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令和5年12月27日市長記者会見

[2023年12月28日]

ID:55788

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令和5年12月27日市長記者会見

  • 東大寺建立にかかわった市町村サミットを令和8年度に岡山市で開催します

令和5年12月27日市長記者会見資料

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市長記者会見動画

東大寺建立にかかわった市町村サミットを令和8年度に岡山市で開催することについて

東大寺建立にかかわった市町村サミットを令和8年度に岡山市で開催することについて説明する大森雅夫岡山市長

 まずは、令和8年度に東大寺サミットが岡山で開催することが決まりましたので、ご報告をいたします。

 東大寺の建立に関わった市町村サミットを令和8年度に岡山市で開催することが決まりました。このサミットは、東大寺の造営や再建等で歴史的に関係の深い市町村が集い、構成市町村の友好と連帯を深めることを目的に開催されるものであります。第1回は、平成3年に東大寺建立の詔が出されてから約1250年になるのを記念して開催されました。岡山市と東大寺の関係性はあまり皆さん方、この点詳しくないかもしれませんけれども、少し紹介させてもらいます。

 東区瀬戸町万富にある国指定史跡万富東大寺瓦窯跡、そのゆかりから岡山市は令和5年度に東大寺建立に関わった市町村サミット実行委員会に加盟いたしました。以前は瀬戸町が入っていたという話を伺っております。この瓦窯跡ですが、源平の合戦で焼け落ちた東大寺再建に使用する瓦を焼いたものであります。東大寺って何回か焼けているんですが、ちょうど1180年頃だったと思います。源平で、たしか平重衡だったと思いますが、その人が東大寺を焼いたというのを覚えているとこであります。

 この万富の東大寺瓦窯跡っていうのは、文献上唯一、文献っていうのは南無阿弥陀仏作善集という、重源が書いている文献らしいんですけれども、そこに万富の瓦窯跡が唯一書かれていると。文献上出ていない瓦窯が愛知県田原市の史跡伊良湖東大寺瓦窯跡というのがあるそうでございます。この2つが東大寺復興瓦を焼いた日本で2つしかない貴重な瓦窯であります。

 重源は、東大寺の再建に際しまして、備前国と周防国の支配を委ねられ、備前国からは瓦、周防国からは材木を供出しました。さらに、河内、播磨の港湾も整備し、瀬戸内海の流通システムを利用できることから、物的、人的資源のある備前国に瓦窯を設けたということであります。物的資源とは、備前国は奈良時代に都に須恵器――焼き物でありますが――を献納することとなっていて、焼き物を作る粘土、また燃料などの資源がそろっていることを示しております。そして、何といっても必要なのが人的資源であります。焼き物の工人、焼くことができる匠が育成されていたことを示しております。日本各地にある焼き物産地の中で特別に選ばれた万富の東大寺瓦窯跡は、岡山の物づくりのレベルが高かったことの象徴であります。

 なお、備前の支配を委ねられたことから、岡山市には重源の足跡が残っております。中区湯迫には、重源が造った湯屋が――お風呂の跡でありますが――あり、北区吉備津彦神社にはお堂を造り、現在は残ってないそうでありますが、常行堂というお堂を造ったということであります。吉備津神社へは鐘を奉納しております。この鐘も現存していないということであります。

  重源の後、東大寺再建事業に携わったのは岡山出身の栄西。重源と栄西はともに入宋、中国に渡って学んだ学友であります。しかも、重源は和歌山県の紀氏の出身、栄西は吉備国造の賀夜氏の出身で、有力古代豪族の系譜を引くものであります。そのような2人が学友となり、重源から再建事業を栄西が引き継いだことは歴史の必然であったのかもしれません。重源、栄西とも万富東大寺瓦窯で焼かれた瓦を使用していると考えられ、2人の間に展開したドラマも語ることができそうであります。 

 サミットを開催することにより、東大寺にまつわる重源や栄西、そして鎌倉時代からテクノポリスであった岡山の地の魅力を発信していきたいと思います。特に栄西は、お茶を中国から日本に持ってきた人とも言われております。京都にある臨済宗の建長寺(正しくは建仁寺)はすばらしい静寂としたお寺であります。ぜひ皆さん方も行っていただければ、この荘厳さっていうものが伝わってきて、それが東大寺にも反映されているということがお分かりいただけると思います。

