ページの先頭です

共通メニューなどをスキップして本文へ

スマートフォン表示用の情報をスキップ

Language

その28【協働はインターネットで加速できる】

[2018年4月19日]

ID:40692

ソーシャルサイトへのリンクは別ウィンドウで開きます

「つながる!協働リレーコラム」では、岡山で協働を進めている皆さんに、自分たちの活動や経験を通じて、「協働」に関して感じていること・考えていることについてコラムでご紹介いただきます。

※なお、内容は執筆当時のものです。

d4代表 岡山市協働推進委員会委員 長野紘貴

長野さん

1992年生まれ。岡山県岡山市出身。

高校時代に「思いっきり親切がしたいから警察官になろう」と思い、犯罪心理学を学べる関西国際大学に入学。2011年、自身のバイク事故によるパニック障害やうつの経験から、「ふつう」に違和感をもつ。2012年、島で起業された方との対話で、「間違っているふつう」を作り直そうと行動を始める。

2014年、大学卒業後はフリーランスでファシリテーターになる。2014年から2017年は、複業の働き方を実践し、一般社団法人高梁川プレゼンターレ、特定非営利活動法人DeepPeople、国立吉備青少年自然の家の職員、株式会社Art of Lifeの取締役を経て、今に至る。
2018年、岡山に合う20代の働き方の研究、実践家のオンラインサロン、20代ファシリテーターのコミュニティ、WEB・動画制作を始める。

関連リンク

「みんなでやる」は幻想

私は、大学時代にクラウドファンディングで資金調達(303,000円)をしました。岡山で協働が生まれる対話の場「Dialogue for Okayama」を作るためです。この対話の場の活動は、形を変えて今も継続的に行なっています。
さらに、「朝活(目的のない場)」「野山の学校(子どもの自然教育)」「DESIGN CAMP(次世代リーダー育成)」「地域未来づくりカレッジ(地域実践型インターンシップ)」等に関わってきました。全てプロジェクト毎にチームを作り、目的のために協働します。

しかし、チームメンバーの誘い方やスキルの偏りによって、うまく機能しない時もありました。人が集まると、なんとなく良い感じにはなるのですが、「誰がやる問題」や「みんなで決めなきゃ問題」が発生します。
もし速いスピードで地域課題や社会課題を解決したいなら、必要な人数で、必要な資源(スキルや人脈)を持った人たちで協働する必要があります。そのためには、「あなたの協働が必要だ」と営業し、具体的に協働先の強みを生かした事業を提案できることが大事です。その時には、ある程度の予測ができるといいです。

強い動機でつながる

協働するための予測とは、相手に利益があるかどうかの予測です。「良い活動だから」「何となく良さそう」で協働しても、事務手続きが増えるだけで、意思決定も遅くなります。共感してもらうことは、最初の入り口ですが、協働の条件には不十分です。
速いスピードで目的に近づけるためには、相手の利益を具体的にすることが大切です。利益とは「ためになる」ことです。それが人によっては、楽しい気持ちだったり、成長することだったり、お金になったりと様々です。それを理解するためにも、探り探り話すのではなく、一歩踏み込んだ話し合いをする必要があります。

協働とは、一人一人が力を合わせて、より大きな力を出すことではないと思います。「私がやりたいから」「俺が地域を面白くする」という強い動機でつながることが協働で、結果として大きな力になると考えています。

インターネットの可能性

インターネットの技術は圧倒的な速さで進歩しています。それと同時に、若者の考え方も進歩しています。インターネットがあれば、会わなくても協働は生まれます。

私は、20代ファシリテーターの学びと仲間づくりの機会として、コミュニティを作っています。その運営メンバー5人の住んでいる地域は、兵庫、高知、岡山とバラバラですが、打合せは「zoom」というオンライン会議ツールを使っています。必要に応じて録画もできますし、議事録は「googleドキュメント」を使って、同時に全員で書いています。
議事録

「googleドキュメント」を使った議事録

目的は進化していく

運営メンバーの関わる動機は違います。それぞれには「一緒に面白いことしたい」「このメンバーなら良いものが作れそう」「ファシリテーションのスキルを高めたい」「思いを話せる仲間がほしい」等があります。それぞれの動機が重なる部分で、目的を作っています。最初は、「学びと仲間をつくる」ことが目的でしたが、「ファシリテーションの新しい価値をつくりたいよね」という話も出てきました。

目的は少しずつ進化していきます。進化する理由には2つあります。それは、お互いをより強く信頼できるようになること、立ち止まって振り返りをすることです。お互いをより信頼できるようになれば、不満や不信感で悩まされることはありません。その気持ちは、勇気を持って打ち明けた段階で、解決しています。あとは立ち止まって、どうやったら良いのかを振り返り、それを決めて動くだけです。

オンライン会議

高知・岡山・兵庫・大阪メンバーとオンラインミーティング中

走りながら作ることが大切です。インターネットの進化はこれからです。インターネットを使いこなせば、より楽しく、早く物事が進んでいきます。協働は、強い動機でつながり、インターネットで加速できます。協働2.0にアップデートしましょう。苦手意識があれば、ぜひ若者を頼ってください。

のっぷ

ありがとうございました。次は誰が登場するかな??