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令和2年3月27日市長記者会見

[2020年4月3日]

ID:21187

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令和2年3月27日市長記者会見議題

  • 地方自治体初のPOファイナンスの導入について
  • 岡山市造山古墳ビジターセンターのオープンについて
  • 岡山市生涯活躍就労支援事業の本格開始について
  • 地域の未来づくり推進事業について
  • 公益財団法人岡山文化芸術創造の設立について

令和2年3月27日市長記者会見資料

市長記者会見動画

地方自治体初のPOファイナンスの導入について

会見する大森市長の様子1

 皆さん、おはようございます。
 今週は何度も会見におつき合いいただきまして、ありがとうございます。
 今日はいくつかの点について、お話を申し上げたいと思います。
 まずは、地方自治体で初めてのPOファイナンスの導入についてであります。
 この4月1日から、市が発注する委託業務の一部や中小企業の設備投資に必要な経費の一部に対して支給する中小企業支援事業補助金について、事業者の資金繰りを円滑にする仕組みであるPOファイナンスを試行的に導入することといたしました。
 POファイナンスでありますが、Purchase Order Financeということで、これまでに担保にならなかった受注時点での受注債権担保融資を可能にする、新たなサービスのことであります。したがって、このPOファイナンスは、岡山市から事業者への補助金や委託料の支払いに関する債権を電子記録債権化し、補助金を交付される事業者や委託業務の受託事業者が、この電子記録債権を金融機関に担保として譲渡することで金融機関からつなぎ融資を受けやすくする、早期に受けられる、そういう仕組みであります。
 このファイナンスは、経済産業省が所管するものづくり補助金で導入はされておりますが、地方自治体では導入するところはなく、岡山市が自治体としては初めてとなります。なお、自治体として初めて導入することになりますから、総務省のほうにも確認を求めておりました。総務省側も導入に異論はないという判断をしていただいたところでございます。
 この一番のポイントですが、資金調達の時期の前倒しが期待できるというところに最も大きなメリットがあります。通常は補助対象事業や委託業務等の完了検査後に補助金や委託料が支払われるため、事業者はそういった事業の実施のために資金繰りに苦労することもございました。しかし、POファイナンスを利用すれば、岡山市からの補助金交付確定通知等を根拠に当該債権を電子記録債権化し、融資の担保とすることができるため、資金調達の時期の前倒しが期待できることになります。
 この導入範囲ですが、来年度の施行結果を踏まえて、課題や事務手続を整理し、導入対象の拡大など本格的な運用を始めていきたいと思います。対象とするものは、建設コンサルタントの委託業務。これは、平成30年度実績では400件、約30億円、また中小企業支援事業補助金、これは平成30年度実績で9件、2,300万円であります。
 このファイナンスの仕組みにおいて、金融機関が岡山市からの補助金等、支払いの電子債権を担保に取り、事業者に融資していただく必要があります。したがって、この中小企業、またスタートアップ企業の資金調達においては、地域に根差した金融機関の果たす役割が多いため、岡山市内に本店を置く金融機関にもPOファイナンスの参加を打診したところ、中国銀行が参加していただけることになりました。
 中銀とは、地方創生の諸課題に具体的に取り組み、地域活力の増進、地域経済の活性化に寄与することを目的に包括協定を締結しており、このたびのPOファイナンスの導入は包括協定の連携事項の一つである中小企業等の支援にあたるものであります。これからどんどん生まれてくる新しい技術や仕組みをしっかりと研究し、それを取り入れてみるようなチャレンジも重要だと考えております。今回は地場の金融機関と連携して、POファイナンスの導入により、地場企業、特に中小企業やスタートアップ企業などの資金繰り改善に資することを期待しております。
 これは大分時間がかかったんですけども、コロナウイルスの関係は全く想定しておりませんでしたけども、現在のように新型コロナウイルスの感染がいろいろ言われているときには、特に資金繰りが中小企業は大変になっているのではないかなと思います。そういう面でもいっそうの効果があるのではないかと期待しております。

