニティバスなどの運行を行います。また、地域の子育て環境充実のため、放課後児童クラブ、認定こども園の整備を進めます。生活道路の整備、用水路等の転落防止対策、通学路の安全点検を行うなど、地域の安全・安心に向けた取組も行っていきます。

歴史遺産の魅力発信事業

歴史遺産の魅力発信事業について説明する大森雅夫岡山市長

 次に、「歴史遺産の魅力発信事業」ということであります。文化財と観光の融合というのをテーマに情報を発信して観光誘客を行ってまいりました。文化財課の方も観光のほうに併任をかけて今動いていますけども、実際上本当に今一体感を持ってやれているんではないかなというように自負をしております。

 岡山城に関しては、石垣の整備、内下馬門、太鼓櫓の史跡整備に向けた基本計画策定において魅せる整備を進めるとともに、戦国宇喜多家の顕彰活動を通じて関係するエピソード、活躍の舞台となった城郭などもクローズアップし、さらなる観光資源として誘客を図っていきたいと思います。

 次に、古墳に関していくと、5世紀前半の倭国が吉備と大和が統治する2頭政治だったのではないかとした我々の説をさらにブラッシュアップいたします。特に2頭政治に至る鍵を握る造山古墳、浦間茶臼山古墳の保存整備を行う中で、金蔵山古墳も含め、古代吉備における大型古墳の魅力を伝え、観光資源として活用してまいります。もちろん倉敷の楯築遺跡、そして総社の作山(さくざん)古墳、造山古墳の呼び方はちょっと違いますけど、作山古墳、また赤磐の両宮山古墳とか、吉備全体として位置づけてやっていきたいというように思っております。

地域振興基金を活用した経済・文化・生活の向上

 次に、「地域振興基金を活用した経済・文化・生活の向上」であります。年間3.5億円を目途に様々な事業を展開しております。令和6年度も資料を見ていただくと分かりますように様々な地域で事業を展開しております。例えば、東区西大寺ではシステムタイズによる古民家と地域産品を活用したパン工房とコミュニティスペースの運営、南区藤田の國定農産によるもみ殻を原料としたシリカ製造事業など、地域の方々による様々なコミュニティビジネスの支援を行います。その他、地域の資源を生かした取組としては、先ほど述べた浦間茶臼山古墳の整備、備中足守まちなみ館の展示リニューアル、昨年11月に世界かんがい施設遺産として認定登録された建部井堰のPR、今年90周年を迎える瀬戸内海国立公園に位置する八丈岩山のトイレ整備などを行っていきます。

子ども・子育ての充実

 次に、「子ども、子育て」に移りたいと思います。私が(市長に就任して)10年間、当初から、保育園等における待機児童に関しての格闘の歴史だったように回想します。2年続けてワースト2になったということもあって、ピークは平成29年4月、849名になってしまいました。定義を変えたこともありますけれども、それだけ岡山市の保護者の皆さんにご迷惑をかけたということも私は言えるんではないかと思っております。それが令和5年4月1日時点でほぼ解消をいたしました。それは今も続いているところであります。

 子ども医療費助成についても、この政令市っていうのはなかなか歳出要請が非常に多くて、どの都市も非常に子どもの医療費助成、なかなか苦慮しているところでありますけれども、我々としてこの1月から小学生は無料、中高生は通院医療費の自己負担を1割とする最大限の拡充を行ったところであります。

 また、国は昨年12月にこども未来戦略を策定し、児童手当の拡充をはじめとする少子化対策を集中的に展開することとしました。岡山市としては、国の動きに対応するとともに、独自の視点も入れて子育てしやすいまちづくりを目指したいと思います。

 そういう中で、今出てきているのが放課後児童クラブの待機児童の解消であります。近年の女性の就業率上昇を背景にニーズが高まっている。特に今は待機児童を解消したということもあって、それが小学生に影響しているということであります。

 昨年申し上げましたように、今年の5月は昨年の待機児童の半数、193だったと思いますが、それの半減。そして、令和7年5月には待機児童ゼロを目指しているところであります。なかなか今年の5月まで、そこまで半減できるかどうかという問題があって、今努力をしているところでありますが、その努力の一端を申し上げたいと思います。

