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その13【平林金属株式会社】

[2016年7月15日]

ID:40598

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「いきいき社会貢献」では、のっぷとティアが社会貢献活動に取り組む岡山の企業を取材します。第十三回は、平林金属株式会社の「えこ便 西古松局」におじゃましました!

なお、内容は取材当時のものです。

壊れた小型家電、使わなくなった金属製品、空き缶に新聞紙や段ボール…。皆さんは、ご家庭で不要になったものを、どのように処分していますか?環境のためにきちんと捨てたいけれど、分類のルールは複雑。回収日も自治体で定められています。ご家庭に日々溜まっていく、捨てたいけれど捨てられない「資源ゴミ」に、頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。

近年、そんな家庭の「資源ゴミ」を無許可で回収する業者が増え、適切な処理をされず山積みにされた廃棄物が、深刻な環境汚染や火災をを引き起こしている事例も環境省から報告されています。

えこ便1周年記念

その現状を打破すべく、不要物を正しく回収し、再資源化を行う施設を展開している企業があります。今回のいきいき社会貢献では、平林金属株式会社(以下、平林金属)の「えこ便」についてご紹介します。

「えこ便」とは?

2015年7月の「西古松局」オープンに端を発し、2016年7月現在で県内外に2施設を構える「えこ便」。1956年より金属及び家電・自動車のリサイクル事業を手掛けていた平林金属が、長年のプランニングの末、ついに実現した有人回収システムです。

不要になった小型家電、金属類、古紙、古着などをご家庭から持ち込んでいただき、平林金属が正しく「再資源化」する、ご家庭にも環境にもやさしいサービスなのです。オープンより1年足らずで、のべ約5万人の方が利用し、約1,000トンもの資源が集まりました。また、西古松局は、資源化物を岡山市に代行して回収する、岡山市民間協力資源回収拠点も併設。本来ならば指定日にしか出せない、ペットボトルや発泡トレイ、てんぷら油などの「資源ゴミ」を、営業時間内なら常時持ち込むことができます。

実際にえこ便を利用してみました

のっぷも今回初めてえこ便を利用してみたよ!持ち込んだのは、不要になった小型家電(掃除機)だよ。

会員登録の様子

まず、ポイントカードを作るんだ。スタッフの中山知美さんが、笑顔で対応してくださったよ。

場内の様子

作ったカードを持って回収場所に向かい、所定のボックスへ。掃除機は小型家電に分類されるよ。

計量の様子

ボックスに入れると、自動で重量が表示されるんだ。掃除機は3.0キログラムだったよ。重量に応じて、カードにポイントが貯まるのがうれしいね。

ボックスの様子

これで、回収は終了。掃除機は平林金属の工場に移され、素材ごとにバラバラに分けられた後、資源へと戻って行くよ。

プレゼント

貯まったポイントは、社会貢献型グッズなどに交換できるんだ。家庭では不要になったものも、資源として価値があると実感できる、すてきなシステムだね。

のっぷとえこ便

利用者の声

週に1回程度利用しています。空き缶や古紙など、家庭で増えていく不要物を、いつでも好きなときに持ち込めるので便利です。西古松局にはスタッフの方が常駐しているので、安心して利用できます。

スタッフのみなさんにお話を伺いました!

「地域の方に喜んでいただき、住みよい街をつくるのが目標」

そう語るのは、えこ便西古松局局長の片山穣さん。立ち上げ当初からえこ便に携わる、西古松局のリーダーです。
「地域のため、子どもたちの未来のために、リサイクルを謳いながら環境を汚染している違法回収をなくしたいという思いが、えこ便をスタートしたきっかけです。えこ便の利用者が増えれば、自然と正しいリサイクルの輪が広がり、結果として違法に回収する業者がいなくなって、住みやすい街になる。地域の方と一緒に、正しいリサイクルの輪を作っていきたいのです」