岡山市造山古墳ビジターセンターのオープンについて

会見する大森市長の様子2

 造山古墳を構成文化財の一つとする日本遺産「桃太郎伝説」や造山古墳周辺の観光施設の情報を提供して魅力を発信することにより、吉備路観光及び広域周遊観光の振興を図ることを目的に整備した岡山市造山古墳ビジターセンターがこの4月1日にオープンします。
 施設概要については別添資料のとおりでございますが、この古墳は350メーターという日本で4番目の大きな古墳であります。天皇御陵を除いては最大の大きさになるわけでございますが、そういうことで毎年7,000人を超える小学校の児童が校外で来訪しており、その際にボランティアガイドの説明が屋外でしかできない状況であったことから、造山古墳の歴史的な背景または文化財の理解にボランティアガイドの力を発揮していただくことのできる環境を整備するとともに、しっかりとした施設で子供たちにも当時の吉備のすごさを感じて学習していただきたい、また観光客の方々にも吉備の歴史や造山古墳、また桃太郎伝説の魅力を発信したいという思いから、ビジターセンターを設置したものであります。
 本施設では、当時の吉備の栄華や人の動き、心の動きに焦点を当てて、子供たちがわくわくして想像を膨らませ、郷土への愛着や誇りを持つきっかけとなるような内容をパネル等でわかりやすく紹介したり、日本遺産「桃太郎伝説」をパネルやPR動画で情報を発信したりしていきます。
 いわゆるこういう文化財の施設の情報センターは、どうしても記述がかたくなるっていうか、専門的になっていくんですね。私、もう6年以上、市長をやらせていただいていますが、こういうパネルにここまで思い入れを入れたのは初めてでありまして、5、6回、手を入れていただきました。今、人の動き、心の動きっていうふうに申し上げましたが、例えば皆さん、陪塚に千足古墳、これは令和3年度中には整備が終わり、このセンターができるときも一部見えるようにはするんですけども、その千足古墳の石障ってご存じですかね。石障って2種類あって、床と、あとつい立てみたいな。つい立ての石障、この石は天草から来ているんです。なぜ天草からその石が来たのか、どうして来られたのか、いろいろな吉備と天草との関係があると思う。床のほうは讃岐から来ているんですよね。そういうことを想像するだけでも、この吉備の栄華っていうものがわくわくとして見えるんじゃないかなというように思います。
 あと、吉備真備っていうのは皆さんご存じだと思いますが、吉備真備、もともとの名前は何だったか知っていますか。下道真備といっている。中国へ遣唐使で行って帰った後、だんだんと政権内で上がっていく過程の中で吉備真備に変えているんです。なぜ名前を変えたんだろうというようなことを、学芸員の皆さんとか教育委員会の皆さん、ここにいる新しい観光部長とか、みんなで話し合って、一定の整理をさせていただいています。
 教育委員会の方も、この大和政権というか邪馬台国、投馬国ってありますよね。投馬国が吉備ではないかと、そういう説を岡山市の教育委員会は言われているところもあって、そういうことを想像するのも、私は投馬国が吉備だっていうのはあまり知らなかったんですけども、そういうことを考えていくと、これはなかなかおもしろいなっていう、そういうものをどんどんどんどん想像をしていくような、そういうものにしていっているところであります。
 また、昨年度はこの日本遺産の学習漫画を制作して、市内の小学校に配布しましたが、地元の4小学校では学習漫画を地域を知る総合学習に活用しており、その活用状況や学習成果を本施設で紹介することも検討しているところであります。
 さらに、本施設は造山古墳で活動されているボランティアガイド団体の活動拠点として活用することとしており、ボランティアガイドの方々と協力しながら、観光客はもとより市民、県民の皆さんに親しまれる施設になるよう運営してまいりたいと考えております。
 オープニング記念セレモニーについては、地元のボランティアガイドが4年に1回開催している造山古墳まつりをビジターセンター竣工記念として、1年前倒ししてオープニング記念セレモニーと合わせて開催していただけることになりましたので、地域と連携したイベントとして令和2年5月3日に開催したいと思っております。今の段階ではコロナウイルスの関係、感染拡大に結びつかないような、そういう配慮をしながらやっていきたいというように思っているところであります。
 また、先ほど申し上げましたように、千足古墳の石障の間仕切り石は天草のものであるということから、今年の造山古墳まつりでは、「今よみがえる吉備と天草の交流」というテーマで、熊本県立牛深高等学校郷土芸能部の方々を招待し、天草ハイヤ節という郷土の踊りを披露していただくなどの交流を図るとお聞きしております。私も、熊本県の企画課長時代以来の久しぶりのハイヤ節の踊りということで、楽しみにしているところであります。
 先ほど申し上げましたけれども、現在、整備している千足古墳の石室等を一部公開する方向で調整しており、すばらしいイベントにしたいと考えております。

