添付ファイル
皆さんおはようございます。
本日は、まず最初に「旧後楽館中・高(天神校舎)跡地活用事業」の選定結果についてご報告いたします。
このたび事業企画提案事業者3者の中から山陽放送株式会社を優先交渉権者として決定いたしました。
まず、経緯を申し上げたいと思います。
5月19日、跡地活用事業企画競争の審査委員会を開催いたしました。審査に当たりましては、有識者で構成する検討会の皆さんにもご同席いただき、おのおの企画事業、企画提案事業者の事業説明を聴取し、ご意見をいただきながら審査を進めました。その結果、有識者の意見集約と審査委員会の採点をおのおの集計いたしました。そして、それらを照らし合わせてみたところ、有識者の皆さん方、また審査委員会の皆さん方、双方とも山陽放送とすることで一致を見たところであります。
審査に当たりましては、私のほうから事前に、中心市街地の活性化やにぎわいの創出、文化の創造や発信といった文化芸術ゾーンとしての魅力の向上、周辺との景観の調和といった点について有識者の方々から意見を頂戴し、また審査会の方にも慎重に審査をするよう指示をしておいたところでございます。その中で、このたび優先交渉権者として選定した山陽放送株式会社のご提案事業のコンセプトでありますが、岡山市の魅力づくりに対応する放送局というものであり、情報発信、放送文化といったことのみではなく、皆様にいつでも気軽に立ち寄っていただける地域に開かれた放送局として、歴史、文化、芸術と人々との出会いと交流を支える施設とするもので、市民が能、狂言あるいは音楽イベントなどを楽しむことができる約200人収容のホールやカフェ・レストラン、広場なども整備する計画となっています。
皆さん方の資料をごらんいただきながらお話ししたいと思いますが、具体的には、にぎわい創出につきましては、ホールでの能楽公演、表町商店街とのコラボレーションによる地域行事の盛り上げに加え、広場での地元の偉人の顕彰、開放的なエントランスでの展覧会の開催など幅広い世代を対象とする企画の提案がございました。また、周辺文化施設と連携した文化の創造と発信につきましては、市立オリエント美術館、県立美術館での展覧会の関連催事や統一テーマでのイベントの実施など広がりのある催しの展開、あるいは映像ライブラリーでのイベントの実施などのご提案がございました。さらに、良好な街並み景観の向上につきましては、南北2つの美術館と高さを合わせることにより調和のある落ちついた街並みを形成し、また設計に際し、周辺との調和を図ることを確認させていただきました。
次に、公益財団法人石川文化振興財団を代表とするグループからいただいた提案の内容につきましては、「岡山芸術交流」などで培った活動実績をいかし、郷土に貢献する世界に花開く現代美術館を目指し、アート、交流の広場を中心に外から来た人たちへのくつろぎの場所を提供し、集客施設や芸術家と建築家によりデザインされた宿泊施設を組み合わせ、滞在時間の拡大を図るとともに地域集会所の提供など地域との交流も模索しつつ、豊かな地域文化の発展に寄与しようとするものでございます。
次に、浅野産業株式会社からいただきましたご提案につきましては、既存の建物を改修、リノベーションし、本社事務所として活用するとともに市民の交流施設や展示室などを設け、地域の交流を図り、また観光バスの発着場、駐車場を設けて回遊性の向上を試み、さらに災害時にはガスの供給を行うという明治元年創業の150年間続く会社の歴史や実績をベースに堅実な運営を行うというものでした。
私としましては、おのおのの提案内容について審査に当たった担当局から詳細な報告を受け、慎重に考えてみました。また、有識者会議の座長をお務めいただいた岡山大学の阿部教授からも、直接お話を承ったところでございます。
ご提案いただいた3つの案につきましては、いずれも工夫を凝らした非常にすばらしいものだと認識をしております。全体から見て、山陽放送株式会社のご提案が先ほども少し申し上げましたが、放送局として情報発信の拠点とするだけでなく、さまざまな活用が可能な文化ホール等を整備し、周辺の文化施設と連携するなど、地域や市民への配慮がある具体的な提案が数多くあり、総合的に見て最もよいものと判断したところでございます。
今後のスケジュールといたしましては、岡山市と山陽放送株式会社との間で基本的事項に関する覚書を締結し、その後早ければ6月中にも売買契約を締結することになります。また、山陽放送株式会社にご提案いただいている事業スケジュールでは、平成33年にはこの跡地において開業を予定されると聞いておるところでございます。
次の話題に移ります。
「持続可能な観光国際年」記念、国際観光シンポジウム開催の決定についてご報告します。
皆さんご承知のように、岡山市では平成26年、「ESDに関するユネスコ世界会議」の開催を行ったところでございます。それらを契機として国際会議の件数が着実に増加しております。日本政府観光局、JNTOですが、国際会議統計では平成27年の開催件数が33件で、全国15位となっているところであります。
また、近年の訪日外国人観光客の著しい増加を受け、岡山市は地域経済の成長エンジンとして期待される「観光」を重要施策として位置づけながら、岡山市の将来都市像である「経済・交流都市」の実現に向け、取り組んでいるところでございます。