片山さん

西古松局のリーダー、片山穣さん

そのため、地域の方々が立ち寄りやすい雰囲気づくりには手を抜きません。「ゴミ=汚い、というネガティブなイメージを払拭したいという思いから、街の景観に溶け込むスマートな施設を作りました。また、若いスタッフが元気に対応することで、誰でも入りやすい雰囲気が出来ていると思います。違法回収の実態を知って、リサイクルの意識を持って欲しい。家庭では不要なものでも、ゴミではなくて価値のある資源なんだと知って欲しい。明るく便利なえこ便が、その入り口になれたらと願っています」

「便利」から「リサイクルしたい」へ

「お客さんと関わり、いろいろな話ができることがこの仕事の魅力です」

入社3年目の古賀由香里さんはそう語ります。「違法回収の話をすると、『知らなかった』と驚かれる方がとても多い。この仕事を始めるまでは、私もそうでした。だから、資源の回収やリサイクルについて、お客さんにお伝えするようにしています。『便利だから』とえこ便を利用し始めたお客さんに、『大切な資源をリサイクルしたい』という意識を持ってもらうこと。それが、有人回収施設えこ便の使命だと思っています」

古賀さん

回収した資源を整理するスタッフの古賀由香里さん

築谷さん

お客様に笑顔で応じるスタッフの築谷有理沙さん

ポイント交換で広がる、社会貢献の輪

持ち込んだ不要物の「価値」を、お客さんに実感していただくためのポイント制度。貯めたポイントは、社会貢献グッズと交換することもできます。

NPO法人いるかスマイルが運営する、障がいを持った方の就労継続支援事業所「ゆいまーる」で作られたサンキャッチャーも、その社会貢献グッズのひとつです。ガラスビーズや天然石を使って、一点一点丁寧に作られる「ゆいまーる」のアクセサリー。それを少しでも社会に広めたい、という思いから、太陽の光を集めてきらきらと輝くインテリア・サンキャッチャーをポイント交換の商品として採用しました。実際に制作の様子を見学したというスタッフの野口悠子さんは、「自信を持っておすすめできる」と胸を張ります。「一生懸命、丁寧に作られた素敵な商品。特に親子連れに大人気です!」

ゆいまーるのサンキャッチャー

ゆいまーるのサンキャッチャーは、えこ便ポイント300ポイントから交換可能

ポイントを社会貢献型グッズと交換した方を「えこ便ぐみ」としてホームページで紹介。「えこ便ぐみ」は、社会貢献型グッズにポイント交換した方々のゆるやかな“支援の輪”です。また、サンキャッチャーの売上は、就労継続支援事業所の運営費に充てられるそうです。

もっとたくさんの「街の一部」へ

「『自分の街にも来てほしい』という声が増えるような、地域に愛される施設になりたい。そして、えこ便をもっともっと広めていきたいです」

入社2年目の築谷有理沙さんの言葉は、えこ便スタッフ共通の願いです。「地域の皆さんにとって、より身近な存在でありたい。『えこ便』のファンを増やしたいと思っています」
広がりを見せる、えこ便の、リサイクルの、社会貢献の輪。今後1年以内には、岡山市中区・南区に新しくオープン予定です。あなたのご近所に「えこ便」がオープンする日も近いかも知しれませんね。

野口さん

フォークリフトを乗りこなすスタッフの野口悠子さん

のっぷ

便利なだけじゃなく、人と人との交流も魅力のえこ便。岡山の地域社会にとけ込み、子どもたちの未来のために環境を守ろうとしているんだね!

えこ便を広めていくことが、ポイント交換で社会貢献にもつながっているなんてステキね!

えこ便 西古松局

平林金属株式会社

のっぷ2

次はどんな企業におじゃましようかな?楽しみだなぁ!

なお「いきいき社会貢献」では、「取材にきてほしい!!」という企業を募集中です。希望される方はお問い合わせフォームより、企業名、社会貢献活動の内容を添えてご連絡ください!