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「まちライブラリー」を奉還町に作ろう!

[2022年8月2日]

ID:41251

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まちライブラリー奉還町 犬飼洸平

まちライブラリーとは何か

まちライブラリーとは、本を持ち寄った人たちでつくる自由な雰囲気の図書館です。この仕組みに賛同した人であれば誰でも設置することができます。まちライブラリーは大阪ではじまり、現在では全国900カ所以上で運営されています。

奉還町にまちライブラリーを作りたい

奉還町商店街は岡山駅前という好立地にも関わらず人通りが少ないです。近年の街づくりの取り組みの結果、若者主体の新規出店などが増え「特色作り」という面では一定の成果が見られていますが、特定のターゲットが特定の店舗を利用することに留まり、街全体の活性化というところまで至っていないように思われます。この問題を解決するためのコンテンツとして「まちライブラリー」を商店街の中に設置しようと考えました。

まちライブラリー先進地域の視察

令和3年度ユース活動支援助成金に採択され、2021年12月、2日間の日程で大阪府内にあるまちライブラリーの活動施設を5カ所訪問しました。移動時間や開館時間も視野に入れ各施設で十分にお話を聞くために、二手に分かれて2日間で5カ所のまちライブラリーを回りました。その中でも最も規模の大きい「もりのみやキューズモール」では、視察日程が日曜日ということもあり家族連れが多い中の視察で、まちライブラリーの活動の一環である、絵本の読み聞かせ会にも急遽参加させていただきました。その後、担当者の方にお話を聞きながら、自分たちが奉還町に作ろうとしているまちライブラリーの構想を少しずつ前へ進めるためのミーティングを行いました。

5カ所全ての施設でまちライブラリーに関わるスタッフの方にお話を聞くことができ、実際のまちライブラリーを間近で見て、そこで活用されている小さな工夫や空間づくりが活動の発展を支えていると感じることができました。

まちライブラリーISビル
まちライブラリーISビルの入り口
まちライブラリーもりのみやキューズ

視察を通じた「学び」

今回の訪問で、まちライブラリーを実際に運営・活動を持続させていくための方法に加え、この活動が社会に良い影響をもたらすにはどのように広めていけばよいかを知ることができました。実践につなげていくことに加え、サイトや写真だけでは伝わりにくい実際のまちライブラリーの雰囲気や居心地の良い環境づくりについても、自分たちが実際に訪問し肌で感じることで、空間づくりのヒントも得ました。

また、活動の充実度や質を落とさないようにするためにも、利用上のルールを明確化する必要があることを学びました。例えば、本を集める際、「いらない本」の終着点になるのではなく、愛情が残されたまま寄付される本を収集し続けていくためのルール(寄付してくださる方にはその本への愛情や思いを文字に残してもらう・本を返却する際には読んだ方に感想カードを書いてもらう)を徹底する大切さを学びました。

まちライブラリー奉還町準備会の様子

持続可能な「まちライブラリー」にするために

本を通した交流の場を古くからの商店街である奉還町に作ることで、多世代との交流やそこに集う人と本の継続的な循環を促すことが大切だと思います。この継続的な循環が生み出す効果は、ただ住むだけの人口の増加を目指すのではなく、まちに関わる人口の増加につながることが期待され、そのような人々が増えることで地元に住み続けられるまちづくりの実現をすることが可能になると信じています。