 その前に、子育て世帯への経済的支援であります。子ども医療費助成の拡充については今年の1月から制度を全面開始したところであり、児童手当の拡充なども含め、直接的な支援に加え、子育て世帯の市営住宅への入居基準緩和など、経済的な側面から子育ての不安感や負担感を和らげようとするものであります。

児童クラブの待機児童対策

児童クラブの待機児童対策について説明する大森雅夫岡山市長

 教育の話は後で申し上げます。ということで、「児童クラブの待機児童対策」でありますが、先日も申し上げましたけれども、ハードについては、放課後児童クラブは大分整理をしていただきました。専用の施設の整備もありますし、教育委員会にお願いをして、特別教室などのタイムシェアということで、相当数できているところでありますが、何といってもポイントは「人」であります。

 実際上学校が始まっていると、放課後児童クラブに来る子たちの時間っていうのはそれほど長くない。それをその時間だけ見てもらうっていう人が集まりにくいっていう構造的な問題はあると思います。とはいいながら、そのまま放置していいのかということで、できるだけのことをやりたいというように思っているところであります。職員の採用、定着の強化、効果的な広報により応募者数を増やす取組を図るということであります。それから、来年度予算で幾つかのものをやっておりますが、今からでもできることは前倒しして実施するなどあらゆる手段を講じて集中的に確保をしていきます。

 また、市立や運営委員会の児童クラブのみではなかなか待機児童の解消が困難と見込まれるような地域においては、民間事業者に新規参入拡大を促すために開設準備、賃料に対する新たな支援を行い、地域の市内の児童クラブ全体で必要な受皿を確保したいと思っております。これらを着実に進め、令和6年5月1日には低学年の待機児童ゼロ、令和5年度からの待機児童半減、令和7年5月1日には待機児童ゼロを目指したいと思います。

児童クラブの人員確保策

 そして、人員の確保策については、さらなるの基本給付のベースアップや新たな手当の導入によって処遇改善等を行い、可能なものは前倒しして実施し、各運営主体と協力しながらスピード感を持って取り組みたいというように思っております。

 現在は、特に紹介手当、誰々を紹介した場合は1万円をお渡しするっていう紹介手当の導入、これを年度内に前倒し実施に向けて岡山市のふれあい公社と調整しているところであります。昨日、那須理事長も来ていただいて意見交換をさせてもらいました。なかなか難しい現状も伺いましたけれども、やれることはやっていこうというお互いの意思の確認もしたところであります。また、現場の雰囲気を具体的に感じていただき、応募につなげるための職場見学会を今月実施いたします。

 さらに、より迅速に人員を確保するため、令和5年度の予算を活用し、民間人材派遣等の外部人材の活用を強化いたします。令和6年度からは、さらなる基本給のベースアップ、また継続勤務手当の導入…継続勤務手当って具体的には何?(担当課に確認)

 年間継続すると1万円お渡しするという継続勤務手当を導入するという処遇改善、また研修強化、人材育成担当者として4名の配置を行うなど、体制強化によって職場環境の改善も行います。また、周知、広報を応募チラシにより、より分かりやすくリニューアルし、町内会への回覧、公民館に設置、またSNSを利用したウェブ広告など、効果的な広報を行っていきます。

 運営委員会等の児童クラブに関しては、令和5年度予算を活用し、前倒しして広告等の経費に対する補助を倍増するなど、人員の確保をさらに支援しています。令和6年度からは、デジタルサイネージへの掲載等さらに幅広く効果的な広報を行い、応募者数の増加を図っていきたいと思います。

GIGAスクール構想によるICT活用支援事業

GIGAスクール構想によるICT活用支援事業について説明する大森雅夫岡山市長

 次に、「GIGAスクール」を。実は、岡山市の端末活用状況は、他の政令市よりも低いということが分かっております。また、市内の学校間でも差があるということが分かっているところであります。昨日、総合教育会議を開きました。来年度に向けて具体にどうしていくのか、またどのような目標を定めていくかということを議論し、来年度の校長会までには具体的なものを定めていくということをお互い認識し合ったところであります。予算面について説明いたします。