新しい子ども医療費助成制度について

新しい子ども医療費助成制度について説明する大森雅夫岡山市長

 次に、案件外に入りますが、皆さんのお手元にありますように、新しい子ども医療費助成制度が1月1日から本格的に始まります。

 まず、安心して子供を生み育てることができるまちづくりに向けて、子育ての負担感や不安感を和らげる支援として、今年度、子ども医療費助成制度の拡充を行ったところであります。高校生の入院助成については先行して10月から始めていましたが、そのほかの助成については、年明け1月1日から本格的に開始するので、このタイミングで改めてお話しさせていただきます。

 助成内容については、入院については中学生までを無料としているところを高校生まで無料に拡充したと。通院については、小学生は自己負担1割となっているところを無料とし、中学生と高校生は自己負担3割となっているところを1割にしております。またあわせて、中学生と高校生の小児慢性特定疾病、自立支援医療、指定難病の通院治療については制度を拡充し、来月から通院医療費の自己負担額が無料となります。

 また、受給資格証ですが、今月、12月15日でありますが、乳幼児から高校世代までの対象者全員、約11万人に受給資格証を送付しております。来月1月1日以降に医療機関を受診する場合は、受給資格者証と健康保険証を一緒に提示することで自己負担額が助成されます。大幅な制度の変更に伴いまして、改めてご説明させていただいたものでありますが、今後も安心して子供を生み育てることができるまちづくりに向けて、子育て世帯の支援に努めてまいりたいと思います。

アリーナ構想について

アリーナ構想について説明する大森雅夫岡山市長

 次に、今、経済界、プロスポーツ界が必死で署名をしています、アリーナについて申し上げたいと思います。

 現在、検討しているアリーナについては、もちろん財源という大きな課題はありますが、プロスポーツ支援のため、また住民のスポーツ振興のためには必要であると考えております。今、必死に署名活動を行っている経済界、またプロスポーツチームの熱意、また市内外の住民の皆さんの盛り上がりなどを考えると、プロスポーツを支援している、またスポーツの振興を掲げる我々岡山市としては、この声を十分踏まえて検討を進めていかなければならないと思っております。何より、現在この岡山で育っているプロスポーツの灯を消してはいけないと考えております。

 従来から、岡山のプロスポーツチームは県単位で活動しており、プロスポーツの支援は、岡山市だけでなく県全体として行っているものであります。そういう意味でも、新アリーナの検討には広域行政を担う県の参画が肝要ではないかと考え、基本計画策定の着手以前より、県には参画を呼びかけてまいりました。先月、素案を県にお渡しし、プロスポーツ支援と新アリーナの必要性を県としてどう考えるのか、12月中には回答いただきたいと申し上げていたところであります。

 今月21日に、まずは市の担当者が県の担当者と会って話をいたしました。結果として、県からこれまで県全体の効果の検討が十分できておらず、12月中の回答は困難、との回答がございました。年明け早々には、何の検討が必要なのかを含め、担当者間で引き続き協議をするという段取りになっております。

 そもそも、この新アリーナ構想については、経済界やプロスポーツ界の熱い思いを受け岡山市としても協力すべきもの、実施すべきものと考えて動いてきたところであります。そういう意味では、最もこの本構想の主体っていいますか、主役っていいますか、これはあくまで経済界とプロスポーツ界と思っております。この主体である経済界やプロスポーツ界は、新アリーナの必要性を直接県にしっかりとお話をしていただく必要があるだろうと思っております。 

 先日、ここにおられる何人かの皆さんも一緒におられましたけれども、25日ですか、岡山市に経済界とプロスポーツチームが署名活動の中間報告に来られました。署名活動については、滑り出しは上々で、年明けから本格的に動いていくという熱い思いを語られたところであります。また、学校などの問合せもあるなど、市民、県民の盛り上がりが感じられるとの言葉もございました。

