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神戸模擬国連世界大会(NMUN)参加報告

[2023年2月28日]

ID:47514

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「ユース活動支援助成金」事業報告(ノートルダム清心女子大学 庄司奈津子)

はじめに

私たちノートルダム清心女子大学の学生8名は、2022年11月23日(水曜)から26 日(土曜) の 4日間、神戸市外国語大学主催の神戸模擬国連世界大会(National Model United Nations / NMUN)に参加しました。

模擬国連とは、国連と国際問題についての理解を促進するために、実際の国連の活動を模擬する取り組みです。学生が各国の大使になりきって、実際の国連の会議と同様に、議題について英語で他国と議論・交渉を重ね、国際決議という合意を形成します。本学は、2019年の日本大学英語模擬国連大会(Japan University English Model United Nations / JUEMUN)から、英語力向上や国際的な視野を広げることを目的として、 模擬国連の活動を始めました。2020年からは、上記のNMUNとJUEMUNに加え、岡山模擬国連(Okayama Model United Nations / OkaMUN)の主催校としても取り組みを行っています。

今回の世界大会には、世界11カ国から42大学・団体が集まり、約300人の学生が4つの議場に分かれて各トピックに関して英語で議論を行いました。私たちは令和4年度ユース活動支援助成金を活用し、今大会に参加しました。

NMUN2022のトピック

NMUN2022の主なテーマは「平和」でした。各議場には議題が2つずつ設定され、大会参加者はその内の1つを優先すべき議題として選択し、議論を進めました。私たちは、デンマークとコロンビアの大使として、次の3つの議場に分かれて参加しました。

議場1:国連経済社会理事会(Economic and Social Council / ECOSOC)

  • 議題1 グローバル化が進んだ世界での食料保障への取り組み(優先議題)
  • 議題2 若者の持続可能な経済への参加の促進  

議場2:国連総会(General Assembly Plenary / GA)

  • 議題1  精神的な健康の促進とケアへのアクセス改善
  • 議題2 エネルギー保障と気候変動緩和のためのエネルギーシステムの適合(優先議題)

議場3:核兵器の不拡散に関する条約(NPT)再検討会議

  • 議題1 第6条項の実用的な実施に向けた対策
  • 議題2 核安全保障の強化に向けた対策(優先議題)
会場の写真

NMUNを通して学んだこと

神戸模擬国連世界大会(NMUN)は、私たちにとって初めて参加する世界規模の大会でした。そのため、個人やペア間でのリサーチに励み、会議に挑みましたが、実際の会議は知識量と英語力の両方で想定をはるかに上回り、私たちにとって厳しい4日間になったというのが正直な気持ちです。しかし、達成したことも反省点も含め、大会から得たものは多くありました。その中でも、会議に参加する積極的な姿勢を学んだこと、会議テーマである「平和」に対する考えを深めることができたことが大きな成果であると感じています。

皆さんにとって、「平和」とは何でしょうか。この言葉はあまりにも壮大で、正解のない概念であると言えるでしょう。しかし、多様性の混在するこの世界で共生するためには、たとえ異なる「平和」の概念を掲げていたとしても、その時の目的や状況に応じて共通の「平和」を柔軟に築く必要があると考えます。私たちは、今大会を通して、まさに、各議場の優先議題に沿った「平和」の在り方を構築していく過程を体験しました。担当国の視点から見た「平和」や議場内での「平和」について様々な角度からアプローチすることによって、私たちは自分たちにとっての「平和」という1つの答えも見出すことができたように思います。 

メモをとる様子
議論をしている様子
話を聞いている様子

おわりに

模擬国連の活動の魅力は、社会問題に対して各国の大使の立場から議論を深められることはもちろん、そこでのさまざまな出会いにあると思います。一学生の視点から始まる価値観や思考は、その出会いによる相乗効果を伴って、議論・交渉を重ねる中で柔軟に変容していきます。また、私たち自身の物事の捉え方や考え方も、次第に多角的・多面的な思考を含んだものへと再構築されるのです。これは、社会問題に対して真摯に取り組み、互いを高め 合える仲間があってこそ得られるものであると考えます。このような積極的な変化を通して、今後も模擬国連の活動のさらなる発展を目指すと同時に、チームとしても個人としても、 社会問題に対する地域の取り組みに貢献していきたいと思います。

集合写真