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令和6年2月22日市長記者会見

[2024年2月29日]

ID:57399

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令和6年2月22日市長記者会見

  • 令和5年度2月補正予算(案)についてお知らせします

令和6年2月22日市長記者会見資料

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市長記者会見動画

○市長

 皆さん、おはようございます。それでは、2月の補正予算について説明いたします。
 2月の補正予算では、今年度の執行見込みを踏まえた減額等々と併せ、国の経済対策に伴う補正予算に呼応して、物価高騰の影響を受ける市民への支援、公共交通利便増進実施計画に基づく公共交通事業者への支援の一部前倒しや農業者への支援、また国土強靱化に資する道路整備、学校施設の長寿命化の推進、こども誰でも通園制度の試行的実施に係る経費など、経済対策等に係る事業を盛り込んでおります。

 経済対策等に係る事業予算は、一般会計で37億9,000万円、下水道事業会計で2億2,400万円、総額40億1,400万円を編成しております。ただし、執行見込みからの減額等に伴い、一般会計の補正額は32億5,900万円の増、全会計では27億1,100万円の減であります。それでは、主な事業について説明いたします。

地域公共交通利便増進実施計画に係る支援の一部前倒し

地域公共交通利便増進実施計画に係る支援の一部前倒しについて説明する大森雅夫岡山市長

 これから公共交通の話をさせていただきたいと思いますが、実はこの会見で公共交通の話をしたことが近々ございませんので、前回会議の場では少し記者の皆さん方にもお話し申し上げましたけども、今回はその公共交通の計画の中の一部を2月の補正で要求させていただいております。全体像が分かったほうが今回の補正予算の位置づけも分かりやすいと思いますんで、少しそれを説明させていただきたいと思います。

 実は、経緯から話をしますと、平成30年5月にバス事業者を含む協議会を設置して議論を続けてまいりました。しかしながら、その後コロナの問題も起き、議論は中断をされていたところであります。そういう中で、事業者のほうは、コロナの影響等々で経営状況が悪化してきている。我々も、各路線を見ると減便等もあり、本当に市民の足が守れるのか、確保できるのかという危機感がありました。

 したがって、昨年6月、お互いの意見が一致して再開をしたところでありますけれども、我々としては不退転の決意で臨んだところであります。実は事業者も同じでありまして、このような経営状況の悪化を何とかしなければならないという思いから、彼らのほうも一緒になってこの計画づくりに邁進していただきました。お互いが大所高所の視点で動いたということが言えるんではないかと思います。

 後で説明いたしますが、大きく言えば今回の路線再編は、幹線と支線を分ける、支線においては公設民営の事業を行っていくということであります。今の公共交通のシステムを大きく変える、他の都市でも事例のない大いなる挑戦となると思います。ただ、先ほど言ったように幹線と支線というふうに分けました。そこでは、当然ながら乗り換えが発生します。乗り換えの発生によって利用者に不便をおかけするということも当然ながら想定されるわけであります。我々としては、今大きな面で言うとこのシステムしかないということで公共交通の計画をまとめさせていただいたわけでありますが、スタートして改善をしなければならない点も大いにあるかもしれません。そこは、市民の皆様、そして事業者、我々一体となって改善をしていく、そういうことを繰り返すことで公共交通を確保し、市民の足を確保していきたいというように思っております。

 ただ、今の岡山の現状を見ますと、通勤、通学も自家用車での利用が圧倒的に多い状況であります。ふだんの中心市街地への行き来も、また週末の行き来も自家用車が多い状況であります。ぜひ、市民の皆様も公共交通を利用して公共交通を守っていくと、そういう文化を利用していくという文化が広がっていくっていうことが望ましいなというように思っております。

(モニターを指し示しながら)少し説明をさせていただきます。今申しましたように、例えば現状バスの分担率っていうのは2%しかありません。岡山は70万強の都市でありますけれども、そこに9社が競争している状態であります。確かめたことはありませんが、国土交通省の自動車局の皆さん方からは、このような都市はあまり例がないという状況であります。2024年の運転手不足、経営状況もなかなか厳しいという状況の中で、効率的な運行形態に変えていく、そして利便性を向上させる、この2つの視点が必要だということで、経営の安定化、利用者数の増加ということを我々は目指して動いていると。