 そこで私が(松田久 岡山商工会議所)会頭ほか、来られた方に申し上げたことでありますが、「今日私が伺ったその経済界やプロスポーツ界の強い熱意や思いをぜひ県にもお伝えください」と申し上げました。それに対して、もう既に署名の中間報告は県のほうには伝えているという話を伺ったと同時に、松田会頭からは、1月中旬頃には知事にも直接伝えたいというお話もいただいたところであります。

 この新アリーナの必要性等については、経済界の幹部が知事と何度か話はしたということは聞いております。しかしながら、プロスポーツチームが要望書を県に提出しようとしたところ、県には応じていただけなかったという話も伺っているところであります。岡山で活躍するプロスポーツを共に応援する自治体として、県においてはプロスポーツ界の思いや現在置かれている状況などに、まずは耳を傾けてほしいと思います。

 新アリーナ整備ですけれども、これまで長年、岡山市も岡山県と共にプロスポーツ支援に取り組んできたわけでありますが、この新アリーナ整備がこれから十数年先の未来に向けてプロスポーツの支援の骨格をなす大きな事業だと思っております。あわせて、この新アリーナ計画は、エンタメ系の興行も行えるような検討が今なされているということでありますし、当然市内外の住民の使用もできます。魅力ある、魅せるアリーナとして、市民をはじめ多くの方が楽しめる施設になると考えております。

 繰り返しになりますけども、経済界はもちろんのこと、広域行政を担う岡山県との協力の上、実施すべき事業だと考えております。今後の対応でありますけれども、今申し上げたような、1月にも幾つかの動きが出てくると思います。それらを踏まえて、今後どう対応するか判断をしていきたいと思います。

令和5年を振り返って

令和5年を振り返る大森雅夫岡山市長

 最後に、この1年間を振り返ってコメントさせていただきたいと思います。まずは、コロナの関係でありますが、今年5月に新型コロナウイルス感染症が5類に移行し、アフターコロナの社会経済活動が本格的に動き出しました。そして、まちづくりにおいては、9月にハレノワがオープンをし、文化芸術の新拠点が誕生いたしました。また、昨年のハレまち通りの1車線化や岡山城のリニューアルなど、今までまいてきた種が実を結び、岡山のまちは大きく動いていると思っております。このような市政の活発な動きが民間の再開発を誘引し、岡山のまちの躍動につながっていると自負しております。

 また、今年は観光面において、歴史を融合させたっていいますか、ひとつの基軸にさせていただいた年でもありました。造山古墳などが造られた古墳時代における吉備と大和の関係性を、定説とは異なる視点で捉えた「新たな倭国論・吉備と大和の2頭政治」を発表し、またNHKの大河ドラマ誘致を目指す「戦国 宇喜多家を顕彰する会」を設立したところであります。歴史的な資源を生かしたまちづくりについても、新たなステージを迎えたと思っております。

 次に、国際交流の再開であります。国際的プレゼンスの向上についてということでもありますが、韓国・富川、台湾・新竹市をはじめ、ベトナム・ロンアン省ほか、国際交流も本格的に再開いたしました。また文学分野では、国内初となるユネスコ創造都市ネットワーク加盟を果たすなど、岡山市の魅力を国内外へ発信する動きも活発化させました。

 子育て分野ではありますが、保育園の待機児童問題を昨年おおむね解消したところであります。残念ながら、放課後児童クラブについては待機児童がまだ残っているところでありますが、この解消に向けた取組を、スピード感を持って進めているところであります。学校教育においても、環境整備を進めるとともに、教育委員会と共に学力の向上などに力を注いでまいりました。

  次に、トピックスとして大きいのは、公共交通の分野であります。中断していたバス協議会が再開をいたしました。持続可能な公共交通システムの構築に向けて議論を重ね、先月、地域公共交通計画の素案を公表することができました。官民一体となって、岡山市の公共交通の未来に大きな一歩を踏み出したとは思いますが、肝心はこれからであります。年明けに、さらにこの協議会を開いて、今岡山市内には9社、公共交通を担う企業がございますけれども、できるだけ合意を取って具体の一歩をまた動いていきたいと思っております。