岡山市生涯活躍就労支援事業の本格開始について

会見する大森市長の様子3

 岡山市では、令和2年4月から、高齢者の就労定着支援の仕組みづくりを目指す岡山市生涯活躍就労支援事業を本格的に開始します。昨年10月に開催されたG20岡山保健大臣会合では、岡山の目指すべき保健医療の将来像、ポジティブヘルス岡山を世界に向けて発信しており、この事業はこれを実現するための取り組みの一つであります。
 日本の高齢者は、体力テストの結果を見ると、体力面、運動面で20年前より5歳から10歳若返っております。また、約6割の人は、元気な間は働き続けたいとの希望を持たれております。また、岡山の企業は多くの働き手を求めております。
 岡山市が高齢者の社会参加支援として従来行っていた生涯現役応援センターでは、ボランティアを希望する人を中心にマッチングを行っていました。ボランティアについては一定の成果があったものの、就労のマッチングは十分でありませんでした。実際の数字として測ったところ、就労希望者の3割しかマッチングはできていなかったということであります。また、民間企業の就労支援機関による就労支援についても、高齢者よりも若い働き盛り世代がメインターゲットとなっていたというところがあります。したがって、高齢者の就労、ボランティアじゃない、一定の賃金を付与するような、そういう就労というのが抜けていたという、そういう状況であります。
 そこで、岡山市は民間の就労支援機関と、従来の事業を実施していた社会福祉協議会で役割を分担しながら、高齢者の就労支援の体制づくりをすることといたしました。また、単なる委託契約で事業実施をするのではなく、事業の評価を行うための成果指標を設定し、その指標の達成度合いで支払い額が決まるソーシャルインパクトボンド、SIBの仕組みを取り入れることにいたしました。この仕組みを取り入れるにあたって、事業管理、資金管理のノウハウのある日本ファンドレイジング協会に事業を委託しております。
 本事業の特徴は、これまで主に高齢者のボランティア活動支援を目的とする生涯現役応援センターを運営していた岡山市社会福祉協議会に、民間の就労支援事業者である株式会社パソナ岡山と株式会社グロップを加えた支援チームを組んで実施するという点であります。比較的就労に結びつきやすい方については、パソナとグロップがそれぞれの得意分野や能力を生かしながら就労マッチングを行い、就労に不安があり、伴走支援が必要な方については、岡山市の社協が支援を引き受けることで、利用者のご希望に対して幅広く効率的に対応できるようにしております。
 事業実施期間は令和4年度までとなっておりますが、将来的には民間の就労機関においても、みずから高齢者就労を支援していく体制づくりにつなげられるよう、岡山市としても事業実施を通じて民間の就労支援機関の機運の醸成を図っていきます。
 受付窓口は、シルバー人材センターや寄り添いサポートセンターと同じ岡山市保健福祉会館内に開設します。ご利用、ご相談は無料ですので、ぜひこの事業をご活用ください。