 来年度は、岡山市立の小・中・義務教育学校に整備している1人1台端末に共通のデジタルAIドリルと授業支援ソフトを導入するということで、またその中でICT支援員を活用しながら、個別最適な学びと協働的な学びを一体的に充実させると。

 デジタルAIドリルですが、今までは、全ての子どもたちに同じ問題で同じ問題数を教員が与え、早く終わったら答え合わせが始まるのを待っていたということでありますけれども、デジタルAIドリルはAIが出題する問題を解くと、解答結果が瞬時に分かり、間違えば理解度に応じた内容が出てくる、また正解であれば新しい問題が出題されるなど、一人一人の理解度に応じた問題や問題数に自ら挑戦することができるということで、基礎的な学力が定着すると。

 授業支援ソフトでありますけれども、これまでは子どもたちが自分の意見をまとめているとき、教員は教室を回りながら子どもの進捗状況を確認し、必要な声かけをしていた。また、どんな順番で、子どもたちの様々な意見を紹介していけば理解しやすいのかも考えていたところであります。

 子どもが自分の意見を友達や教員に伝えるには、手を挙げて1人ずつ発表することが多かったということで不要な時間がそこに生じていたということでありますが、授業支援ソフトでいきますとリアルタイムに子どもたちの学習状況が把握できるということで理解度に応じた支援を適切なタイミングで行うことができるということであります。

 昨日、芳泉小学校の方が来て、芳泉小学校では導入して、このデジタルAIドリル、授業支援ソフトを試行しておられます。校長先生の話を聞きましたけど、前向きな動きをされているということがありました。しかしながら、これをどうやって岡山市共通のものにしていくか、共通のデジタルAIドリルと授業支援ソフトを導入するということで、これからの対応をしていただきたいということになっているところでありますが、何を置いてもICTを導入して子どもたちがどう変わっていくのか、その前に先生がどう変わっていくのか、それらを定量的に把握をし、定量的に把握っていうのもおかしいかもしれませんけど、把握して定量的な目標を立てるっていうことが重要であるということだと私は思っております。

 教育長とも議論をさせていただき、教育委員とも議論させていただいておりますけれども、ぜひこのICTを導入したことによって何がどう変わるのか、そういったことをきちっと議論していきたいというように思います。

デジタル化関連事業

 次に、「デジタル化関連事業」であります。デジタル関連予算は29億9,200万円、令和5年度に比べて1.7倍ということで着実にDXを進めていくということであります。市民サービスの分野においては、令和8年度にオープンする新庁舎でのスマート窓口実施に向けての動きを具体化するということであります。ただ、新庁舎っていうと北区は入りますけれども、中区、南区、東区は入りません。それらをどういうふうに一体的にやっていくかっていうのはこれからの大きな問題となってまいります。

低所得世帯への給付金

 次に、2月の補正冒頭即決分という形で、冒頭に議会提出することとしている2月補正予算案について説明を申し上げます。

 このほかに当然、物価高騰対策等々の2月補正は別途、ここでもまたご説明させていただくんですが、これ冒頭で決めていただかないと、実際上のアクションが遅れてしまうというものを冒頭分でやらせていただきます。具体的に言うと、低所得世帯への給付金として、令和5年度の住民税均等割のみが課税されている世帯に対し1世帯当たり10万円の給付金と住民税非課税世帯または住民税均等割のみの課税世帯において扶養される18歳以下の児童に対して1人当たり5万円の加算給付金を給付するものであります。今年2月末からの給付開始を予定しております。

 予算関係は以上でありますが、今回の予算の中で新アリーナ整備については計上しないということで見送ることといたしました。私もこの場で何度も議論がありましたけれども、この新たなアリーナ整備は、プロスポーツの支援を優先してやっていこうというものであり、岡山のプロスポーツ、シーガルズ、トライフープ、リベッツ、もちろんアリーナでやることは少ないと思いますがファジアーノ、一緒になって我々として支援をする、そういう面でこのアリーナ整備っていうのは必要ではないか、ということでずっと来ていたところであります。特にプロスポーツは、県下全体で応援していること、また市内外に経済効果があるということもあり、将来を見通しても県も参画すべき事業であると考え、県に一緒にやりませんかとお誘いして1年以上協議を行っているところであります。