  施策の3本柱は、バス路線の再編であります。ある路線は、複数の会社が重複して動いております。そういったものを調整していかなきゃならない。それで、皆さん方も住んでいるところがまちまちだと思いますが、バスが来ないっていうところもあり、非常に道が狭くてなかなかバス利用にもふさわしくないようなところもあります。そういったところをどうやって対応していくかっていうことも重要になってきます。また、利用環境、業務環境の改善もありますが、もう一つは、これからの課題なんですが、認可料金が140円、150円あるときに、実際上競争の激化によって認可料金まで料金を徴収していない状況になります。これがバス会社の経営に直接影響を与えている。これは第2弾、第3弾で考えていきたいと思います。次、お願いします。

地域公共交通利便増進実施計画に係る支援の一部前倒しについて引き続き説明する大森雅夫岡山市長

 先ほど言った再編の一つの大きなポイントは、都心から出てくる拠点の中に、これ見てください。1つはJRの鉄道で様々なところ、山陽本線、赤穂線、宇野線があるわけで、そこの拠点が当然あります。例えば、今回動いていくのは妹尾の駅だとか、庭瀬の駅だとか、そういったところが拠点になってくる。それからあとは、この大きな幹線のバス、今は大型車が、例えば岡南のハピータウンのようなところ、ああいったところに大型バスが、そこからずっと今は大型バスが行っているんですけれども、今回はここから相当部分は小型車両に変えるというところがポイントであるわけであります。小型車両に変えていく。一部は大型でマネージできるところはマネージしていくということなんですけどね。

 これが今説明した、需要に応じて幹線と支線に分割をする、支線は小型車両ということですから、今の普通二種免許でできる。したがって、運転手の幅が広がっていくという問題になっていきます。支線は公設民営。まず、この小型車両の調達は市が行います。実は、今のこの支線を、全てこちらを見てみると、収支率って30%にしかすぎません。そこで我々は、民間事業者の創意工夫にもお願いするということもあって、運行経費の最大65%まで市が支援をしてこうと、こういったことを考えております。次、お願いします。

 具体的に見ていただくと、分かりやすいところは、例えば鉄道でいくと北長瀬から、ここから支線がこういうふうに妹尾の駅まで出て行く。今まで妹尾の駅まで行こうかな、北長瀬の駅に行こうかなということで、迷いながらもなかなかバスがないっていうのを、こういうような人たちがこの支線で妹尾と北長瀬が一つの拠点になっていく。バスでいくと、先ほど申し上げた岡南ですけども築港新町、これは岡南のハピータウンのところでありますが、そこまでが幹線が来る。そこから支線で橋を渡って小串からずっと玉野まで行くと、こういうことにしていくわけであります。 

 東山電停も同じで、これは路面電車がありますが、バスも大型が出ています。そこから一部支線で団地のほうに行く。もちろん東山電停から西大寺のバスセンターまでは幹線として扱っていき、バスセンターからは支線で動いて瀬戸内の牛窓方面に、こういった箇所をこういうことで幹線バスから支線バスの乗り継ぎ、鉄道から支線バスへの乗り継ぎ、赤と黄色、見ていただければ分かりますようにこういった整理をしていっています。今までバスが通らなかった、例えば備前一宮、こういった駅、たしか4カ所だったと思いますが、それが初めてバスがそこに行くというようなことになっていくわけであります。

 これから5カ年の計画であります。全体の事業費は29.4億円であります。そのうち、市が13.6億円、国が12.3億円、事業者が3億5,000万円ということであります。特別交付税の対象になりますんで、市の財源をできるだけ小さくさせるように今動こうとしているところであります。それぞれの事業をこうやって見ていただければ、全体としては令和7年、8年ぐらいから動き出します。ですが、何といってもまずベースとしてやっとかなければならないのがICカードシステムのリニューアルであります。ICカードシステムっていうと、一番分かりやすいのは幹線、支線の乗り継ぎ割引であります。

 例えば、どこでもいいんですけれども、東山電停まで行きました。ここから支線に乗り換えて団地のほうに行きますとなったときに、一回一回料金をプラスしていくと今の料金よりも高くなっちゃう。それは割引も入れとかないと利用者にとっては非常に高い額を払わざるを得ないっていうんで、そういう乗り継ぎでの料金を一定にするっていうことをやっていかなきゃならない。

 そういったICカードシステムのリニューアル。そのほか古くなっているっていうのもあって、これに5億円というものを投入する。それから、先ほど普通の2種の免許の取得、それについて1,350万円を支援していくということを取りあえず動き出す前の前提条件となるシステム、それから人、そういったものの手当てをするのに我々として支援できるものを支援させてもらうということであります。