地域の未来づくり推進事業について

会見する大森市長の様子4

 次に、地域の未来づくり推進事業でありますが、少し動きが出ましたので、お話を申し上げたいと思います。
 この4月から実施する補助金の対象となる地域の未来づくり計画1件の認定が行われました。内容を紹介します。資料1をごらんください。
 建部町福渡のTKBによる申請がございました。建部町福渡地域の交流人口増加による地域活性を図るため、空き家を改修し、簡易宿泊所の営業とテイクアウトの飲食事業を実施します。申請者は市内中心部で創業後、昨年、建部町福渡の自宅敷地内に住所を移転、合同会社を設立し、申請したものでございます。補助金申請額は、3年で約2,000万ということになっております。
 新しい申請1件は以上でございますが、これまで認定した事業の中で、建物改修が終了した件についてご紹介をいたします。
 北区足守地区では、一般社団法人あしもり遊学舎による古民家の改修が終了し、レンタルスペースとして営業を開始します。また、北区御津五城地区では、株式会社FLC designによる古民家改修のうち、菓子製造スペースの改修が終わり、地元五城産の米粉を使った菓子の製造販売を開始しているところでございます。
 令和2年度の事業実施に対する補助額は、現時点で9団体で、約3,000万円を見込んでおり、引き続き市内外を含めた事業者への周知をしっかりと行うなど、活性化に向けて取り組んでまいりたいと思います。

公益財団法人岡山文化芸術創造の設立について

 岡山市では、令和4年、秋ごろの開館を目指し、表町千日前地区に岡山芸術創造劇場、仮称ではございますが、の整備を進めているところであります。その一方で、市と一体となって文化振興事業を担い、新劇場の運営母体になっていただけると思っている、新しい組織づくりを進めてきたところでございます。一定の整理ができましたので、ご報告いたします。
 従来ございました市の外郭団体で、文化振興事業を担う公益財団法人岡山市スポーツ・文化振興財団と公益財団法人岡山シンフォニーホールがこの4月1日をもって合併し、新たに岡山文化芸術創造という公益財団法人を設立する運びとなりました。
 この新財団には新劇場の運営母体をお願いしたいと考えていることから、今後、劇場運営に必要となる高度な専門的人材を増強し、岡山市の文化芸術の拠点となる新劇場と岡山シンフォニーホールの両施設を一体的に管理運営するとともに、地域の文化活動の活性化や文化芸術を担う次世代の人材育成に取り組み、まちのにぎわいの創造につなげていく、そうした役割を期待しているところであります。
 また、皆様方にお配りしていると思いますが、理事、評議員といった役員は、行政、文化関係者、報道、財界、大学など、さまざまな分野からこの4月1日にご就任いただく予定となっており、文字どおり産学官のオール岡山の体制になったと思っております。
 理事長なんですけれども、岡山市の外郭団体は、従来、副市長さんが就任するということが慣例でありました。しかしながら、今回は、文化芸術への造詣が深く、また経済界からの信望が厚く、影響力も大きい、株式会社山陽新聞社相談役の越宗孝昌氏に4月1日からご就任いただく予定となっております。
 越宗理事長以下、新財団の役員等に就任される方々には、市民一人一人が岡山の文化に誇りを持ち、地域やまちを元気にしていけるよう、新劇場を核としながら、文化芸術の振興と市民の文化活動の発展にご尽力をいただきたいと考えております。
 私からは以上です。