  最後に、依然として続く物価高騰対策、子育て環境の充実、地域振興、新アリーナ整備等のプロスポーツ支援など課題は山積しております。岡山市役所のミッションは、市民の最大幸福の実現であり、来年も立ち止まることなく、様々な施策に積極的に取り組み、皆様と共によりよい岡山市をつくっていきたいと思います。私からは以上です。

質疑応答

質疑応答中の大森雅夫岡山市長

○記者
 アリーナの関係なんですけれども、タイムリミットが新年度予算案の編成の関係が迫ってきていると思うわけですけども、新年度予算案のアリーナ関連予算で、できればこれぐらいをやりたいっていうようなお考えは今ありますでしょうか。

○市長
 基本計画を策定いたしました。これを今度は具体に実施に移していくっていうことに、通常なら、なるわけであります。実施に向けて具体の措置をどう取っていくのかっていうのが普通になるわけでありますが、それをやるに当たって、私としては広域行政を担当する県、そして経済界、そういう3者のスクラムが必要だというようには思っていたんですけれども、今、まだ県からの正式な回答はないという、正式な回答がないと言っていいのかよく分かりませんけれども、少なくとも12月中に回答はできないというレスポンスでありました。1月には何らかの動きがあるでしょうから、それらを踏まえて来年度予算に何を盛り込んでいくのか、また盛り込めないのかも含めて決断をしていかなければならないと思っております。

○記者
 おはようございます。同じく案件外、アリーナなんですけれども、先ほど市長のお話の中で、来月、担当者同士のお話が今後開かれていくだろうというお話がありましたが、この前の知事の話の中で、要は建設の効果の波及が市のほうがやっぱり大きくなってしまったという試算が基で、根底が白紙に戻ってしまっている、というコメントが知事のほうからありました。そのことについて、今後どのような形で県のほうに理解を求め、調整していこうとお考えでしょうか。

○市長
 当初の経済波及効果、これは立派なシンクタンクがやった資料でありまして、私は間違えていないと思います。ただ、県からの要請もあって、アンケート結果に基づく効果を中心として出しました。令和4年度の数字を、我々としては素直にそれを使わせていただきました。最も人間の心が収縮しているコロナ期のものでありますんで、やはりなかなか外に発散しないという結果で、当初のシンクタンクの数字とは違う数字になったわけであります。

 もちろん、経済効果が市内外の比率が変わってくるっていうのは、影響っていうか、このプロジェクトの意味には若干影響あると思うんですけれども、そこが今回の「プロスポーツを支援する」っていう意味からは、あまり私は影響ないんではないかというように思っております。それらは、担当者間でどこまで話をしたかは知りませんけれども、そういう話を担当者のほうからも伝えることになるでしょうし、我々としては、先ほど言ったようにプロスポーツをどうやって支援していくのか、今まで県単位でやってきたわけですから、それらを踏まえて対応してほしいということを申し上げたいと思っています。

○記者
 ということは、経済波及効果がこれだけあるから、県にも出してほしいというお話が最初あったと思うんですけれども、それを覆す形になってでも、スポーツ振興の効果というところで県に協力を求めるという方向に変えるという。

○市長
 いや、全然変えてない。最初から私はそういうつもりで申し上げていたところであります。経済波及効果も一つの議論ではあると思いますよ。そこを否定するものではないんですけれども、プロスポーツっていうのは、シーガルズにしろ、トライフープにしろ、県単位で彼らは活動しているものであります。もちろん新しいアリーナも市民県民が使えるわけですけれども、そういったものを支援するという意味でやっているわけですから、そういう県単位で動いているっていうことを理解して、行動とか対応をしていただきたいなというように思います。最初から考えは変わっておりません。

○記者
 分かりました。ただ、すみません、やっぱりどうしても知事の考えが結構かたくなな感じに見受けられるんですよね。そこの一つのかたくなになっている理由が経済波及効果で、もう向こうはぎゅっと蓋を閉じたように思うんですけれども、どうやってこじ開けようとされてますでしょうか。何度も同じ質問になりますが、すみません。

