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♯13 共に生きる社会の実現へ/NPO法人FOT

[2018年6月13日]

ID:43118

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障がい児・者とその兄弟姉妹の未来を考える

私たちの団体は、障がいのある子どもの親が中心となって運営しています。名称のFOTとは「FUTURE OF Twenty-one plus」の頭文字をとったもので、「フォット」と読みます。
ダウン症は、赤ちゃんの約800人から1,000人に1人の割合で生まれ、21番染色体が通常より1本多い3本であることから起きる症状です。「Twenty-one plus」はそのことを意味し、「FUTURE OF」はその未来を意味します。
私たちFOTはダウン症をはじめとした障がいのある方とその兄弟姉妹、家族が“ふぉっと”する未来を築くため、芸術活動や就労に向けた支援を行う特定非営利活動法人です。2014年には法人認証10周年の節目を迎え、活動の歩みを進めているところです。

認証10周年記念アート展レセプションの様子

認証10周年記念アート展レセプション

誰もが自分らしく安心して暮らしていくために

私たちは誰もが疎外されることのない社会を目指して活動を続けています。障がい者芸術の素晴らしさを広めることや、障がいのある人の就労に必要な知識やスキルを身につける就労継続支援B型事業所の運営を通して、障がい者の地位向上と自立へのサポートを行っています。
障がいのある人とその家族、支援者への理解が一層深まり、障がいのある人たちが、自分らしく安心して暮らしていけるように、講演会やアート展などさまざまなイベントを年間を通じて行っています。
その中で、毎年夏休みに開催している映画会は障がい児とその兄弟姉妹が一緒に参加して楽しむことや、健常の子どもたちが障がい児とふれあう機会としても大切なイベントになっています

夏休み子ども映画会の様子

夏休み子ども映画会

講演会の様子

講演会

障がい者の社会的自立をサポート

就労継続支援B型事業所「FOT SPACE」は、さまざまなハンディーのある方が仕事や仲間との交流を通して社会的自立を目指す場を提供するとともに、自分らしく生き生きと暮らすために必要な知識や能力向上をサポートする施設です。
事業所は岡山カルチャーゾーン内に位置しており、商業施設が集積する表町商店街そばの市中心部で、利用者は街を楽しみながら社会に順応しています。
障がい者本人や、また家族にとっても働けるということは、将来への自信につながります。
私たちの事業所で作る商品は、授産品としての販売ではなく、可能な限り一般の商品と同じ流通経路で販売しています。一般市場での売上を伸ばすことがいろいろな壁を乗り越え、さらなる自信へとつながると信じているからです。

FOT SPACE(コーヒーのブレンド作業)

FOT SPACE:コーヒーのブレンド作業

FOT SPACE(焙煎結果データの入力)

FOT SPACE:焙煎結果のデータ入力

アートを通して偏見のない社会へ

「FOT SPACE」では、普段はコーヒーの焙煎やブレンド作業を行っていますが、事業所にギャラリー(多目的室)を併設していることから写真や絵画に興味を持ち社会的自立へ新たな可能性を見せる人たちも増え、岡山市芸術祭に参加する形で、毎年事業所内のギャラリーでアート展を開催しています。
FOT主催のアート展では、「FOT SPACE」の利用者だけでなく、幼児から大人まで幅広い年代の障がい児・者の作品を展示しています。一般の方にアートを通して人間の可能性を感じてもらったり、子どもたちの作品を年齢ごとに並べて展示することで、成長の過程を知ってもらいたいと考えています。
また、津山市内では他の障がい者支援事業所との交流展を主催しているほか、天神山文化プラザ(岡山市北区天神町)、さん太ギャラリー(山陽新聞本社内)などでもアート展を開催し、障がい者アートに興味のある人だけでなく、年代を問わず一般の人たちの目に触れる機会を作り、偏見のない社会をPRしたいとの思いで活動しています。

アート展(さん太ギャラリー1)

アート展の様子

アート展(子どもたちの作品=さん太ギャラリー)

延原 誠

NPO法人FOT理事長

延原 誠

平成19(2007)年にFOT入会、同24年から理事長。公益財団法人日本ダウン症協会評議員や同岡山支部の副支部長も務める。趣味は祭り。ダウン症の長男とだんじり祭りに参加するが、最近は体力的な衰えを感じ始めている。