質疑応答

  • 記者
     POファイナンスの件で2点。
     先ほどの説明で資金繰りも一つの選択肢としていくとおっしゃいましたけれども、市側にとって今回のこのPOファイナンス導入のメリットとは何になるのでしょうか。
  • 市長
     市側としては、中小企業への融資が早まることによって、やっぱり企業の経営自体が安定化するという面で岡山市の経済全体にとってプラスになると判断したことです。
  • 記者
     あともう一点、先ほど平成30年度の実績に、このコンサルタント業務と支援事業補助金をおっしゃいましたけれども、これ一体今後1年でそれと同じぐらいの活用になるんでしょうか。
  • 市長
     対象としては、今、来年度分っていうのはまだ額自身がはっきりしていないところもありますけれども、我々としてはそれらを対象にまずやっていき、どれだけ利用されるかがちょっとよくわかりませんけれども、それによって中小企業の方々が非常に資金繰りがよくなって順調に動いていくということであれば、拡大することも考えていきたいと思っています。
  • 記者
     POファイナンスについて追加でお聞きしたいんですけど、導入することになった経緯っていうのは何かありますでしょうか。
会見する大森市長の様子5
  • 市長
     実は、これもフィンテックの一つの種類ですけれども、私の知人が、経産省でものづくり補助金で融資を早目に受けられるというシステムが動き出したんだと、中小企業の育成を考えている自治体として使ってみないか、という話を私にされました。昔からの知人なんですけどね。それは、まず考えてみると、確かに岡山市と相手方の企業が契約をする。契約をすると、市においては倒産っていうのはないわけですから、その市が持つ債務っていうのは当然ながら100%払うことになるというとこで、債権債務が非常に強いものがある。ということであれば、その企業の市に対しての債権を担保化して融資を受けるというのができれば、相当資金繰りはよくなるんではないかという思いに立ちました。
     ただ、自治体のこういう受委託契約等々に関していくと、地方自治法ほか関係法律が出てくる、支出負担行為とかですね。そういう一つ一つの事柄で法律に反しないかどうかとか、そういったものが出てくるというので、私も総務省の担当の方とも話をしました。彼いわくは、大きな方向として、これは中小企業対策にもなるよねと。ということで、実務的にも問題ないのではないかということで、別途担当同士でやってもらったんですけども、地方自治法上の観点も問題ない。となれば、次に必要なのは、担保化できるとして、それを融資する金融機関がいないとだめなんです、当然ながら。そうすると、中国銀行さんがやりましょうという話になったんで、今日の事態に至ったということであります。
     本来であれば、これがもっともっと広がっていくと、日本全体の中小企業対策には私はなると思うんですけれども、今後自治体がどうするのか、それを興味深く思っているところであります。
  • 記者
     POファイナンスで確認なんですけども、今回の取り扱う範囲にコンサルタント業務というのが、先ほどおっしゃった金額ベースも大きいのかなと思うんですが、建設の入札をめぐっては、五輪需要の高まりで不調、不落が結構各自治体で相次いでいるということもあると思うんですが、これによってそのあたりの解消になる、そういった狙いというのはないということですか。
  • 市長
     そこまではあまり考えてなかったです。不調、不落の話は、多分次元の違う話になってくるんじゃないでしょうか。
     コロナウイルスの前ではありますけれども、需要が非常に多くなって、供給より需要が多くなってきている中で、そうなると当然ながら公共の契約に関していくと、従来の価格設定ではなかなか応じていただけない、そういう事態が出てきます。そういう事情で不調不落って多かったんではないかと思います。少し、このPOファイナンスとは、性格的に私は違うんじゃないかなと思います。
  • 記者
     今日の発表内容ではないんですが2点ありまして、まず1点目が、新型コロナウイルスの感染拡大によって、東京オリンピック・パラリンピックの1年ほどの延期が決まったと思うんですが、事前キャンプの日程も不透明になる中で、この機運を維持するためにどのように市として対応されていくお考えでしょうか。
  • 市長
     そうですね、コメントとしても出させていただきましたけども、これだけの世界中の感染拡大ということであれば、オリンピックの延期っていうのはやむを得ないと思っております。当然、我々として直接関係するのは、聖火リレーであったり、今おっしゃった事前キャンプであったり、ホストタウンであったりする、直接的に関係するのはそういうことだろうと思うんです。
