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その5【ダイヤ工業株式会社】

[2015年3月12日]

ID:40475

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「いきいき社会貢献」では、のっぷとティアが社会貢献活動に取り組む岡山の企業を取材します。第五回は、ダイヤ工業株式会社におじゃましました!
なお、内容は取材当時のものです。

腰が痛い…肩が痛い…
デスクワークや力仕事、家事等、日常生活における様々な場面で誰もが経験する痛み。
整体に行ったり、ストレッチしたり、マッサージしたり、中にはコルセットやサポーター等を装着している方もいらっしゃるのではないでしょうか。

整骨院で販売されているコルセットのシェアでトップを誇る企業が、岡山市にあるって知っていましたか?

ダイヤ工業株式会社

今回の「いきいき社会貢献」では、一人ひとりの痛みに寄り添う徹底した顧客思考をもとに、産学共同での製品開発や地域に開かれた健康づくりの場の提供を通じて、健康長寿社会の実現を目指すダイヤ工業株式会社(以下、ダイヤ工業)についてご紹介します。

健康長寿社会の実現を目指すダイヤ工業とは?

ダイヤ工業が設立されたのは1963年。設立当時は、イ草サンダルをハワイへ輸出していましたが、為替の変動を受けて皮革製品や袋物類の製造を行うようになりました。

ところが大口の問屋が倒産したため、業務分野を医療機器の製造に転換することになったのです。このことがダイヤ工業の最初の転機となりました。
さらに、先代社長のお姉さんが「病院で支給されたコルセットがうまく体にフィットしない」とこぼしたことも大きな契機となりました。当時、工場のミシンでお姉さんの体型に合うようにコルセットを調節したところ、コルセットの製造工程にダイヤ工業が培ってきた技術を活かせることに気づいたのです。

そしてダイヤ工業はコルセットの開発をはじめ、1984年から自社製品の製造や通信販売にまで業務領域を広げていきました。現在では、全国にある30,000件の整骨院と取引を行う業界トップレベルの企業にまで成長していったのです。

ダイヤ工業の社長・松尾正男さんにお話をききました。

ダイヤ工業社長・松尾正男さん

お忙しい中でも社長自らお出迎えしてくださり、地域に頼りにされる会社づくりについて熱く語ってくださいました。

「ダイヤ工業は一人ひとりに寄り添い、その人の『痛み』一つひとつに合った製品をお届けしています。当たり前のようなことですが、徹底した『顧客思考』に立つことを大切にしています。
常にお客様のことを思い、お客様の痛みを和らげる製品を提供・開発する。そのためには、若手社員の育成がとても重要だと考えています。若手社員の柔軟な発想とチャレンジ精神が育つ会社でありたいですね。

また、産学共同での製品開発にも積極的に取り組んでいます。製造過程にダイヤ工業の技術を存分に活かすことで、一者では実現できなかった多様な分野の製品開発にもつなげることができています。
健康で長生きできる社会をつくっていくために、製品の開発の他にも様々な分野で力を発揮できると思います。今後も健康長寿社会の実現に向けて、より一層取り組んでいきたいと思います。」

産学官共同での製品開発

のっぷ

産学官共同での製品開発ってどんな取り組みだろう?

ダイヤ工業は、2009年に岡山大インキュベータ別ウィンドウで開くに入居し、産学での共同開発を始めました。

例えば大学が研究成果をもとに製品の基本構造を立案し、ダイヤ工業が製品の小型化や着脱しやすくするための開発等を行っています。ダイヤ工業は大学の知識や技術を実現化させ製品として開発し、一般の人々に届ける重要な橋渡し役を担っているのです。
例えば、腰への負担を軽減する「ラクニエ」は、慶応義塾大学と株式会社モリタホールディングスが研究・開発を担い、ダイヤ工業が商品開発したものです。特に、介護の現場で働く人の負担を軽減するとされ、岡山市では「介護機器貸与モデル事業※」として、要介護者や介助者の在宅生活を支援するために、ラクニエを自己負担一割で利用できるようなっています。

ラクニエ

また他の企業との連携も進めています。
これまで労働現場で「個人の問題」として捉えられていた身体の疲労を軽減するために、企業が労働現場の状況や工程を詳しく調査し、ダイヤ工業がそのデータをもとに機能性・利便性に優れた製品を開発。それぞれが持つ知見と技術を融合させることで、様々なニーズに合う製品を開発できる可能性が一気に広がったのだとか。
労働現場における身体の疲労を減らすことで、女性や高齢者の働く場を広げ、高齢化や人手不足に悩む業界の活性化にもつながっていくのではないでしょうか。

※介護機器貸与モデル事業:岡山市が指定する介護機器を利用者負担一割で利用できる事業で、2014年1月に全国初の取り組みとしてスタートしました。詳しくは、「介護機器貸与モデル事業について」をご覧ください。

地域に開かれた健康づくりの場

ダイヤ工業の本社にあるショールームの写真

ダイヤ工業の本社にあるショールーム

ダイヤ工業は製品の開発だけでなく、地域に開かれた健康づくりの場の提供を目指し様々な取り組みを進めています。
2014年秋に新装した社屋「ロコステ」※には、地域の人々も利用できるフィットネスクラブやカフェをつくり、運動や食事を通じて地域の人々の健康づくりをサポートしています。

※ロコステ:ロコモーティブステーション(locomotive station)の略。「ココロもカラダも前向きに。」がコンセプト。

健康や介護に関するセミナーの写真

健康や介護に関するセミナーの様子

ロコステフェスティバルの写真

ロコステフェスティバルの様子

また、2015年1月には「ロコステフェスティバル」を開催し、地域の人を対象に健康や介護に関するセミナーを開催したり、大人も子どもも楽しめる催しを行ったりしました。社員の「やりたいです!」という声をもとに実行委員会が立ち上がり、企画から運営まで社員が一体となって取り組みました。第一回目の開催にもかかわらず、600名近くの方が訪れたのだとか!
今後も地域に開かれた健康づくりの場として、定期的に開催していくとのことです。

ティア

社員の発案で、健康づくりに向けた取り組みが行われているってとっても素敵だね!

その他の取り組み

清掃活動の様子

その他にも、身近なところから社会貢献活動を推進していくために、社員が定期的に清掃活動を行ったり、ペットボトルのキャップやベルマークを集めて寄附したりしています。
また、「岡山を盛り上げる人を応援したい」という思いから、ファジアーノ岡山や岡山シーガルズ、岡山湯郷ベル等のスポーツチームにダイヤ工業の製品を提供しています。

まとめ:「人の役に立ちたい」という思い

ダイヤ工業は一人ひとりの痛みに寄り添い様々なニーズに応えるために歩み続けています。
今後、高齢化社会が進む日本において、そういった考え方の重要性はますます高まっていくことでしょう。

健康長寿社会の実現というミッションのもと、松尾社長の「顧客思考」の考えが会社全体を元気にしているように思いました。「人の役に立ちたい」という思いは、会社の、そして社員の思いとなって、商品開発にも地域に開けた活動にも広がり、多くの人の「支え」になっていきます。今後もダイヤ工業の活躍に目が離せませんね!

ダイヤ工業株式会社

のっぷ

次はどんな企業におじゃましようかな?楽しみだなぁ!

なお「いきいき社会貢献」では、「取材にきてほしい!!」という企業を募集中です。希望される方はお問い合わせフォームより、企業名、社会貢献活動の内容を添えてご連絡ください!