 新年度予算に向けて、12月末までに、さらに12月末になかなか回答ができないということでしたんで、1月末までにアリーナの必要性、また財政負担について県の見解を求めてきたところでありますが、現時点においても県からアリーナ参画への明確な回答はいただけてない状況であります。

 一方、経済界、プロスポーツ界を含みますけれども、経済界の方々は、新アリーナ整備の実現に向けて精力的に署名活動を行い、1月末時点で8万5,000件を超える署名があったと先日報告を受けました。市民、県民の機運も盛り上がってきていると感じております。

 経済界やプロスポーツ界の思い、多くの署名が集まっていることもございます。また、市議会の皆さん方とも話をしております。いろんな意見はございますが、総じて整備をすべきだという前向きな意見が多い状況であります。したがって、市としては前向きに計画を進めていくべきかなとは思っております。

 そういった状況の中で、6年度予算をどうするかっていうことを担当とも相談をさせていただきました。まず、スケジュールの関係からいって、着工時期を延ばさずに済むぎりぎりの時期って一体いつなんだろうかということを担当のほうに聞きました。担当のほうは、ぎりぎり6月までであれば、いわゆる6月補正の予算措置でも着工時期は同じようにできるということを回答としていただきました。そういう面でいくと、県も参画すべき事業ということでお誘いしている以上、6月の補正まではお待ちするのがいいのかなという判断に至り、今回は計上せず6月補正に間に合うように再度回答を求めていきたいと思っております。そして、もし、その段階で県からの明確な回答がない場合でも、経済界や市議会等の意見を聞きながら6月の補正予算で判断したいと思っております。今日は長くなりましたけど、以上で終わります。

質疑応答

質疑応答中の大森雅夫岡山市長

○記者
 予算編成についてお伺いいたします。全体的な話で申し訳ないですけど、今回市長は就任11年目になられると思うんですが、予算編成に向けてどういう姿勢で臨んだかというようなことをお伺いできればと思います。あと、予算の命名、タイトルのところにもありますけど、そのあたりを教えてください。

○市長
 「つなぐ、はぐくむ、躍動する」。子どもたちのことを考えていこうということと、岡山市全体は今動いているんではないかなというように思っています。この8、9年の経済指標、市内総生産を見ても、伸び率は政令市の中でも上位、たしか5位だったと思います。そういったものが動きが出て、先ほどまちなかの動きを申し上げましたけど、中心市街地も様々な動きになっている。したがって、この躍動感というのは続けていくべきだろうというように思った次第でございます。それが、先ほど言った様々な中心の市街地のプロジェクトにつながっている、やるべきことはやっていこうと。

 そして、「育む」っていう世界からいくと、やはり子育てが重要であります。保育所の待機児童が解消したこともあるんですけれども、今放課後児童クラブに焦点が移っております。ご両親、特にお母さん方の活躍も非常に重要になってくるわけでございまして、そういったことをきちっと対応していこうと。それからあとは、教育の問題もICTが、少し導入っていいますか、動かし方が少し遅れているということもあります。教育の充実も重要だろうというように思っております。

 実は、子育てっていうのは多くの岡山の経済に人材を供給しているという側面もあるわけであります。そういう女性を中心とする人たちが経済に従事していくとなったときには、当然ながら企業がその方々に入っていくとなれば、その付加価値っていいますか、市民の総所得、市内の総生産にもつながっていくということになって、この育むっていうのは、もちろん子どもたちのことが中心ではあるんですけども、反射的に経済面にも大きな影響を与えていくということでいい循環になっていくんではないかなというように思っております。したがって、今のご質問に答えるとすれば、やはり今やらなければならないことはきちっとやる。しかしながら、財政運営っていいますか、それは徹底的に気をつけようということであります。

 例えば、特別教室がありますよね。特別教室っていうのは緊防債っていう、正式な名前は何だっけ?(担当課に確認) 緊急防災・減災事業債というやつですけど。これはほとんど一般財源が要らないんです。市債で対応できます。そして、市債のうち、地方交付税が非常に多くの、後でもしあれだったらチェックしていただいて、いわゆる国費(交付税)が後で返ってくるということであります。特別教室は、いざとなったら避難所にもなるわけでありますんで、そういうことを国にお願いして、緊防債でやらせていただいております。

