第3回目となる「おかやまライター・イン・レジデンス」ワークショップを、岡山芸術創造劇場「ハレノワ」、岡山城、旭川河川敷で開催しました。
<ワークショップの様子>
<旭川河川敷に向かう参加者>
ライター・イン・レジデンスとは、文学分野で活躍する作家(ライター)に岡山市に滞在してもらい、取材・執筆を行うものです。「旅する練習」で第37回坪田譲治文学賞を受賞、最新作「それは誠」で第40回織田作之助賞を受賞、令和5年度(第74回)芸術選奨文部科学大臣賞を受賞した作家の乗代 雄介(のりしろ ゆうすけ)さんが3回に渡って岡山市に滞在し、ワークショップ、執筆指導などを行いました。
<河川敷で風景スケッチを行う参加者>
<後楽園の梅園でスケッチをした参加者も>
ワークショップでは、前回参加者の皆さんが書いた風景スケッチから乗代さんがピックアップしたものを紹介していただきました。それぞれのおもしろい表現や特徴的な描写などを知ることで新たな見方や捉え方を知ることができ、参加者の皆さんにとって多くの学びになったようです。
乗代さんから、なぜこんな表現にしたのかという問いや、参加者同士でも、どのように描く風景を選んだか、どのようなことに気を付けて書いているかなどの質問が出るなど、書いた作品をふまえてやり取りがされていました。
小劇場でのワークショップの後は、旭川河川敷に出て岡山城へ。
第1回ワークショップでスケッチをした場所に向かい、同じ場所で再びスケッチにチャレンジをしました。1回目と比べるとより筆が進んでいる参加者も多かったようです。
岡山城のスケッチの後は各自思い思いの場所へ移動し、2回目の風景スケッチを開始。岡山城を違う角度から描く人、月見橋と雑踏を描く人、後楽園に入り梅園や芝生の広がる風景を描く人など、様々なスケッチを行っていました。
<旭川のスケッチの様子>
<第3回ワークショップ参加者の皆さん>
ワークショップ終了後には、参加者の皆さんから以下の感想などをお話いただきました。
「今回のワークショップに参加して、乗代さんや参加者の皆さんと交流できてとても楽しかった。」
「このワークショップを機に参加者によるZINEの制作もさせてもらった。今までだと旅行先でなんとなく通り過ぎていたような風景が印象に残ってしまって、自分にとって大事な景色になる感覚がある。」
「書くことが好きでこれまでも文章を書いてきたが、こんな文章を書いても仕方ないな、と思うこともあった。今回のワークショップに参加して、見た風景を感じたままに書いていいんだという処方箋をもらったように感じた。」
乗代さんからは、
「第1回ワークショップでは皆さん緊張した様子だったが、第2回から交流が進んで心地よい関係が育まれたと思う。ぜひこれからもこの経験を活かしてもらえたら。」
という言葉をいただきました。
※おかやまライター・イン・レジデンスは2024年度も開催予定です。詳細が決まり次第ホームページなどでお知らせします。
所在地: 〒700-8544 岡山市北区大供一丁目1番1号
電話: 086-803-1054
ファクス: 086-803-1763