 先ほども申し上げましたけど、他都市もいろいろと工夫をしておりますが、こういったシステムが事業者の間で整理されたのは岡山だけだというように思っております。なかなか類を見ない計画ができておりますが、これも事業者と我々が一体となってやらせていただいたということで、いい計画になったということは自負しておりますけれども、これからどういうように使い勝手のいいシステムにするかということが議論をしなければならない。特に実践をしながら、動かしながら変えていかなきゃならないということにもなると思います。皆さん方、そういう面でぜひともご理解をしていただき、また公共交通を使うという文化を育てる、そういうところにもご尽力いただければと思います。

こども誰でも通園制度の試行的事業の実施

こども誰でも通園制度の試行的事業の実施について説明する大森雅夫岡山市長

 次に、こども誰でも通園制度の試行的実施の事業の実施について申し上げます。国において、新たにこども誰でも通園制度を創設することとされ、令和8年度の本格的実施を見据えた試行的事業の募集があり、岡山市も応募し採択されました。

 親が就業していなくても、子どもを月一定時間まで保育園等に預けられるようにする新たな制度であります。この制度は、生後6カ月から満3歳未満の未就園児を対象としており、子どもにとっては家庭での保育に加えて集団生活や家族以外の人と関わる機会が得られる、また保護者にとっては保育士など子育ての専門的な理解を持つ人と関わることで、悩みや孤立感、不安感の解消、育児の負担感の軽減につなげていくことが期待されております。

 現在、待機児童の解消を随分悩んできましたけれども、ようやく解消状態が続いているという状況で、園の受け入れに余裕があるとは言いません。こうした中で、我々は少しでも保護者の皆さんの力になれればということでやらせていただきますんで、利用状況、様々な課題、効果を試していきたいと思います。具体的なスケジュールですが、補正予算を議決いただければ、令和6年7月の児童の受け入れの開始を目指し、事業者、利用者の募集等について調整を進めていきたいと思います。

岡山市農業用省エネ機器等導入緊急支援事業

 次に、岡山市農業用省エネ機器等導入緊急支援事業について申し上げます。農業を取り巻く環境は、生産資材等の価格が高騰、高止まりするなど、引き続き厳しいものがございます。先般、農業団体から要望をいただきました。生産コストへの価格転嫁への努力はなされているが、天候による供給量の増減などにより価格は常時大きく変動するため、なかなか価格転嫁が進まないということをお話いただきました。

 岡山市として、これから始まる令和6年の作付に向けて、農業経営の継続、発展のためにはどのような支援が効果的なのか相談したところであります。生産コストの上昇等による厳しい経営環境の中でも、経営規模の拡大を図り、生産方式の合理化を進めていく農業者に対して、省エネ化や省力化、生産性の向上に資する装置、機械等の新規導入または更新に支援を実施いたします。

 対象者は、岡山市内に住所または主たる事務所がある認定農業者602者、認定新規就農者35者、農事組合法人9者。省エネや省力化、生産性の向上に資する装置、機械等の新規導入または更新に対する購入費の3分の2を補助いたします。補助限度額は、法人が上限200万円、下限が15万円、個人が上限50万円、下限が10万円、また応募多数となった場合、後日抽せんを行います。

令和6年度学校給食費負担軽減事業

令和6年度学校給食費負担軽減事業について説明する大森雅夫岡山市長

 続きまして、令和6年度学校給食費負担軽減支援事業について申し上げます。令和4年度、5年度と、国の交付金を活用しながら物価高騰対策、子育て世帯支援として、学校給食費の負担軽減に係る支援を行ってまいりました。依然として物価高騰等の影響を受けている学校給食費について、令和6年度分も引き続き国の重点支援地方交付金を活用し、保護者の負担軽減を図ってまいります。具体的には、給食費のうち燃料費等その他経費部分、1食当たり25円、総額2億3,800万円を支援することにより、保護者は食材費のみの負担となるよう支援を行いたいと思います。

終わりに

 最後に、このたびの経済対策等に係る事業費40億1,400万円の財源については、国の重点支援交付金3億9,200万円含む補助金、交付金16億4,700万円と交付税算入の有利な補正予算債15億2,800万円に加えて、一般財源についても8億3,900万円と大きく投入しているところであります。今後も、国の動向、地方経済を注視して機動的な対応を行ってまいりたいと思います。