 庁舎の話は、もう何度かお話し申し上げましたけれども、なかなかコロナで着工が遅れたというようなことも(全国的な話として)あったんで、国にお願いして合併推進債の適用を延ばしていただきました。それによって大きく国費(交付税)が投入されるということになったわけであります。そういったことを様々なものを使って我々の一般財源の負担を少なくする、そういったことをやった結果、財政運営にも大きな支障は出てこないということまで整理をした上でこの予算をやらせていただいたということであります。よろしいですか。

 

○記者
 よろしくお願いします。冒頭で今回の今回の予算についてお話をされていたんですが、改めて今回の予算で一般財源でも8年連続で過去最高を更新して年々予算規模が大きくなってきているというところではありますが、これについて市長の受け止めをお願いします。

 

○市長
 8年連続でしたっけね。そういう中でひとつ、政令市で教職員の給与を政令市側が持つっていうような制度変更があり、それで三百数十億円変わったというのを記憶しております。そのほかにも先ほど申し上げましたように課題が相当あり、それをこなしていくっていう中で、様々な予算が増えているということであります。ただ一方で、財政の運営には相当気を遣っているつもりであります。実質公債費比率も政令市の中では上位に位置しておりますし、将来負担比率はトップということであり、何といっても、いざというときに対応できる基金っていうのが相当額を確保しているということで、私は財政運営はうまくいってるのかなと思っているところであります。課題にはきちっと対応しながら、財政もしっかりと見ていく、この姿勢は貫けているというように思っております。よろしいですか。

 

○記者
 ありがとうございます。もう一点すいません、アリーナ関連でお願いします。今回新しくタイムリミットが6月補正というところで設定されたと思いますが、そこでももし何も明確な回答が得られなければ、例えば県抜きでやっていくというか、そういった可能性はあるということなんでしょうか。

 

○市長
 それも可能性としてはあると思います。今回、悩みました。アリーナについてこの6年度の当初予算でどうするかっていうのを悩みました。そのプロセスとして、経済界の方ともお話をし、市議会の方とも話をいたしました。そういう中で、経済界はもちろんですけど、市議会の中も総じて前向きでありました。私としては、この6年度の予算の中で対応していくというのも選択肢としてはあったわけであります。

 しかしながら、先ほど言ったような理由から、県も一緒に参画していただいたほうが私はいいんではないかということで、長い間お誘いをしている状況になっているんですけども、ただアリーナの必要性とか、そういった議論にはなかなか県との間にはならない。お話しする機会もないということで、どうするかということを悩んだんですけれども、これは市民生活局の担当ですけども、との話の中でやはりプロスポーツの灯を消しちゃいけないということをやっていく。これずっと同じように待ち続けていくと、どんどんどんどん延びちゃうんですね。それはやっぱりまずいなと。

  したがって、着工を動かさないとすると、一体いつまでに我々はゴーサインを出さなければならないのかということで、6月の補正がぎりぎりだということで話を申し上げました。もちろん、今は前向きに考えるべきかなと思ってることは事実でありますが、6月の補正を上げるときには、もう一度そのときの状況を勘案して決めたいというようには思っております。もちろん県からの回答の状況もその考慮要素の一つであります。以上でいいですか。

 

○記者
 アリーナの関連で引き続きお願いします。大森市長は、着工のタイミングが遅れないところが6月とおっしゃいましたけども、その際に想定されている着工の時期というのはいつになるのでしょうか。

 

○市長
 今の予定では令和8年度…(担当課に確認)

 

○担当課
 令和8年度ぐらいから業者が設計に入っていくような状態になります。

 

○記者
 そうなると6月補正ではどういった内容のものを入れていくんでしょうか。

 

○市長
 この6月の補正でそういう業者を決めていくための準備に入っていくということになると思います。ゴーサインが出ればですけど。ゴーサインを出せばですけど。

 

○記者
 岡山県さんは1年以上協議がずれて進展がないっていう中で、少し時間ができたところで、何か別のアプローチとかお考えになられている?