     ホストタウンみたいな話は、スポーツだけじゃなくて、さまざまな文化交流などやっていこうということになっていますから、逆に1年延びたということで充実させていくというのはあると思っています。そういう方針で動こうと思いますが、事前キャンプについてはまたちょっと違いますからね。基本的には、今私が聞いているところでは、事前キャンプがうちは8件あったんですかね。8件について、各国から特段何かを今言われているわけではないんですけれども、その関係は維持しながら、できるだけ各国のそういう意向に沿うように我々としては対応していきたいと思いますし、また1年後にプラスアルファの要素が出てくるんであれば、そういったことも対応していきたいというように思っています。
  • 記者
     あと一点、東京で感染爆発のような状況になっているんですけれども、市として外出の制限といいますか、今後そのような対策というか方針はあるんでしょうか。
  • 市長
     特措法になると政府が地域を特定して、その地域に該当する都道府県知事さんの見解ということになると思うんですが、それまでの話だろうと思います。
     今週の日曜だったですか、ここの場で1人陽性の患者が出ましたという発表をさしていただきました。ご本人は今入院をして治療に当たっております。濃厚接触者が3人おられましたけれども、3人とも陰性で今自宅療養をしているということで、特段変わった様子は我々のほうにも入っておりません。
     そういう面では、岡山市においては新型コロナウイルスについては、非常に限定的な範囲での議論だろうというように思っております。だからといって、全ての手を緩めるというわけではなくて、学校とかイベントとかさまざまな面において、感染症対策をきちっと実施をしていく、ないしは3密と言われているような状態をつくっていかないようなことをやりながらですけども、ただ東京で言われているような自粛というところまではいかないのではないかなというように思っています。
  • 記者
     造山古墳ビジターセンターについてお尋ねします。
     先ほど市長は、パネルで言葉に力を入れたのは初めてだというふうにおっしゃっていましたが、今回の拠点設備はどれぐらいの熱を持って取り組まれているのか、またどういったところに市長は、こういった古墳に価値を感じておられるのかを教えてください。
  • 市長
     造山古墳って、先ほど言いましたけど350メーターもあるんです。横の陪塚の千足古墳も行かれたらおわかりになりますけど、何て言うか、本当にぞくぞくっとする感じで、もちろんいろんな古墳も同じようなところってあるんですが、ちょっと違っているところであります。それが、今まで小学生などのエクスカーションの対象にはなっていたものの、あまり多くの方が行かれているっていうことにはなってなかったと思うんです。それが、日本遺産の大きな構成要素の一つにもなったということもあり、千足古墳の整備がなされているということもあって、センターをつくらせていただきました。ぜひ皆さんお越しになって、多分この中にも行かれたことのない方が多いんじゃないかと思うんですけれども、ぜひ行ってみて古代吉備の繁栄っていうのがどうだったのか、目に浮かぶようなそんな感じになってくると思いますので、多くの人に訪れていただき、興味を持っていただくようになればと思います。
  • テレビせとうち
     私も、本当現地に行って、あそこから見渡すと岡山市のいろんな歴史的価値のある遺産や風景が見られて、すごい場所だなと思ったんですけれども、その辺の今後の周辺とも連携といいますか、あの施設はどういった位置づけのものになっていくんでしょうか。
  • 市長
     そうですね、まずは千足古墳の整備もそうですけど、造山古墳自身も若干変えていかないといかんと思います。ご存じですかね、高松城の水攻めのときに、毛利軍の、武将の名前忘れましたけど、あそこから高松城を見ていたというのもあるんですね。
     だから、造山古墳自体をやはり、すぐにどこまでできるかっていうのはありますけれども、変えていって、人が親しみやすい、また行くとそういう昔の情景に触れられるようなものに変えていって、全体としてもう少しなじみやすいものにできればと思っています。
  • 記者
     造山古墳ではないんですけれども、新型コロナの件で、日曜日に陽性確認された女性と、一応確認ですが現時点で症状は安定というか、悪い方向には行ってない。
  • 市長
     若干発熱とかそういう症状はあるようです。今、治療にあたっているということで、少なくとも重症という連絡は来ていません。
  • 記者
     もしあればなんですが、今後さらに拡大したと仮定したときに、重症の方は優先的に指定感染症の病床のほうに行っていただいて、それ以外の軽い方は町医者さんに行っていただくとかそういう判断になるとは思うんですけども、そのときに例えばそういう町医者さんへの支援ですとか、そういうような何か考えているものがあればなとは思うんです。
  • 市長