 以上が補正予算の関係でありますけれども、少し議論になっています、県と協議している都市公園事業に係る県事業負担金についても一言申し上げます。

 都市公園事業に係る県事業負担金については、令和4年12月に令和5年度中に結論が得られるよう引き続き協議を行う、令和5年度以降の支払いは当該結論に基づき行うと市と県で合意文書を交わし、令和5年度中に結論を出すことを目指して県と協議を行ってまいりましたが、残念ながら現時点で結論は出ておりません。

 県のほうでは、岡山市に対する令和5年度分の都市公園事業に係る負担金を含む議案を県議会に提出しようとされておりますが、昨年度の合意文書では、令和5年度以降の支払いは当該結論に基づき行うとしていることから、支払いはできないと考えております。このため、本年度2月補正予算には計上していないところであります。県との間では引き続き協議を行っていくこととなっており、結論が出次第、それに沿って適切に対応していくこととしています。私からは以上です。

質疑応答

質疑応答中の大森雅夫岡山市長

○記者
 
 おはようございます。多分、バス関係に関してはほかの記者さん皆さんが質問されますので、すいません、こども誰でも通園制度のことを教えてください。お子さんが社会生活になじむであるとか、保護者の育児負担の軽減であるとおっしゃいましたけれども、それ以外に例えばパートに出るとか、そういったものも踏まえて経済的に市長が期待されることであるとか、総体的にこれを採用することによってどのような効果を期待されてますでしょうか。

○市長
 
 これが月10時間ですから、10時間でどれだけのものができるかっていうのはよく分かりません。ただ、大きな面からいくと、やはり今まで、今までっていうのも変かな、以前は3世代住居っていうのが当たり前だった時代があります。そのときは、お子さんの育児に関していくと、おじいさん、おばあさん、特におばあさんのほうが中心かもしれませんね。そういった方からこういう経験に基づいて話があるとか、そして少し疲れたときは、おじいさん、おばあさんが面倒を見るとか、そういうことがあった。それがなくなっているっていうことは、私は極めて大きな変化だろうと思います。

 我々、民生委員、児童委員(のちに愛育委員と訂正)の皆さん方に絵本を生まれてすぐお配りするっていう事業があるんです。絵本ももちろん効果がないとは言えないんですが、やはりそういう人がお母さんと接触する、それによってお母さんがすごい安心するっていうようなことをよく聞きます。

 それを今度は逆に保護者のお母さん方から、例えば保育園に行って、月10時間預けるだけでも随分様々な負担が軽くなるんじゃないかと、そちらですよね。だから、経済的なパートっていうところからいくと、どれだけこの効果があるかというのは若干クエスチョンマークだと思いますけれども、様々なことをこの2年間試しながら、いい制度にしていくということなんじゃないかなというように思っています。

 

○記者

 おはようございます。公共交通についてお伺いいたします。市長から岡山モデルということで、他都市にも事例のない大いなる挑戦ということでおっしゃっていたと思うんですけど、その岡山モデルの利点と課題についてはどう考えていらっしゃるか教えてください。

 

○市長

 まず、モデルの前に調整してできたことっていうのは、競合している路線とかをシンプルにする、これだけでも大分違ってくるんですよね。今の質問に答えていくとすると、なかなか収支がうまく取れないっていう原因っていうのは、特に利用者の少ない路線をどうやって走らすか。走らせていると当然収支率は悪くなる。それを今の支線ベース全体を合わせても収支率30%。30%だと、やはり事業者はだんだんと手を引いていく。これは必然なんです。そこを変えていこうじゃないかと。変えていくためにはまずコストを下げる。コストを下げるためには、大きな今大型バスを走らせているところを小型バスにすると、コスト面は下がっていく。だけど、今小型バスを事業者のほうで全て調達できるかっていうと、それだけの体力はない。となると、それを我々のほうでやらせていただこうじゃないか。かつ、小型バスになったとしてもそれほど収支が上がるということも考えにくいかもしれないとなったら、そこの収支がずっと悪いところを我々で補填をしていくということで整理ができた。これをやることによって、今までバスが通らなかったところも通るようになる。