○市長
 私がこじ開けるのかどうかっていうところが、必要なのかどうかっていうのもよく分からないところがありましてね。この前、経済界で商工会議所、そしてプロスポーツの面々が来られました。彼らがしきりに、やはり岡山にプロスポーツを残したい、これからも充実した試合をしていきたい、そういう思いっていうのは、私は伝わってまいりました。

 我々も彼らの考えに賛同して、勉強会、そして基本計画等、今まで対応してきたつもりであります。基本計画の前には、何度となく一緒にやりませんかと申し上げたところなんですけれども、なかなか参加していただけなかったということであります。

 もう今、時計の針は元に戻らないので、今どういう判断をしていくか、しかないわけであります。今回の素案も、岡山市が基本計画の経費を出していることは事実なんですけれども、これはプロスポーツ界、経済界と十分相談をしてやったものであります。そういう意味で、経済界、プロスポーツ界の話を十分聞いていただいて、判断をしていただくということしか私はないんじゃないかなというように思っていますが。
 

○記者
 新アリーナのことについてなんですが、知事の先日の会見の中で、一緒にやる理由が今の時点では見いだせないというような少し厳しい意見を出されていたと承知しています。その中で、市として単独で今後事業をする可能性っていうのは、今時点でいかがなんでしょうか。
 

○市長
 まずその前に、私はそんなに会見に同席してないんでよく分かんないんですが、県として参加する意思が見いだせない理由は何とおっしゃっているんですか?

○記者
 知事の発言を読み上げますと、計画の内容で、「今はプロスポーツだけの計画となっていて、あまり多くの県民が、観に行くという形での恩恵は受けるにしても、体育館でのプレーをするとか、活用するとかそういったことにはなってないように見えます。何にしても我々分からないことは多々あるんですけども、これなら一緒にやりたいというような理由がまだ見いだせていない」というような発言を会見の中でおっしゃって、なかなか県が前向きになれない状況の中で、市として単独でこのような事業をするっていう可能性は今後あるんでしょうか。

○市長
 まず、その内容についてなんですけども、私が担当から伺っているところでは、今回の基本計画、もちろんプロスポーツの支援っていうとこから入っていることは間違いありません。それは、Bリーグ、Vリーグが「魅せる」スポーツとして大きく脱皮していこうという、そういう意図で基準を定められました。

 その線からいくと、シーガルズもこのままではジップアリーナでの対応も難しくなってくる。それから、トライフープも今のB3のままではいいのかもしれませんが、B2に上がることができないということになってまいります。それでいくとモチベーションがなくなりますから、ぜひアリーナを造ってほしいということであったわけであります。

 したがって、プロスポーツの視点が入っているってことは間違いないんですけども、365日の週末を計算していくと、プロスポーツが使用する週末より空く週末が多いんですね。となると、もちろんエンタメ系も入るかもしれませんけども、市民県民が使っていけるものっていうのも多くなると思っております。ぜひそういったことも勉強していただいて、ご発言をいただければと思うんですけれども。

 だから、私は純粋に言って、そこは県全体としてもこの新アリーナの整備の必要性っていうのはご理解いただけるんではないかなというように思っております。したがって、今のご質問ですけれども、県からイエスという対応がない場合どうするかっていうのは、今は考えてないというよりは、イエスという回答をしていただきたいということで、この1月は対応していきたいなと。

 ただ、予算日程っていうのが、この前もどこまで、予算書を作るのに当たってぎりぎりの日程なのかっていうと、相当タイトみたいなので、財政課の職員から怒られましたから。市長、早く、もうとにかく決断は必要ですよって言われたんで、そんなにゆっくりは待てない。だから、1月のしかるべき時期、2月にはなれないと思っております。今の回答には直接的な回答ではないんですけれども、取りあえず県のプラスのリアクションをお待ちしていたいと思います。
 

○記者
 アリーナのことなんですけれども、知事の会見の中で、市から納得させてほしいと、県を、一緒にやるに当たって納得させてほしいっていうお話があったんですけれども、市長が経済界だったりプロスポーツ界にも、県に直接必要性を訴えてほしいとさっきおっしゃっていたと思うんですけど、納得させるっていうのは市の役割じゃなくて、経済界だったりスポーツ界にあるというふうにお考えということでいいでしょうか。