 

○市長 
 もちろん6月の補正までには若干の時間があります。経済界と話をしている中で、経済界もこのアリーナについてのより勉強、盛り上げということをやっていきたいということも言われています。どこまでの動きなるか分かりませんが、私は大学側からもいろいろとした検討を一緒にやっていこうというようなお誘いもいただいているところであります。単純に県からの回答を待つということではなく、我々としてアリーナ整備をより詰めていく、ないしは市民、県民の盛り上がりを増やしていく、こういったことはやっていきたいなと思っております。

 

○記者
 アリーナに関連して、そのタイムリミットとする具体的な理由をもう一度お話いただきたいんですけど。

 

○市長
 これはプロスポーツ優先のための施設というふうに申し上げました。となると、そのプロスポーツ優先のための施設を一体いつまでに造るのかということになってくるわけであります。リーグのほうの規制強化は動いていて、具体的な実施時期も決まっているところであります。

  着工時期そして竣工時期が1年遅れて、それがどういう影響を来たすのか、そこは分かりません、はっきり言って。分かりませんが、我々がこういう計画を立てて、じゃあ1年遅れてもいいや、2年遅れてもいいやということでだらだらと延ばすというのは、私は適切ではないんじゃないかと思います。

  各地でこういうアリーナの動きができています。例えば、近くでいうと高松であるとか、また山陰にもできていますし、九州のほうもやっています。関東でも、北関東あたりは随分動いているところであります。やっぱり一つの都市間競争的な私はイメージもあるわけでありまして、我々として経済界の要請を是としている以上、やはり今のスケジュールをある程度固定して、それまでにやっていくっていう気構えといいますか、そういったものが必要であろうと。したがって、それを前提にしていくということであれば、6年度の当初予算が一番よかったんです。それは間違いありません。しかしながら、それが6月補正まで待っても何とかなるという話がありましたんで、じゃあ6月補正まで待ちましょうということを申し上げたところであります。よろしいでしょうか。

 

○記者
 それと、すいません、予算全体の話なんですけど、今回の予算で市長は今までご説明ありましたけど、特に力を入れた点っていうのはどういったところでしょうか。

 

○市長 
 いろいろありますが、中心市街地の活性化、そして各地域のバランスを随分取ったつもりであります。歴史と文化の継承という言葉も言いましたけども、これは各地域の振興的な意味もあります。そのバランスは取っている。それから、そのバランスは取っているんですが、決定的に抜けてるのが1つだけあるんです。それが公共交通なんです。

  これをずっとやる必要があると思っていたんですが、公共交通がこの6年度の予算には間に合わなかった。それは、2月2日にようやく合意したんです。2月2日っていうと、もう予算(編成が)終わっているんです。したがって、2月補正でその一端を出させていただきたいと思いますし、それから6月の補正でも計上する可能性は高いと思います。それらがあって、各周辺部と中心市街地、ここを結んでいくことによって市民全体が享受できるというようなことを考えてやりました。そのほか、もちろん福祉であるとか子育てであるとかいろいろなところに細部には気を遣ったつもりでありますけれども、地域の振興という面では今のような頭の発想の中で予算を出させてもたったということであります。

 

○記者
 公共交通というのは、環状化の話ですか?


○市長 
 じゃなくて、それももちろんひとつですけど、これ全国的ですがバス便が減ってきてます。皆さん方も公共交通で動くとなると、公共交通ってJRは別ですよ。JRは別ですが、バス便が減ってきたり廃止されたりしてるんですよ。これを何とかしなきゃいかんということで、今度きちんとご説明をしようと思いますが、今大型バスで全部いろんな地域に行っているじゃないですか。これでいくとコストがかかり過ぎるんです。

  ある拠点まで大型バスが行く、そっからマイクロバスに乗り換える、マイクロバスに乗り換えるって言ったって、マイクロバスをじゃあどうすんだよっていう話があって、じゃあそこは岡山市が買いましょうと。そして、運行を民間にお任せしましょう。民間にお任せするっていったって赤が出るじゃないかと。じゃあ、それの相当パーセンテージを、65%だったかは市が持ちましょうと。公設民営の形を取っていく。