     どのくらいの数になってくるのか、東京都が4000床ですか、そんな議論をされていますよね。我々のほうも、いざというときに備えて、重症患者を治療するところと、あと軽症の患者の受け入れ先も、そういう想定しながら保健所のほうでは対応していると聞いております。ただ、数字的なものがどうなるかにもよってくるでしょうし、その状況によって市としての対応、今の助成措置みたいな話でしょうね、そういった対応も、今後やっぱり議論の対象にはなってくると思いますが、まだそこまでは想定できていません。
  • 記者
     昨日のバスの法定協を受けての話になる。昨日、一部市長もおっしゃっていましたけれども、待ったなしの状況でスピード感を持ってとおっしゃっていましたが、一方で、水面下でまた新路線の開設の動きが進んでいて、あるいは昨日も商工会議所の方がおっしゃっていたのは、当事者は危機感を持っているんだけれども、それがなかなか周囲に伝わっていないっていう、そんな感じのこともおっしゃっていたと思うんですけれども、それについて今後の先行きどのぐらいになりますか。
  • 市長
     まず、市民に危機感が及んでいないというのは、私は、72万市民も住んでおられるところ、また生活の仕方、そういうことによって相当の違いはあるだろうというように思います。ただ、廃止路線また休止路線で減便、そういったことをされた路線の方々は相当数我々のところにお話をいただいています。そういう面では、今の時点も一つでありますけども、これからより高齢化になってきます。免許の返納の動きもどんどん出てきます。こういった中で、バス路線の整備というものは、維持充実っていうのは不可欠だろうというように思います。それが1点。
     もう一点の新規路線をめぐってのやりとりの話でありますが、昨日もお話がありました。ただ、現行法を前提にすれば、新規路線の認定は国で行う話でありまして、市が関与する仕組みにはなっていません。したがって、私は、市として今の段階でこれについてコミットできることっていうのは、相当難しいとお話を申し上げたところであります。
     しかしながら、実施再編計画、これを事業者の同意をもってやっていけば、そこは各事業者を拘束することになるわけであります。したがって、それを我々としては、できるだけ早く、できれば昨日申し上げたように、令和2年度中にはやっていきたいというように思っております。
     昨日、確かに新規路線をめぐっては、対立感はありましたが、それぞれバス事業者間、行政が入って個別の路線の議論をしていこうじゃないかということを提案しました。それに対しては、私はそんなにマイナスのイメージは受けていません。したがって、バス事業者9社、72万都市で9社というのは多分ないだろうというように思っていますが、それらの事業者が合理的な判断をして、岡山市民の足を確保するっていう視点においては、次第に、私は合意とまではいきませんけれども、コンセンサスは近づいているんではないかなというように思っています。
     ただ、そういう個別路線をめぐってのいろんなやりとりがあるということは、多分個別の議論をすれば、そこには相当のコンフリクトは出てくる、それをどうこれからみんなの英知でもって解決していくか。言うはやすく行うは難しいかもしれませんが、難しい調整に我々としても全力を挙げていきたいと思います。
  • 記者
     一応計画では市全域を対象としている一方で、今回問題になりそうなエリアは、再編の6方面ではないって、その辺の解釈論になるかもしれませんけども。
  • 市長
     それも、今この6路線で行くんだとか、6路線のうちここから行くんだとか、そういうことを私はまだ申し上げる段階でない。というのは、後でそうなるということ、そういうことを考えているわけじゃありません。とにかく市内全体で、とりあえず6路線の議論で、またほかに付加をしたほうがいいという話があればやればいいので、とりあえずあるべき姿を早目に構築していきたいと思います。
  • 記者
     新型コロナで、この週末にも東京をはじめとした感染が拡大しているエリアに、仕事などで行く人がいると思います。あるいは、今東京が危ないから岡山戻って、という学生さんに言うような親御さんもいらっしゃると思いますけども、呼びかけたいようなことがありますでしょうか。
  • 市長
     そうですね。呼びかけると大きな反響になってしまう可能性もあるのでね。我々としても、感染の拡大を防止したいという思いは非常に強いんです。さまざまなことをやっているんですけども、どこまで呼びかけるのがいいのか、ここは何ていうんですか、もう少し専門家の意見も聞いてみないといけないかなと思っています。今日もマスクをされている方が何人かおられますが、そのマスクの効用っていうのも専門家の見方と、通常我々が考えているのともちょっと違うところもあり、一つ一つ、今の岡山の状態でどこまでのことを市民の皆さん方にお願いをしていくのか、そのあたりはちょっと整理させていただきたいと思います。
     すみません、今日のところはちょっとコメントできません。どうもありがとうございました。

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