 ということで、今話をしたのはいいことだらけ。いいことだらけであるものって、何かそれほどないですよね。見ていくと、乗り継ぎをするっていう。そんなに、東京の山手線じゃないんですから、5分置きにバスが来るっていうことはない。となると、そこの乗り継ぎでやっぱり待ってもらうっていうことになっちゃう。そこは快適な環境にしていくように乗り継ぎの場所とモノを作っていくってことにはなるんですが、それにしても不便だなと思う方っていうのは多いんじゃないかと。その辺りにスーパーとかがあってぶらぶらできるところならいいんですが、必ずしもそうじゃないところもある。その不便なものをどうやって改善していくか、ここら辺がポイントだとは思います。

 特にデジタルサイネージ、でいいんだっけ。バスがあと何分して来るっていうのが分かると安心感もあるでしょうし、ちょっとショッピングやるとか、エアコンが効いているとか、ということがいろいろあると思います。どこまでのことができるかは今後でしょうけれども、そういったところのマイナス点をどこまで払拭できるか、それがこれからの鍵になると思っております。あとは、便数をどれだけ確保できるかですよね。

 

○記者

 公共交通の関連でお伺いします。市長が今、自動車での通勤とか通学とか多いところから公共交通が増えていけばという話が少しあったと思うんですけれども、根本的なところで自動車は便利だからいいじゃないかっていう見方もあるとは思うんですけれども、まちのにぎわいとか含めて、公共交通の意義っていうところをどういうふうに考えられているのか。

 

○市長

 まちのにぎわいと公共交通の関係?

 

○記者

 まちのにぎわいは私が言っただけで、市長として公共交通を増やしていくということの意義をどんなふうに考えられているか。

 

○市長

 公共交通の意義は、一言で言うとやはり市民の足なんじゃないでしょうか。もちろん、自家用車で動いていくっていうのもあるんですけれども、自家用車の方でも例えば中心市街地に来て、お酒を飲んだり楽しんだりするっていうときには公共交通を利用されるっていう場合もあるでしょうし、特に高齢者の方で返上されている方も今非常に多くなってきております。そういう人たちが、やっぱり健康寿命を延ばしていくためには、動くっていうことが非常に重要になってくるわけでありまして、そういったことで楽しんでもらう。人間として最低限必要なのが、スーパーといいますか食料品等々の買い出しと、それから病院への行き来、こういったこともあります。

 特に高齢者の皆さん方は公共交通の利用っていうのが多くなるでしょうし、利便性は増していかなきゃならないというように思っております。私が今中心市街地の町のにぎわいなどの施策を進めていますけれども、それを享受するのは中心市街地に住んでいる方だけではなくて、周辺の方々が享受していただくっていうのが必要だろうと思いますし、その中では公共交通は必要なものだというように思っております。

 

○記者

 建設事業費負担金の関係でお伺いしたいんですけど、まず先日の知事会見で知事は「合意文書があって協議しましょうということは言っているけれども、そもそもが条例で決まっていて契約があるから払うのが当たり前だ」みたいな発言をされていたんですけど、この知事の考え方っていうか方針に対してご意見等があればお願いします。

 

○市長

 こういうのを一言で言っていいのかどうか分かんないんですけども、あの条例が法律に抵触している疑いがある、我々としてはそういう疑いが大きい、そういうふうに思っているところなんです。したがって、我々2点をお話しさせていただいております。

 他の都道府県には見えないような高率の負担を毎年一律にかけていく、これは法律の趣旨に反している、と私は思っているところであります。2点目としては維持管理です。こういったものを、維持管理と呼べるようなものを負担金として課しているっていうのはおかしいではないかと。これは、建設事業の負担金であって、条例の解釈でこれが条例に該当するかどうかっていうことよりも、法律は「建設事業の負担金を市町村にお願いする、市町村の意見を聞いてからやってください」と言っているところなんで。したがって、条例に基づいてやっているからいいっていうのは少し行き過ぎのような気がいたします。

 特に、今回対象となっているのが火災報知機とLEDの関係であります。これは、少なくとも我々の中での議論でいくと、ほかの例から見ても建設事業とは言えないんじゃないかというように思うんで、そうなると法律の趣旨に反した形でお話しされているんではないかというように思わざるを得ないということなんですけど。

 

○記者

 改めてなんですけど、県には条例の改正を求めていくんですか。

 

○市長

 それも入っていることは入っていますが、取りあえずは5年度の支払いはお互いの協議をして、その結論に応じて支払うということを言っているんで、お互いが協議をしていかないとならない。じゃあ、協議がうまくいかなかったときどうするかっていう話なんですけど、我々は協議をして、お互いの接点を見いだしていくしかないんじゃないかとまずは思っているんです。

