[2012年12月28日]
ID:15920
岡山市内で「アルゼンチンアリ(特定外来生物)」が発見されました。
岡山市北区旭川西岸沿いの一部地域(桜橋付近)で岡山県下で初めて特定外来生物であるアルゼンチンアリの生息が確認されました。(平成24年12月28日環境省中国四国地方環境事務所と同時発表)
このアリには毒は無く、噛む力も強くないため、直接人に被害を及ぼすことはありませんが、繁殖力が旺盛で侵入地では在来アリを駆逐します。また、屋内に侵入し徘徊したり、食材に群がったりすることがあるため、不快害虫としても知られています。
現在、アルゼンチンアリ防除区域を設定し、環境省が主体となって、防除及び防除効果のモニタリングを行っています。
アルゼンチンアリの特徴と防除方法は以下のとおりです。
南米大陸原産のアリで、日本では1993年に広島県廿日市市において初めて確認されました。これ以降東京、神奈川、静岡、愛知、岐阜、京都、大阪、兵庫、山口、徳島の各都府県でも生息が確認されており、各地域において防除活動が行われています。
色は褐色~淡褐色で、体長2.5~3ミリメートル程度の小さなアリです。よく似た日本のアリとしてオオズアリやトビイロシワアリがいます。
巣は非常に広い範囲(数百m等)にわたることがあります。地面深くに巣を掘らず、既存の隙間を巣として利用することが多いです。例えば、植木鉢、玄関マット、ゴミ箱などの下や、コンクリートの割れ目などで見つかることがあります。
在来のアリ類に比べ素早く動き回り、侵入地では在来アリを駆逐します。
また、家屋に侵入することが多く、屋内を徘徊したり、食材に群がったりすることから、不快害虫としても知られています。ただし毒は無く、噛む力も強くなく、人体に外傷を負わせるようなことはありません。
現在(冬季)は活動が鈍く、分布を急速に拡大させる可能性は低いと考えられます。
液・粉・粒状の殺虫剤を散布する手法や、ベイト剤(アリに餌と間違わせ、薬剤を巣に持ち帰らせるタイプの殺虫剤)を用いた方法などがあります。これらの手法は、侵入地域内でバラバラに対応をしても効果は薄く、地域での一斉防除活動が有効です。
ベイト剤は侵入地域において面的に、高密度に、計画的に配置することにより効果を発揮し、現在最も効果的な手法と考えられています。その実施には地域の行政関係者や住民の皆さんが連携して取り組むことが必要です。
なお、アリ用の殺虫剤やベイト剤は色々な種類のものが市販されています。
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