「つながる!協働リレーコラム」では、岡山で協働を進めている皆さんに、自分たちの活動や経験を通じて、「協働」に関して感じていること・考えていることについてコラムでご紹介いただきます。
なお、内容は執筆当時のものです。
岡山市北方で昭和21年に生まれ、同地に居住
昭和62年 地元町内に子ども会設立し、初代育成会会長となる。
平成元年 地元の北方四日市町内会で初めての女性町内会長となる。
平成12年 学区の祭り「みの夏まつり」開始~「みのサマーフェスタ」として継続
平成15年 御野学区電子町内会設立、WEBサイト管理者
平成17年 御野学区連合町内会長
平成18年 御野学区安全・安心ネットワーク設立、会長
平成26年 御野地区社会福祉協議会会長、児童クラブ運営委員長
その他、御野学区パトロール隊、岡北地区健全育成協議会、北公民館運営委員会等の代表
私は4人の子どもを産み、育てていましたが、3人目までは町内会に子ども会はなく、町内とは何の関りも持たず、友達もいませんでした。4人目の子どもが幼稚園児の頃、町内に子ども会を作りたいという人たちと偶然出会い、設立に関わることになり、初代育成会会長となり、2年間一生懸命に活動していく中で、町内会のいろんな人たちと出会い、仲良くなり、地域活動の大切さを学びました。
その頃、町内会活動は衰退していたので、子ども会の活気は若い仲間だけでなく、町内会の古い人達の心にも明りを灯したようです。
平成元年、町内会長が辞意を表明後、発足した町内会長選出委員会は、最適と思われた方に受けてもらえないばかりか、他の誰に声を掛けても受けてもらえず困り果て、「子ども会で活躍したあんたなら、できる」と私に声を掛けました。右も左も分からないまま、ここで生まれ、育った私は何か恩返しが出来ればと思い、決意しました。
私が町内会長を決意すると、思わぬ協力者が集まり、組織は一新されて、順調に滑り出しました。難問題が次々と降りかかり、苦労もありましたが、みんなの協力で、すべて乗り換えられました。
町内会長就任後、前会長に長年のお礼の記念品を持って挨拶に行った時「あんたは協力者がいるから何でも出来るが、ワシには協力者がおらなんだから出来なんだ。」とおっしゃいました。
私は、リーダーの能力とは人の協力が得られるかどうかに掛かっていることを悟りました。
どこの地域も行政の指導により、町内会、消防団、体育協会、民生委員・児童員協議会、婦人会、老人会、愛育委員会、交通安全母の会、交通安全対策協議会、PTA等の組織が結成され、暮らしやすい地域づくりのため、青少年の健全育成のため、福祉活動のため、安全・安心のまちづくりのために活動して、善良な日本国民生活の根幹を成していることを知りました。
高度経済成長が進むに伴い、生活の多様化、核家族化が進み、社会に生じてきた課題を解決するために、行政は各地域でばらばらに活動している各種団体の活動を目的別に複数団体が連携して協働の組織づくりを促しました。
青少年健全育成協議会は子どもたちの健全育成のために、地区社会福祉協議会は高齢者等の福祉活動のために、健康21推進の会は健康増進のために、地域コミュニティー協議会はコミュニティハウスを拠点として関係する複数組織が連携して話し合い、活動しています。
安全・安心ネットワークは地域の防犯・青少年健全育成、防災・交通安全、環境、地域福祉等の活動を、学区のすべての団体が連携して、一体となって情報を共有し、安全・安心のまちづくりを推進しています。
さらに行政は、地域活動を拠点に人が集まる活動に加えて、場所まで来ない人、漏れている一人一人に目を向ける見守り・生活支援活動を推進しています。これは高齢時代に膨れ上がる医療費削減、介護給付費削減と、いざ災害の時の援護活動のために、これまでのように既存の団体内で活動するだけでなく、地域丸ごとボランティア、支え合い助け合いのまちづくりが求められているのです。すでに、現在、先進的な地域ではその方向に向けて活動を進めています。
より深刻化した課題、精神障害、発達障害、引きこもり、貧困家庭、ホームレス等、町内会等地域のみでは対応が難しい社会課題の解決のために、2016年に協働のまちづくり条例が改正され、協働対象が既存の地域団体から、専門性を持った人、企業、高校、大学、NPO法人等に広がり、いろんな課題を解決する活動が実現してきました。
昔からある町内会などの既存の組織から、更にいろんな主体の新しい組織が繋がる。人と人が繋がり、支え合う、その中にパワーが生まれ、いろんな課題が解決して、幸せな社会が実現していくと思います。
ありがとうございました。次は誰が登場するかな??