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#33 公民館におけるICTの新たな取り組み

[2022年2月2日]

ID:43224

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岡山市には37の公民館があり、平成31(2019)年に岡山市立公民館基本方針「ともに わたしたちが未来をつくる開かれた公民館」を策定し、地域の人々が「出会い つながる 学び合う 活躍する」拠点としての取り組みを進めています。

しかしながら、新型コロナ感染症対策で、三密の回避を求められる中、これまでの地域住民同士の交流が途切れたり、住民の学習機会が減少したりしています。

社会全体では、会議や交流をICTの利用により代替する取組が急速に普及しています。公民館にも講座用に、パソコンと光回線が全館に配備されています。また、平成30(2018)年から公衆無線Wi-Fiが35館に設置されました。この基盤を活用して、積極的にICTを活用した学習機会を提供し、地域にも定着させていくことで、地域の交流を継続し、新たなつながりが生まれるようにしたいと取組を始めています。その取り組みをいくつか紹介します。

「コロナ禍でも学びたい」~オンライン日本語教室~御津公民館~(令和2年度~)

対面講座ができなくなった場合は、ZOOMアプリを利用して「日本語教室」を行っています。「コロナ禍でも学びたい!」という参加者の欲求に講師の方が応じてくださり開講しています。

講座は日本語の学習が中心ですが、あわせてコロナ禍で生活する外国人の悩みや不安が多く語られています。令和2年度は、そこから「フード&ドライブ」の活動へとつながりました。

御津公民館日本語教室

御津公民館 日本語教室

オンライン併用防災会議~足守公民館~(令和3年各月開催)

毎月1回行う「足守中学校区防災会議」をほぼ毎回オンライン併用で行っています。公民館で参加できない方でも、資料を共有して話し合いができるなど利点を活用しています。

足守公民館オンライン併用防災会議

足守公民館 オンライン併用防災会議

子育て支援者・支援団体のネットワーク~高島公民館~(令和3年6月18日)

緊急事態宣言期間に「ネットワークを作りたい!つながる子育て」講座をオンラインで開催しました。当日は8団体13人の方があり、直接出会えなくてもネットワークづくりへの1歩となりました。

オンラインによる小学生の公民館見学~万富公民館~(令和3年7月1日)

コロナ禍で現地での公民館見学が困難な千種小学校3年生を対象にオンラインによる公民館の施設案内を行いました。

館内を職員がカメラを持って、活動中のクラブ講座へのインタビューや“万富公民館クイズ”などを行いました。子どもたちの興味を喚起したようで、たくさんの質問が出たり、後日、親子での訪問があったりしました。

万富公民館オンライン公民館見

万富公民館 オンライン公民館見学

オンラインでエシカル講演会(令和3年10月24日)

岡山市消費生活センターと共催で、「エシカル講演会」を市内18の公民館で同時に開催しました。講師の加渡いづみ先生は徳島からオンラインで講演されました。参加者は計280人。映像を交えたわかりやすい話だったこともあり、ある公民館で質問が出るとに他館で見ている方も触発され、新たな質問が出るなど遠く離れていても一緒に学び合うことができました。

オンラインでの取組では、他にも、ステージ発表を地域の社会福祉施設へ配信(大元公民館)、ノートルダム清心女子大学生と「坪田譲治と水辺の生き物」講座を2館合同開催(岡西・京山公民館)、ワクチン接種説明会の2地点開催(旭公民館)など様々な場面での活用が始まり、また、クラブ講座での活用も広がっています。

また、ふだん利用するICT機器が、パソコンからスマホやタブレットに変わる中、それらの機器の利用方法やサービスを学びたいという声が増加しています。
スマホによるキャッシュレス決済と連動した景気対策とあわせ、市の産業政策課共催でキャッシュレス決済講座を実施したところ、令和2年度に約1800人の参加がありました。
これを契機として、スマホに初めて触れる方を対象にした「はじめてのスマホ講座」が、ほとんどの公民館で行われました。この講座では、スマホの基本的な使い方や、キャッシュレス決済、LINEやFacebookなどのSNSの利用方法、写真や動画の撮り方、スマホの安全対策などを学ぶことができます。参加いただいた方からは、「身近なところで学ぶ機会があってよかった。」という声が届いています。
スマホは、災害時の情報収集や安否確認でも利用される他、キャッシュレスや電子サービスは、身近なところにもどんどん普及しています。利用が不得手な高齢者の方が取り残されないように、身近なところで学べる機会を設けているところです。

はじめてのスマホ教室案内チラシ

はじめてのスマホ教室 案内チラシ

コロナ禍が終息し、公民館に気兼ねなく多くの方が集える日が一日も早く訪れることを願っています。やはり、直接出会い学び合うことは人にとって、地域にとってとても大切なことだと思います。一方、新たなICT技術を活用することで、新しいつながりや学びの機会を生み出す可能性も感じています。

このような新たな取り組みは、ICTボランティアの方や、通信会社の方、NPOの方などの協力により行われています。また、岡輝公民館では、岡山南高校のコンピュータ部の生徒のみなさんに講師をお願いするなど、新たなICT技術を地域の多くの方が活用できるようになるために、様々な方の力を求めています。「ICT×地域×学び合い」で関心をお持ちの方、自分のICTの経験を地域で生かしてみたいという方、一緒に公民館で新たな取り組みを創ってみませんか。

執筆者

友延 栄一
(教育委員会事務局生涯学習部 生涯学習課 公民館振興室)