○市長
 そうですね。これは、だからそもそもの原点が何なのかということだろうと思うんですよ。このままいくと、プロスポーツの灯が消えちゃうと。市として、経済界、プロスポーツ界から要請を受けてやっている、原点はそこなんですね。ようやく岡山にもプロスポーツが根づいてきた。この灯を消しちゃいけないっていう思いは、私は強く思っております。その灯をつけたのは、経済界であり、プロスポーツ界ですから、その経済界、プロスポーツ界が知事に話をしていただいて、今の現状、今後どうするのかっていうことを話をしていただきたいなと思っています。

○記者
 今、(アリーナと)同時並行で、負担金条例に関する話を、県とやり取りをしていたと思います。先日の県議会の一般質問なんかで条例改正に必要な材料を岡山市側でそろえるように、というような、そういう趣旨の知事の答弁があったと思うんですけれども、この負担金条例に関して、今どういうやり取りをやってますでしょうか。それと、今年度予算、補正で対応するとすれば、この決定、期限はいつ頃だと思えばいいんでしょうか。
 

○市長
 昨年は、11月の議会に県はかけました。今年は、11月の議会にはかけていないそうであります。これからどういう対応をしていただけるのかは、県の動きを待って、私どもも対応していかなければならないというように思っております。

 突然の質問なんで、正確には覚えていませんけれども、負担金の問題、最大のポイントは一律に50%を岡山市に負担するという問題なんです。それが条例であったり、内規であっても同じなんですけども、私が承知している法律の趣旨は、「特別の利益が市町村にある場合は、負担金を課すことができる。ただ、その場合も市町村の意見を聞いてやりなさい」と。そして、それも不満ならば、総務大臣のところに来てください、こんな条文だったと理解しているんです。

 だから、私は50%が一律に悪いとかいうことを言っているわけではなくて、毎年毎年50%全てかけてくるっていうのはいかがなものかということを申し上げている。例えば、今年度要求をされている照明装置とかその改良になるんだと思うんですが、それは、私は岡山市、岡山市民にとって特別な利益があるとは思えない。どちらかというと、その維持管理に関するものだというように思っております。

 今、申し上げたのは2点ですよね。1点が、一律に50%をかけているという、この「一律」っていうところに意味があるというんですね。それで2点目は、それが最大だと思います、「一律に50%」っていうのをかけていくっていうのがいかがなものかということの証左として出てくるのが、47都道府県の状況であり、そのうち39の都道府県ではそういう一律にかけるというやり方はしていません。ただ、そういったところだってお互いが合意すれば、50%でも70%でもいいんじゃないでしょうか。それを払っていけばいいんだというように思っております。

 残りの、46引く39だから7か、7の都道府県は、最大でたしか20%だったと思っております。そういう面では、岡山県が特異な存在であるということが私は言えるんではないかなというように思っています。

 したがって、ゼロで協議をするっていうことになれば、先ほど言った2点目の問題です、照明装置の改良等については、私は、我々にとって特別の利益ではないということで、お支払いするのはいかがかというように思っております。

 ちなみに、昨年合意したっていうのはご存じですか?(記者に問う) これは、彼らの理解かどうかは分かりませんが、これは私たちの理解として言えば、去年も同じ、私は主張をしていたところであります。しかしながら、これは岡山市だけの問題じゃないんですね。例えば、倉敷も同じ50%っていうのが都市公園とかだったと思うんですけども、そういうところにも影響する。だから、県として対応するには時間がかかるだろうということで、昨年度は、じゃあ通常どおりやりましょうと。

 しかしながら、今年度はお互い合意ができて、合意に基づいて支払いましょうということを決めさせてもらったわけであります。その理解は、県側の理解は聞いていただければと思いますけれども、そうやって考えていくと、おのずから今回の決着も一定のものが出てくるんではないかなと。今、ボールは県にあると聞いておりますが、12月中の回答っていうのは叶いませんでしたんで、これは1月に決めていかなければならない問題だと思っています。
 

○記者
 アリーナに戻るんですが、1点お願いします。先日、知事会見で、知事の発言として、県が関わるのであれば、企画を練り直すところからやっていくことになるっていうお話があったんですけれども、岡山市としては、1年近く求めてきた内容で、もし一緒に企画からってなると、また時間が延びる形になると思うんですけれども、市長としてはスケジュールを急ぐっていうよりは、時間が延びてでも県と一緒にやっていきたいということですか。


○市長
 知事のご発言はどういう発言だった?

