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知る、見る、学ぶ in福岡

[2023年3月15日]

ID:48171

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「ユース活動支援助成金」事業報告(NPO法人岡山市子どもセンター 久川春菜)

きっかけ

NPO法人岡山市子どもセンターでは、週2日、就学前親子の居場所づくり事業として「みなん和やかサロン」を開所しています。開所日には、12~13組ほどの親子がサロンを利用しています。このサロンを継続していくために、運営方法等を学びたいと思い、子育て支援拠点事業や地域で子育て支援をされている人たちが集う「全国子育てひろば実践交流セミナーin福岡」に参加しました。また、子育て支援拠点「城南区子どもプラザ」へ施設見学にも行きました。これらの場所を訪れ、学ぶために令和4年度ユース活動支援助成金を活用しました。

子育て支援拠点「城南区子どもプラザ」見学

1日目は、福岡市で最初に開設された子育て支援拠点の「城南区子どもプラザ」の施設見学をしました。そこでは、「城南区子どもプラザ」を運営されている「NPO 法人地域ぐるみの子育てをすすめるひだまりの会」代表の菅祐子さんから、施設内の様子や運営についてのお話を伺いました。

プラザ内は、多彩なボランティアスタッフによって支えられ、そのひとつに「ママ・パパボランティア」というものがありました。利用者自身にボランティア登録と簡単なお手伝いを依頼することで、プラザの雰囲気がより居心地よくなるだけでなく、利用者の自信や満足につながっているとのことでした。利用者と共に拠点を作ることを大切にされていることが分かりました。また、近隣の保育者養成校の学生が、はじめは授業や卒業研究などで、その後はボランティアスタッフとして関わり続ける場合もあり 、利用者と地域をつなぐ大切な一役を担ってくれているようでした。プラザの活動は素敵なアイデアと様々な取組みがあり、新しい発見となりました。同じ時に、東京で拠点をされている方も見学に来られており、新たな出会いもあり、他拠点との違いを話しながら見学ができたのもよかったです。

私が一番驚いたことは、プラザから徒歩5分圏内の距離に城南区の様々な課があることでした。城南区子どもプラザは福岡市城南区保健福祉センター内にあり、同センターには、健康課母子保健係、健康・感染症対策係があります。そこでは、乳幼児健診、離乳食教室、マタニティースクールが開催されています。また向いには、城南区役所があるので、子育て支援課、地域保健福祉課へ素早い連携が可能であることが分かりました。岡山市内にもこのような場所があればいいなと羨んでしまいましたが、人口や地域性も異なるため現実的には難しいなと感じました。そこで改めて、自分たちが活動する地域の強みを知り、地域の人やモノとつながることの大切さを感じました。

福岡市城南保健所の外観
建物内での雰囲気

全国子育てひろば実践交流セミナー in福岡

2~3日目は、全国子育てひろば実践交流セミナーに参加しました。セミナーでは、厚生労働省子ども家庭局子育て支援課から、地域の子育て支援に関する施策の現状や拠点の実践者の報告を聞き、パネルディスカッションの時間もありました。机上で作り上げた事業や制度が現場ではどのように行われているのかを一連で学ぶことができ、有意義な時間となりました。

「発信する(表現する、伝える、贈る)」

「受信する(知る、理解する、寄り添う、受け止める)」

「振り返る(反省し学ぶ)」

「共有する(つながる、分かり合う、つくる、はぐくむ)」

上記は、「全国子育てひろば実践交流セミナーin福岡」のセミナー時に、私たちにできることは何か、維持、向上を図るために大切にしたいこととして紹介された言葉です。つまりは、「お互いが知り合い、輪になり、敬意をもって共に行動する」ということだそうです。言葉の分かりやすさとそれを行動に移し、継続していく難しさもあるなと感じました。また、事業や制度、システムが展開していくことも大切であると同時に、このような事業や支援システムが力を発揮できるのは、支援者一人ひとりの資質能力が重要であることも再認識しました。

セミナーの様子

伝えて一緒に動く

近い将来、当団体が子育て支援拠点事業を担えるよう、定期的に行政の施策や子育てひろば全国連絡協議会の情報などを収集し、会議の場などで話し合い、実現を目指したいです。加えて、約20年に及ぶ当団体の様々な活動を通じて出会った、子どもに関わる他団体や地域の方々、行政等のつながりを最大限に生かし、地域で子どものことについて考える大人を増やしていけるように、地道な信頼関係づくりを大切にしていきたいと思います。

また、私は月に2回程度、北長瀬駅近くにある未来ふれあい総合公園内にて、子どもたちが自由に遊べる「みんなの遊び場」という活動に参加しています。一緒に活動している仲間にも見聞きしたことを共有したいと思いました。子どもが安心して遊べる場所になるためには、一緒に来た親が遊び場に安心して参加できるような雰囲気づくりや声かけも大切だと感じました。見学をした城南区子どもプラザのスタッフの物腰の柔らかさが、利用者の親子がのびのび過ごすことができる要因の一つであると感じたので、すぐに実践したいと思い、遊び場に訪れた親にも様子を見ながら、今かな?と思った時に声かけをするようにしています。2023年の4月からは、「北長瀬みんなの遊び場」という任意団体になる予定です。セミナーで紹介されていた4つの言葉を大切にしながら、仲間やこれから出会う人たちとつながり、地域で子どもたちが生き生きと過ごせる場所を継続していきたいです。

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