こうした中、2015年に開催されました国連総会において、2017年を「持続可能な観光発展の年」とする旨の決議がなされたことを踏まえ、観光庁が国連世界観光機関(UNWTO)等と協力し、国際観光シンポジウムを国内で開催することとなり、本年10月を目途に岡山市において開催することが決定したところでございます。
岡山市では、岡山城、岡山後楽園を一体的観光資源として魅力向上、発信に取り組むとともに、その一帯では水辺の回遊性向上や水辺の魅力を生かしたにぎわいの拠点創出に向けた「旭川かわまちづくり」、さらには国際現代アート展「岡山芸術交流」の開催等に取り組んでおり、こうした歴史、文化、自然、そして人の活動が一体化した観光資源創出の取り組みが評価されたものと思っております。
国連の世界観光機関、UNWTOは、観光分野における唯一の国際機関でございます。観光の振興、発展により、世界の経済的発展、国際平和、人権尊重などに寄与することを目的としている国連の専門機関です。156の加盟国及び6地域、500以上の賛助会員で構成されており、今回のシンポジウムの参加国、参加者などは、同機関の加盟国や準加盟国、賛助会員などに観光庁を通じて呼びかけることになっているところでございます。
世界各国から来られる方々に岡山城や岡山後楽園、そして旭川周辺における取り組みをエクスカーションとして実際にご覧いただくとともに、備前池田藩における岡山城下町の形成から今の時代に受け継がれてきた資産の観光面からの活用についてプレゼンテーションを行いたいと考えております。
なお、具体的なシンポジウムのスケジュールや内容につきましては、今後観光庁と協議しながら決めてまいりますが、関係機関のみならず多数の市民にご参加いただけるシンポジウムにしていきたいと考えております。
このシンポジウムを契機に「観光」の分野においても持続可能な取り組みをさらに推進し、国内外の観光地のモデルとなるよう引き続き情報発信してまいりたいと考えております。
3つ目の話題に移ります。
表町千日前地区に市街地再開発事業として整備を予定しております新しい文化芸術施設についてお知らせいたします。
この施設は、「魅せる」、「集う」、「つくる」の基本方針を実現し、岡山独自の文化芸術をつくり出し、国内外へ発信していく創造型の劇場を目指しており、そのための長期スパンの事業計画、どのようなソフト事業を行っていくのか、また施設の利用方法、施設にふさわしい運営母体や組織規模など管理運営についての方向性を取りまとめようとしているものでございます。
平成34年度のオープンに向けて、この施設で行う事業を想定しながら開館前から施設に親しみや興味を持ってもらうためのプレ事業を始めていくことも考えております。そのため、新しい文化芸術施設でどのような事業を誰が企画し、どのように実施していくのかなど、開館準備も含めた施設の管理運営について今年度末までに基本計画としてまとめていこうと思っております。
この策定に当たり、別紙1のとおり文化芸術施設の管理運営に携わっておられる方、マーケティングの専門の方、演劇、音楽、ダンスの分野の「演じる側」の方などの有識者の方々による懇談会を開催し、専門的な視点からのご意見をいただこうと思っております。
さらに、市民の皆様からもさまざまなご意見をいただくためワークショップを開催する予定であり、その参加者の募集をいたします。新しい文化芸術施設でどのような活動を行いたいのか、どのように使いたいのか、皆様と一緒に考えてまいりたいと思っております。募集の詳細につきましては別紙2のとおりであり、多くの方々にご参加いただき、市民の皆さんが親しみを持ち、活用していただける施設にしたいと考えております。
最後の話題です。
販路開拓、商業、創業支援施策等補助事業者の募集でございます。
岡山市は、産業振興を推進するため各種施策を講じているところですが、本日より販路開拓、商業、創業に関する6事業の対象事業者を募集いたします。
まず、新規の3つの事業ですが、1つ目として、本市に集積する食品関係企業の販路開拓のため、9月に東京ビッグサイトで開催される「第22回グルメ&ダイニングスタイルショー」に岡山市共同ブースを出展し、そこに参加する企業を募集します。市内の食品製造業がさらに活性化することを期待しております。
2つ目として、大手企業とものづくり系の企業をウェブを活用してマッチングするリンカーズのネットワークに岡山市が参加し、地元企業の新しい受注を支援します。全国の大手企業の受注にチャレンジしたい企業の登録をお待ちしております。
3つ目として、地域の魅力をアップする活動を行う商業グループを募集します。商店街以外の地域での商業やサービス業のグループ活動に対する支援で、中心市街地や郊外でのグループ活動が活発になることを期待しているところでございます。
残り3つは既存の事業の募集でございますけども、創業、企業PR等のための動画作成、ネット販売、設備投資、それぞれ必要な経費の一部を補助します。詳しくはお手元のチラシやホームページの募集要領等をごらんいただきたいと思います。
岡山市としては、創業や企業販路拡大など経営支援を行うことで市内事業者の活性化や雇用の拡大に役立つことを期待しています。
所在地: 〒700-8544 岡山市北区大供一丁目1番1号 [所在地の地図]
電話: (広報担当)086-803-1024 (広聴担当)086-803-1025 ファクス: 086-803-1731