○記者
 もう一回読み上げましょうか。「もし我々も関わるのであれば、我々としても意見は多々ありますし、そうなると、かなり元のところから企画を練り直すようなことになろうかと思う」。

○市長
 その点について言えば、2点あるんじゃないかなと思っているんですが。まず1点は、基本計画の前に、多分何回か聞かれていると思うんですけども、我々は、もう何度となく「一緒にやりませんか」と申し上げていたというところが一つあります。だから、そういうご発言をされること自体、ちょっと残念だなと思います。これがひとつ。

 2つ目として、県として練り直したいという話で、それは具体に何をおっしゃっているのか、によるんじゃないでしょうか。だから、例えば我々も浦安とか六番川とかに体育館を持っています。同じようなものにして、広く市民県民のために開放するというものであれば、それはいかがなものかというように思います。先ほどの原点を申し上げましたが、プロスポーツの支援、したがってリーグがこういう試合環境でやってほしいということを言っているわけで、最低限それは満たしていくっていうのがプロスポーツ界にとって必要なことだというように思っています。

 そういう中で、何か具体の変更をおっしゃるんであれば、それは我々としてお聞きをするっていうのは十分あると思いますが、その前に経済界との話の中でそういった議論をしていただき、我々にもお話をして、そこは調整していくっていうことになろうかと思います。ただ、日程的に見ると、たしかバスケットボールリーグが2026、7シーズンからということであり、バレーボールリーグはもう今年から変えていこうということを言っているわけなんで、私はそれほど時間があるとは思っていません。よろしいでしょうか。

○記者
 すみません、繰り返しになりまして。先ほどの質問にちょっと重なるんですけれども、伊原木さんがおっしゃっていたのが、県の関与を求めるのであれば、広く県民が利用できるかどうかについて検討がなされてきた、というふうなお話だったんですけれども、もし県が議論のテーブルに乗っかってくるならば、基本計画の素案についての修正とかすることもやぶさかではないというふうなお考えでしょうか。

○市長
 若干答えも重複しちゃうんだけど、プロスポーツの支援っていう根っこがありますよね。それを否定するようなものであれば、それは多分経済界もプロスポーツ界も駄目なんじゃないでしょうか。例えば、あれ、椅子ひとつでも違うんですよ。今のジップアリーナだと、パイプ椅子とか、何て言うんだ、あれ(担当課に尋ねる)。要は、ここへ座っているようなこんな椅子で見る人、ないしは、あと、ずらっとベンチみたいなので見ている、こういうんじゃ駄目ですよって言われているんですわ。

 それから、VIP室とか、こういうのも必要だと言われているんですよ。そういった、基準を満たすっていうのは、我々にとっては必須。というか、我々というのは、なんか岡山市と考えられると困るんだけど、プロスポーツ界にとっては必須なんですよ。それを否定して、「ジップアリーナ・ナンバー2」っていうことだと、私はいかがなものかというか、それは成立しないだろうと。経済界、プロスポーツ界との話、今まで聞いていた中でそういう提案を例えばされても、それはできないだろうと思いますが、逆にそういったことをきちっとやった上で、何かプラスアルファのものがあって、それはいいアイデアだっていうんだったら、経済界も我々もいいんじゃないでしょうか。

 そうおっしゃるということであれば、何かお考えになっているんだと思うんですよね。それを、1月の頭に担当者同士で話をすると聞いてますんで、ぜひお示しをしていただきたいと思います。

○司会
 よろしいでしょうか。

○市長
 アリーナと負担金だけになりましたね。


○司会
 それでは、これをもちまして記者会見を終了いたします。ありがとうございました。

○市長
 東大寺サミットをよろしくお願いします。

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