  そういったことをやって、市民の足を確保していく。そうなると、市民としては当然毎日の生活のために、毎日の生活っていうか、時々はまちに出てきて大きな買物をする、病院に行く、そういったことができるとともにまちを楽しんでいく、こういったことができます。ということで、公共交通って私は非常に大きな要素だろうというように思い、この前合意をしたっていうのはよりうれしく思っているところであります。これを今回説明できないのが非常に残念でありますけども。よろしいですか。

 

○記者
 すいません、公共交通の質問が出たので、ちょっと関連してお伺いさせてください。岡山駅前広場の乗り入れ事業についてでございます。市長査定で今回案内所兼待合所と長庇のこの2つを入れられてると思うんですけども、特に案内所兼待合所というのは、先ほどバスの計画とかかわりもあるのかなと考えたりするんですが、そのあたりについて市長の思いを改めて伺ってもよろしいでしょうか。

 

○市長
 実は、先ほどはちょっと言葉を濁したんですけど、地下街の関係で地下街の補強工事をやるときの建築基準法の解釈を岡山市は若干間違っていまして、当初の額よりも相当額増えていくということになったんです。これは、当初市民にご説明していたこのくらいの額でやるっていうことに対して、自らのチョンボっていいますか、それでこんなに膨れちゃったということで、我々としては全体の事業を粛々とやるっていうことがいかがなものかという議論になりました。それで縮小したんですが、これは議会側からの要請で、岡山の駅の玄関口が、例えばバスに乗るのに雨に濡れる可能性もあるって、それってあまりにシャビーじゃないかというような話があり、当初の案に戻すべきだということをおっしゃいました。

  これは国の交付金とか、また市債での交付税措置も結構ある事業でもあります。そういった財政運営も考えていくと、長庇によって濡れない、また市民の利便性が向上する、そういう案内所の設置っていうのはやるべきじゃないだろうかというように担当との間でも話になり、ゴーサインを出したところであります。

  市長査定になったのは、実は議会側の要請は昨年の秋というよりは今年になってからそういう話を伺ったところであります。したがって、当初の要求からこれを入れるっていうことができなかったということで、市長査定でやらせていただいたということであります。よろしいですか。

 

○記者
 当初予算案に対しての見解でちょっと補足でお伺いしたいんですけども、市長、この当初予算によってどういった岡山を実現していくことを端的にお話しいただけますでしょうか。

 

○市長 
 久しぶりに質問したら難しいことを。なんて言うかな、ネーミング、これはうちの財政課の職員が考えてくれたことを若干修正しているんですが、今の現状自身、岡山市のまちっていうのは私は動いていると思います。ただ、これをさらにステップアップするっていうのはどうするかっていうことの施策として様々なものを動かしていくということが大きな要素、これが躍動であります。

  一方で、子どもの医療費なんかはようやく通年になるんですが、これははっきり言って個別の市の名前は別ですけど、相当数の県下の市町村はもうやっているんですね。我々もそれにようやくキャッチアップしたという状況になっている。待機児童も、保育の待機児童の定義を変えたとは言っていますけれども、県下の市町村でそんなには出てない。岡山市というのは人が集中するからこうなってくるんですけれども、それが何とかできた。

  でも、放課後児童クラブが十分でないというのはどっか欠けているところがある。それをやっぱ何とかしなきゃいかん、しゃにむにやってほしいということで申し上げているところであります。ただ、それでも動くかどうかよく分からないところがありますが、とにかく動いてみようということで、今一体感でやっている。そういった視点を加味しているんです。

  それから、やはり先ほども言いましたけど、福祉の世界でも一つ一つの要望っていうのは真摯に受け止めているところであります。福祉のほうが、例えば高齢者の補聴器のお話がありますよね。あれもどうかなっていう話があったんですが、これも各会派と議論しながらやりましょうと。だから、一つ一つの我々として予算編成で十分じゃないところって我々だけでもよく分かんないところってある。

  そういったことは聞きながら、ここをピースを埋めていくっていう作業もやっている。だから、全体としての躍動感、全体としての育むっていうこととともに、地域のバランス、そしてそういった個々の要請、それを受けて予算編成をする。全体として重要なのは、そして子どもたちに大きな負担を残さない財政運営をきちんとやってく、こんなイメージです。

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