 我々が今主張しているのは非常に単純、2点あるんです。2点に対して県側からきちっとご回答をいただいて、それを市民、県民の皆さん方に示していく、こういった作業が必要なんじゃないかなと。なかなか我々の意見に対して、県から我々はこう思うっていうことが返ってこないところもあって。確かに知事は会見ではおっしゃっているんだけど、我々にはおっしゃってはいただけないんで、やっぱりそういう議論を重ねる。どっちが先かは別にして、そういうお互いの論点を整理しておくっていうのは、私は行政に携わる者としてはやらなければならないんではないかなと思っていますが。

 

○記者

 それはやっぱり担当者同士ではなくて、市長と知事が会って…

 

○市長

 それは必ずしもトップが会わなきゃならないというもんではないと思います。ただ、ここまでの論点を2年間やっているわけですから、我々の主張に対してどうなんだっていうのを県側からいただきたいなと思います。それをもって、例えば県から言やあ市のここがおかしいではないかと、我々から言えば、県のここがおかしいんではないか、そこがどうしてもデッドロックになって動かなくなったときに、司法であったり、条文上は総務大臣のとこで調整するよっていう規定もあるんだし、そういったことが使えるとは思うんですけれども、まずは何がお互い論点になっているのか、そこを整理しないといけないんじゃないかなと思っていますが。

 

○記者

 ありがとうございます。

 

○市長

 皆さん方もご意見あったら言っていただいてと思います。

 

○記者

 公共交通機関の再編のことで伺いたいんですけれども、これから5カ年の総事業費、取りあえずの29.4億円ということなんですけども、その後なんですけども、支線の運行支援でありますとか、車両のメンテとか、いろいろと市が負担する部分が出てくると思うんですけども、5カ年の計画の後で大体毎年度で新たに新規で市が負担を再編した後のシステムを維持するために市が負担していく会計の年額って大体のとこでどれぐらいになりますでしょうか。

 

○市長

 この29億円の各年度負担がどうなるかということですか。

 

○記者

 それと、5年度が取りあえず終わった後とか、毎年度どれぐらいまだコストがかかってくるのかという。

モニターを示しながら質疑に応答する大森雅夫岡山市長

○市長

 取りあえず、毎年度一番出てきやすいのはこれ(モニターを指し示しながら)なんですよね、運行支援。ここは毎年どのくらいの、65%まで。収支が今は3割ぐらいしか収入はないと、支出に対して。それを我々としては毎年65%までなら支援しますよと言っているので、これが毎年出てきます。

 そのほかの話は小型車両の導入などは、令和6年、令和7年、このあたりが決着するっていうこともあるんで、各年度の予算額は出していきますけれども、取りあえずの試算は5カ年の総事業費として29億4,000万円ということで、若干ぶれは出てくると思いますけれども、今の試算でいくとトータルはこんな感じであります。

 これ(モニターを指し示しながら)が2月補正で、リニューアルと免許の取得支援をやらせてもらうわけですけれども、あとはできれば私は令和6年度の補正でも一定の額を計上させていただきたいなと思っております。そういう中で、各年度のバランスをどう取っていくかっていうのが見えてくるだろうと思っています。

 

○記者

 この図を拝見しておりますと、大体支線の運行支援で年間1億円ちょっとぐらい、年度ごとで……。

 

○市長

 そうですね。おっしゃるとおり。

 

○記者

 それぐらいの額で支線を維持できるっていうことについては、市長どのようにお考えでしょうか。

 

○市長 

(都市整備局長に)これはどういう試算を出したかな。何かあったら言って。

 

○都市整備局長

 1億円から2億円の間ぐらいかなぁと、支援は思ってまして。全国的に見ると、岡山市の公共交通にかけるお金っていうのは増えてきてますけど、今の段階で上のほうにいるかといったらそうでもないんで、このお金で、様々な考えがあると思いますけど、市民の方々のスーパーに行ったり病院に行ったりするような移動手段が持続可能なものになっていくということであれば、私のあれですけど、そんなに高いもんじゃないかなと、市としてはこれからそれを支払いするたびに十分意義があることかなというふうに認識をしていると、いうことです。

 

○市長

 今後ちょっとやってみないと、額の確定は、おっしゃるように出てこないと思いますんで、取りあえず事業者と我々で合わせて試算したものがこういう額だとご理解いただければと思います。

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